茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

成田紅葉まつり&表千家の茶席@成田山公園赤松庵

2013-12-01 17:38:13 | 街散策・旅行
子供がいない今週末、久々夫婦水入らず紅葉を愉しみに出かけました。同じ千葉県にある成田山では、12月1日までに紅葉まつりがやっていますので、駆け足で向かうことになりました。

真っ赤な楓ほどしかない中国に比べ、日本の紅葉は、ホントに五色、いいえ、それ以上のお色がありますね。

美しいのは、紅葉ばかりではありません。湖中亭から聞こえてくる古琴の音色、なんて優雅なひととき。


紅葉まつりの期間中、成田山公園内の赤松庵で表千家の茶席も楽しめます。

庵内の写真撮影は、許されませんでしたので、頑張って言葉でお伝えしてみます。

石畳みの向こうに、四畳半の茶室がみえました。水屋に続く入り口に、背筋まっすぐの男性茶人が客を待っていました。長年茶道をされる方は、お茶を淹れていない時でも、凛としています。

茶室に上がりますと、まず立派な掛軸が目に入ります。

看看腊月尽

茶道の世界では、茶席の一番のごちそうは、掛軸ですと聞いたことがあります。

その下に、寒椿のつぼみ一輪と赤い葉が設えています。その横に、干し柿が備えています。

茶道の世界では、一服のお茶そのものより、掛軸、茶花と茶菓子をもって季節感を味わいますね。

お手前を見せたのは、さきほどの男性茶人ではなく、一人のご婦人でした。

本で読んで知った袱紗さばきから棗のお化粧まで、ずっと彼女の手元を目で追って離しませんでした。茶筅がゆっくりとお茶碗から持ち上げられる時の動きは、ものすごく心に響きました。

一連の動きが、呼吸に合わせるよう静かに行われ、こちらは呼吸したら、失礼かなと思うほど美しいものでした。名の知らない茶菓子を頂き、薄茶を頂きました。祭りの茶席とは言え、糸巻棚や茶道具の作家の紹介を聞き、掛軸や茶花の説明も受けました。内心ではもう少しゆっくりしたいなあと思う一方、正座していた足にはすでに限界を感じました(汗)。

今日のお点前を拝見して、中国茶を淹れる時に参考になることが、たくさんです。手前は、一つ一つの「点」ではなく、「点」と「点」が、いっぱい寄り集まって、「線」になることです。それは、「日々是好日」を読んで得たヒントです。今日は、実際この目でその美しい「線」を拝見できました。

梅まつりの時に、湖中亭で野点茶会も予定しているようで、その時にまた来ようかなと思います。

茶席を楽しんだ後、公園内にある水琴窟に行ってみました。竹の筒に耳をあててみると、水琴窟と名付けられる訳がよく分かります。見事な音色です♪。


境内に書道美術館があります。習字を習っている娘が、もし興味があれば、今度は連れてあげようかな。

関東に住んで、二十年以上になるのに、成田山へ行ったのは、これでまだ初めてです(笑)

今回は、電車で行ったおかげで、駅から新勝寺までの散策も、とても楽しかったです。

京都や鎌倉はもちろん素晴らしいです。時間のない外国人観光客に、成田空港からほど近いこの地も、十分日本の風情を愉しめることが、分かりました。今度は、日本へ旅行に見える中国や台湾の友人にもお勧めしちゃいます。

とある雑貨屋にまいり込んで、写真にあるたくさんの中、二点ほど買いました。

日本情緒をたっぷり満喫できた一日でした。
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