茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

お蕎麦と日本酒を頂いた昼@成田鶴亀堂

2013-12-06 18:07:59 | 街散策・旅行
成田山の鰻料理は、有名らしいです。

でも、成田紅葉まつりに行った日は、二人ともお蕎麦を食べたいなあと思いました。

お蕎麦屋もたくさんある中、JR成田駅からほど近い一軒に興味を寄せました。

鶴亀堂。店の看板の言葉に惹かれました。「ざるそばと日本酒に思い入れを込めて営業している、ちょっと変わった手打ち蕎麦屋です。」

直感でここにしてみよう、という私の意見に、主人も賛同してくれました。

暖簾をくぐりますと、カウンター八席しかないこじまりしたお店。店主一人で切り盛りしています。

店に日本酒の香りが漂ってきます。入るまで、今日はビール一杯を飲みたいと言っていた主人が、途端に日本酒の熱燗を頼みました。

ゴマと蕎麦の実と八丁味噌の和え物がつけ出しとして出されました。とても美味しかったのです。

お酒のともに、板わさをチョイスしました。おろしわさび醤油で頂きました。お蕎麦屋のおつまみの定番だそうです。

今までに日本酒を飲んで、ほとんど良い思い出がありません。
二日酔いの頭痛がほとんどで、日本酒もあまり美味しいと思ったことは、ほとんどありません。

今日頼んだのは、ごく一般的な銘柄ー新潟の「鶴の友」純米酒。しかし、昼の日本酒が良かったのか、おつまみとの相性が良かったのか、二人でたった一合を頂いた後、私はもうふわっととてもいい感じになりました。こんな経験は、初めてです(^-^)。

いいタイミングで注文したお蕎麦が目の前に運ばれました。

今日は、田舎そばと更科そばを頼みました。

熱燗の後、どちらも冷たくて、抜群の歯ごたえがたまらなく美味しいのです。主食で頂くつもりのお蕎麦は、想像を超え、絶品のおかずになっていました。特に、ここの田舎そばは、太さと良い、歯ごたえと良い、味と良いの一押しでした。店によって、田舎そばのイメージが大分違いますけれど、ここのは、わざわざでも、また頂きに足を運びたいほどの美味しさでした。

主人もあまりの美味しさに感動したのか、店主との会話が一気に弾みました。

店主の話し箱が、次から次へと開け、私達に彼の思い思いをぶつけてきました。きっと客に何を出すか、どうやって出すかを考えている店のご主人は、ものすごく幸せな方だねと、ふと思いました。

今日は、中国茶の話しは、一つもでませんでした。けれど、蕎麦と日本酒の奥深さ、お酒とおつまみのマリアージュ、頂く順番等々...勉強になるとっても楽しい内容の会話でした。日本の伝統食文化に一歩近づけたことに、今日はとてもラッキーな一日だと思いました。

和食は、ユネスコの無形文化財産に登録されるようになりましたのが、今週のことです。心より嬉しく思います。

鶴亀堂
〒286-0033 千葉県成田市花崎町839−12
TEL:0476-23-3858

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成田紅葉まつり&表千家の茶席@成田山公園赤松庵

2013-12-01 17:38:13 | 街散策・旅行
子供がいない今週末、久々夫婦水入らず紅葉を愉しみに出かけました。同じ千葉県にある成田山では、12月1日までに紅葉まつりがやっていますので、駆け足で向かうことになりました。

真っ赤な楓ほどしかない中国に比べ、日本の紅葉は、ホントに五色、いいえ、それ以上のお色がありますね。

美しいのは、紅葉ばかりではありません。湖中亭から聞こえてくる古琴の音色、なんて優雅なひととき。


紅葉まつりの期間中、成田山公園内の赤松庵で表千家の茶席も楽しめます。

庵内の写真撮影は、許されませんでしたので、頑張って言葉でお伝えしてみます。

石畳みの向こうに、四畳半の茶室がみえました。水屋に続く入り口に、背筋まっすぐの男性茶人が客を待っていました。長年茶道をされる方は、お茶を淹れていない時でも、凛としています。

茶室に上がりますと、まず立派な掛軸が目に入ります。

看看腊月尽

茶道の世界では、茶席の一番のごちそうは、掛軸ですと聞いたことがあります。

その下に、寒椿のつぼみ一輪と赤い葉が設えています。その横に、干し柿が備えています。

茶道の世界では、一服のお茶そのものより、掛軸、茶花と茶菓子をもって季節感を味わいますね。

お手前を見せたのは、さきほどの男性茶人ではなく、一人のご婦人でした。

本で読んで知った袱紗さばきから棗のお化粧まで、ずっと彼女の手元を目で追って離しませんでした。茶筅がゆっくりとお茶碗から持ち上げられる時の動きは、ものすごく心に響きました。

一連の動きが、呼吸に合わせるよう静かに行われ、こちらは呼吸したら、失礼かなと思うほど美しいものでした。名の知らない茶菓子を頂き、薄茶を頂きました。祭りの茶席とは言え、糸巻棚や茶道具の作家の紹介を聞き、掛軸や茶花の説明も受けました。内心ではもう少しゆっくりしたいなあと思う一方、正座していた足にはすでに限界を感じました(汗)。

今日のお点前を拝見して、中国茶を淹れる時に参考になることが、たくさんです。手前は、一つ一つの「点」ではなく、「点」と「点」が、いっぱい寄り集まって、「線」になることです。それは、「日々是好日」を読んで得たヒントです。今日は、実際この目でその美しい「線」を拝見できました。

梅まつりの時に、湖中亭で野点茶会も予定しているようで、その時にまた来ようかなと思います。

茶席を楽しんだ後、公園内にある水琴窟に行ってみました。竹の筒に耳をあててみると、水琴窟と名付けられる訳がよく分かります。見事な音色です♪。


境内に書道美術館があります。習字を習っている娘が、もし興味があれば、今度は連れてあげようかな。

関東に住んで、二十年以上になるのに、成田山へ行ったのは、これでまだ初めてです(笑)

今回は、電車で行ったおかげで、駅から新勝寺までの散策も、とても楽しかったです。

京都や鎌倉はもちろん素晴らしいです。時間のない外国人観光客に、成田空港からほど近いこの地も、十分日本の風情を愉しめることが、分かりました。今度は、日本へ旅行に見える中国や台湾の友人にもお勧めしちゃいます。

とある雑貨屋にまいり込んで、写真にあるたくさんの中、二点ほど買いました。

日本情緒をたっぷり満喫できた一日でした。
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