茶色く塗られたような書庫の中、
――――かつての希望と言う物はどんな物だったのだろうか?――――
と言う探求心から、1冊の本を取り出した。
そんな一節が想い浮かび、歴史を紐解くが如くで、ちょっとした好奇心を擽る物がある。そして、あまりにもここの所、生きてはいても「生かされてる」と言う「操り人形」状態になっていて、「希望」と言う2文字とは無縁な状態にある。
もともとそこまで能動的な人間ではない私であるが、確実に胸の奥深くで「こんな今から離れてくれ」と言う悲鳴が上がっている。
どうにもならない今、どうしょうもない今に、無から有を産み育てると言う基本がかつて以上に強くなっていて空しさばかりが膨らむ。