読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

オール読物10月号から

2006-11-01 22:26:34 | 読んだ
高橋克彦 蘭陽きらら舞

高橋克彦の新シリーズだそうである。

江戸時代の役者「蘭陽」の話。蘭陽は高いトンボがきれる。
若いときに、失敗をして役者を辞めたが、ひょんなことから役者に戻ることとなった。

今回は「前段」という感じである。今後が楽しみ。

神崎京介 年上

年上の女が好きだという男の話。
20代から50代までそれぞれ付き合った女とのことが書いてある。
ただそれだけのお話。

江上剛 大勝負

銀行から関連会社の人事部長へ転籍した男が、実力者の専務(同じ銀行出身)からリストラの指示を受け、100人のリストラを断行する。
しかし、彼も専務のわなにはまり会社を辞めさせられる。

彼は息子の力を借りて、復讐=大勝負をかけようとするが・・・

チョイと中途半端な感じの終わりであるが、まあまあすがすがしく終わっているのが救い。

藤本ひとみ くどき上手

これは読み終わってもなんだかよくわからなかった。
題名から推測するにやっぱり「くどき上手」を描きたかったんだろうが、チョイと回り道が多すぎて、回り道のお話のほうに気をとられすぎてしまい、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまったんだろうと思うのである。

藤原伊織 まぼろしの虹

何を伝えたいのかよくわからない小説ではあるが、物語としてはまあまあ面白かった。

それぞれ子供をつれて結婚した夫婦が離婚する。
原因は、妻の浮気。
そのことについて、それぞれの子供(といっても姉が29歳とその弟である)が話し合い、母の相手をさぐる。

そして・・・
というお話である。勿論「そして・・・」以降が面白い部分である。

柴門ふみ にっぽん入門-最終回- 徳島・阿波踊り

柴門ふみのエッセイは面白い。
年齢が同じだからなのか、感じるところが似ているのである。

今回は、柴門ふみの故郷「徳島」に行き、阿波踊りを見物。
目の前のことと、昔のことが交叉していろいろなことを考えてしまう。
そして、どうしてそうだったんだろう?と自分の行動の原因を探ったりする。
そのあたりが面白い。

山本兼一 今宵の虎徹

京都の道具屋が、ひょんなことから刀を13振り仕入れた。
その中に、本物の虎徹がある。

道具屋の若主人は店のものにどれが本物の虎徹か目利きができたらそれをやる、できなかったら一生給金なしで奉公する、というカケを持ちかける。

そのうちに新撰組の近藤や土方が現れ・・・・

さて誰が本物の虎徹を目利きできるか・・・というお話
コメント
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