背中に追いつく、背中に手を伸ばす。
その「背中」に触れられた時、私達は何を思うのだろうか?
私の前を行く背中は近くにあっても、その存在は遥か彼方にあるかの様に感じるのは、何となく感じてしまう「劣等感」なのだろう。引け目を感じてしまうその訳は?
「背中」になぞられた、「背中」に描いたその姿は、きっと成れない、変われない自分自身。無いものをねだりたくなる単なる嫉妬心、なのだろう。きっと…。それを見つめる私の姿は、橋があっても、無くても渡れない大河の対岸を指を加えたまま立ち尽くす事なのだろう。ちっぽけでくだらない私自身そのものなんだろう。