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弁護士にも診療科目を!?


SLAPP(スラップ)裁判、ということばがあるそうな。
要は他人(多くは弱者)を威圧するために企業や団体などの強者が起こす裁判のことで、
勝ち負けよりも裁判という行為そのもので相手を疲弊させることが目的という、誠に不愉快なコトである。

で、詳しくはこの本とかこちらのHP(スラップ訴訟情報センター)を見て頂くとして

俺たち訴えられました!---SLAPP裁判との闘い俺たち訴えられました!---SLAPP裁判との闘い
烏賀陽 弘道 西岡 研介

河出書房新社 2010-03-10
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HPの開設者で本の片一方の著者である鵜賀陽(うがや)さんも訴えられた人で、
高裁で相手方の請求放棄という勝ちを納めているのだが、なんと一審は負けているのである。
まあ、負けた理由にはイロイロあるようなのだが、一番の問題は弁護団が駄目駄目だったこと、のようだ。
そう、この本にも書いてあるのだが、弁護士にも専門分野があるので、
畑違いの弁護士に頼むととんでもないことになってしまうのである。

で、プラナリアは仕事で「建築紛争(欠陥建築問題)に詳しい弁護士さんっていませんか」
みたいなことをしょっちゅう言われて、その質問はある意味正しいんだけど・・・これは難題だよなぁ。

例えばこれは弁護士じゃなくて司法書士だけど、HPで工事請負契約書の作成をお手伝いします、
みたいなことを言っている人が結構いたりするのですが、
(これはこれで法律専門家の大事な仕事ではある)
その内容がお粗末すぎて話にならない人が結構いたりして・・・。
すなわちこの人は「民間工事請負契約約款」というものの存在とか、
日弁連のモデル契約書の存在とかも知らないのかぁ、とか、
いまどき材料を施主が支給して工事するなんて一部例外を除いてあり得ないのに、
得々と工事中の建築物の所有権に関して解説してみたり、とか。
(だいたい部分払いっていうものがあって概ね施主が過払いなんだよ、住宅の場合)
要は実際の建物の生産プロセスに疎すぎて頓珍漢な訳です。
これではイザというときには全く使い物にならないでしょ?
なのになんで俺ができるみたいなことを言うのかね??

プラナリアが接点がある弁護士さんはみなある程度建築問題に関心をお持ちなんで
こういった頓珍漢なことは言わないし、技術的なことが分からなければこっちに確認してくれるのですが、
それでも「あー先生、それ住宅品確法のここんとこの制度理解違ってます」みたいなことも無い訳ではない。
まあ、幸いその先生は指摘したらすぐに理解して軌道修正してくれたんで良かったのだけれどもね。

じゃあどうすんだと言われても困るんだけど、広告も解禁されているのだし、
やはりまずは弁護士も医者みたいに専門分野を積極的に公表して頂けると良いのではないかと思う。
・・・って結論がお行儀良すぎたか(苦笑)
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