読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

アクセス解析

2006-11-16 22:44:00 | 日々雑感
昨夜からブログのバージョンアップ(?)というかgooブログアドバンスというものに加入したのである。

何故いま?
もうずっと前からあったサービスなのに・・・
まあ、なんというか、その気になった、のである。

で、本日、その新しい機能である「アクセス解析」というものを見てみたのである。

もともと訪問者数が多いブログではないし、大勢の訪問者をあつめようという積極的な考えも「あまり」ないので(大勢の訪問者があればそれはそれでうれしいのだけれど)、この解析をみて何か対応をしようという気持ちはないのだ。

ただ、こんな解析が簡単にできるというシステムにちょいと驚いている。
ということは、どこでどのような解析をしてその対応をしているのか、ということで、知らない間に自分が解析をされているんだということ、これはウカウカといろいろなところを訪問できないなあ、と思ったのである。

とはいえ、やっぱりこれからもいろいろなところを訪問して足跡を残してくるんだろう。
そして、人はあまり自分の足跡に注意を払わないものなんだと思う。
(ゆえに、その足跡を収集して解析することが何かに変わるんだろう)
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津波のため延期

2006-11-15 23:00:30 | 日々雑感
本日北海道で津波を観測し、警報や注意報が出たため、楽しみにしていたNHK総合22時からの「その時歴史が動いた・我が手に郷土を 真田幸村・信州上田の市民戦争」が延期されてしまった。

というわけで、ローマ人の物語25巻を読んで寝ようと思う。

週末は宿直日直なので
逢坂剛「銀弾の森-禿鷹Ⅲ」を読もうと思う。

ちなみに文春文庫で海音寺潮五郎の「悪人列伝」が新たな装丁で発売されたので、なんだかまた読みたくなったので探して読んでみようかとも思っている。
ただ、探してすぐに出てくるかが問題である。
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芋 たこ なんきん NHK朝ドラマ

2006-11-14 21:35:44 | 観た、聴いた
昨日に続きテレビの話題である。

この10月から始まったNHKの朝ドラ「芋 たこ なんきん」は田辺聖子の自伝風であるが、これまでの朝ドラと違って、きれいな・かわいい・若い・新人の・将来有望な女優が主人公を演じるのではなく、藤山直美が主役である。
これに、ベテランの役者が絡んでくる。

藤山直美はドラマの中の現代の主人公であり、時に子供時代の回想が入るので、物語は過去と現代を行き来しながら進む。
藤山直美演じるところの町子の子役時代を演じている山崎奈々は藤山直美に似ていて好感を持てる。(ただ、今後町子を演じることになる尾高奈々は可愛すぎる)

藤山直美の演技は時に「やりすぎ」ではないかと思うところもあるが、メリハリがあってテンポもよく面白い。
あたりの役者もそのテンポにのっているような気がする。

いかにも大阪のドラマで気持ちよく物語が進む。
毎朝見られないので、土曜日にBSで放映されるのを1週間分見ることとしている。
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君の名は NHK

2006-11-13 22:33:27 | 観た、聴いた
今最も気になっているテレビドラマである。

NHKBSで月曜日から土曜日の朝7時46分から8時まで、これを見てから出勤している。
この時間帯はNHKのいわゆる「朝ドラ」の再放送枠で、数年に1回ぐらいのめりこんでしまうドラマに出会っている。

で、今回は「君の名は」なのである。
鈴木京香主演。

始まった当初はそんなにまじめに見ていなくて、話がつながらず何がどうなったのかよくわからなかった。
「すれ違いドラマ」ということは知っていたが、なんとあざといすれ違い、見ているこちらのほうが恥ずかしくなるような物語の展開であった。

そして、真知子と春樹が出会うまでのドラマだと信じていたのである。
しかし、それは間違いで、真知子が夫を捨て春樹を追って北海道に行く頃からなんだか面白くなってきた。

真知子と春樹だけのすれ違いだけでなく、ほかにもすれ違っている人々が絡んでくることが、面白さを増す原因である。
兎も角、これでもかという具合にいろいろさまざまな出来事が起こって、あまりの急展開に驚き、期待したほどの出来事でもないのにがっかりしているのである。

1年間のドラマなので、まだ3月まではいろいろあるらしいが、追いかけていくつもりなのである。
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爆睡

2006-11-12 22:00:46 | 日々雑感
昨夜20時ころに眠ってしまい、今朝5時にトイレに行き、また眠り、9時過ぎまで眠っていた。

若い頃は1日半くらい寝ていられたが、今は、寝すぎると腰が痛い。
それなのに半日寝ていたのである。

自分でも驚いている。

さて、そういうわけで、近頃は読書も進まず、今は「ローマ人の物語」を細々と読んでいる状態である。
心が落ち着かない状況が続いているので、なんだか、本を読むのも億劫なのである。ヤレヤレ。
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青春のうた 第21巻 1970年代後期③

