我が家には一匹、野獣と呼ばれるイヌがおります。
かれこれ12年前に我が家にやってきました。
12年前のコロ。生後約2ケ月だということでした。
アニマルパークで譲渡してもらいました。
娘、4年生。息子1年生のときでした。
私もオットも昔はそれぞれ、なんらかのいきものを飼って育ってきました。
私は文鳥、ネコ、イヌ、熱帯魚、迷ってきたニワトリなど、家には人間以外のいきものが必ずいましたね。
それぞれ生き死にを体験し、オトナになりました。
子どもたちにもいきものを飼うということを経験させたほうが、今後いいだろうということで、イヌを飼うということになったというわけです。
5歳のときのコロ。
オトコの顔をしています。やんちゃ盛り(破壊王の1歳まで)を過ぎてそろそろ落ち着いてこようかという頃。
そして10歳のときのコロ。
顔がとても穏やかになりました。
性格は変わらず、ビビリで甘えん坊です。でも、私たちがしゃべる言語はちゃんと聞き分けられます。たいていの場合。
ダメときつく言ったら、止めるし、犬本来の本能が出てしまったときには、どうにもなりませんが、たいていは理性がちゃんと働いてるように思います。
そのコロ。
オットが呑み会から帰宅して、喜んで庭に飛び出て走り回ったときに、コケたらしく、動けなくなったと、、
2階にいた私にオットが叫びました。
『かあさん、コロがタイヘンじゃー。』
私はミシンの電源を切り、アイロンをoffにし、電気を消して階下に行くと、庭には私以外の家族勢ぞろい、、既にしてました。娘は思い余って泣きだす・・・
息子は救急の動物病院を調べると言ってる。
どいういうこと?
もしかしたら骨が折れたんかのー。動けんのよ。
25キロあるこの野獣をどうやってクルマに乗せようか、何を用意したらいいか、万札あったっけ・・それより病院を先に探して、、、確か矢賀に救急の動物病院がアッタハズ、、、
頭の中が急回転。
そしたら、動けなかったコロが、ゆっくり歩いた。
娘が既にぐすぐす言ってたので、オトナな私は我慢しましたが、涙が出そうでした。いや、出ました。
それから、なかなか家の中には入りたがらなかったんですが、ようやく小走りもできるようになって、なんともなかったように過ごしてます。
12歳といえばもう老犬の域に十分入ってます。
残り少ない時間をどうやって関わるか、そして終えてしまった後、残された私たち家族がどんなになるのか、想像もしたくないし、実のところとても怖いです。
でもやがてやってくる現実をどう受け止め、そしてこの一緒に過ごしてきた時間を振り返って何を得るか、家族同等になった今、失うのがとても怖いです。
あのオットが叫んだ瞬間に、一気に子どもたちが2階から降りていったこと。
それぞれが出来ることを考えたこと。
なんか、哀しいけどみんなで乗り越えなきゃな、、と乗り越えれるな・・と感じた夜でした。