2006-11-10 21:24:45 | 読んだ
1.贈る言葉/海援隊 1979年11月発表

この歌「3年B組金八先生」の主題歌であるが、当時、僕は何に夢中になっていたのか、テレビも見ず音楽も聴かずにいた、らしく、よく覚えていないのである。

「ああ、いい歌だな」
とは思ったものの、ちょいと「いい子」ぶっているんではないの?とも思っていた。
海援隊は、この歌をきっかけに、方向が「清く正しく美しく」のほうに行ってしまったような気がする。

思えば遠くへきたもんだ、のように「私」の世界から離れていって「公」に近づいていって、それはそれで成功をしたとは思うのだが・・・チョイとがっかりという気分もあるのである。

2.大都会/クリスタルキング 1979年11月発表

出だしが強烈な歌である。
そして「完成度」が高い歌である。

でも、共感、がないのである。
片田舎、に住んでいるという「ひがみ」なのでしょうか。
いい歌だとは思うが、遠くで聞こえている感じなのである。
その証拠に、出だししか知らないのである。
今回初めて、歌詞を読んで「フーン」と思った。

3.サクセス/ダウン・タウン・ブギウギ・バンド 1977年3月発表

いい歌だなあ、覚えたいなあ、と思いつつ、とうとう覚えられなかった歌である。
当時は主にFMラジオのエアチェックで歌を覚えていたのだが、この歌は、カセットの収めることができなかったんだろう。
そして、それほど熱心に覚えようとも思っていなかったのかもしれない。

♪待たせたね♪

という部分のみ歌いたい、そんな歌である。

4.陽はまた昇る/谷村新司 1979年6月発表

谷村新司は歌がうまい、いい声だと思う。
だから、その特徴を生かした歌を歌うのは当然だと思う。

しかし、当然のことだからといってすんなり心に入ってくるかとおもうと、そうでもないのである。
「好きなこと」と「できること」とは違うということと同じような気がする。

あの声で、このメロディーで、人生について歌われると、なんだか自分がすごくすごく軽薄に生きているような気がするのである。
自分は軽薄に生きているんではないか、とビクビクしているところに、そのとおりと太鼓判を押されたような気がするのである。

だから、谷村新司のアリス時代の歌は好きだけれどソロになってからは「ちょっとなあ」という気分なのである。

5.私に人生と言えるものがあるなら/高石ともや&ザ・ナターシャ・セブン

これは今回はじめて聞いた。
こういう歌は「苦手」なのである。
谷村新司の歌におびえるのと一緒で、なんだか「つらい」のである。

「私に人生と言えるものがあるなら」
というのは、では俺には人生と言えるものはないのか、と、そう受け取ってしまう僕なのである。

それと、当時は「自然派」みたいなものがあまり好きでなかった。
まだまだ将来は輝いていたのである。
それなのに、なぜ後ろを振り向いて人生を考えなければならないのか。
それよりも「人生を語らず」だったのである。

6.織江の唄/山崎ハコ 1979年9月発表

五木寛之の小説はいくつか読んだが、とうとう「青春の門」は読まなかった。
そして、映画も見ていない。

それから山崎ハコは気になる人であった。
しかし、気になる、のもなんだか「ついで」のときのようで、いつもいつでも気になっていたわけではない。

ということから、この歌はしっているが、一生懸命に聞いたことがない、というか、聞こうとしたことがない。

*まとめ
 今回のCDに入っている曲を、共通の言葉でくくると「共感がもてない」ということだろうか。
 「そうね、そうなんだけどね」
 という印象なのである。
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華の棺 西村京太郎 週刊朝日連載(終了)

2006-11-09 23:18:34 | 読んだ
週刊朝日に「短期集中連載」ということで4週にわたって掲載された。

山村美沙没後10年、30年来の恋人であった西村京太郎が、愛惜の思いを込めて描く鎮魂の小説

だそうである。

この連載に大幅に加筆訂正を加えて単行本が11月7日に出版されるとのこと。
なんというか、すごいなあ。

物語は、女流作家・夏子(山村美沙でしょう)がエジプトの取材を終えて帰国、ところが帰ってこない、ところから始まる。
夏子は、京都に帰らず沖縄の石垣島に行っていた。
それは、恋人の小説家・矢木(西村京太郎)が浮気をしていたことが原因らしい。

という流れから、石垣島で大物ミステリー作家の志賀芳彦に会った夏子は、志賀と石垣島で過ごす、そこで、志賀のライバル作家・蔵田と志賀の確執について知る。
蔵田とはエジプトの取材良好で一緒だった・・・・

兎も角、だからどうなんだ?!と叫びたくなるような小説で、いったい何をこの小説から読み取ればいいのか悩んでしまうのである。

以前にも週刊朝日で西村京太郎は山村美沙との関係について小説を発表しているが、そちらのほうが断然よかった。

私が断然よかったというのは、よく話の内容がわかる、ということである。
私は具体的によくわかる話しか認めず、抽象的な表現方法をとるものは認めない、ということが確認できたということが、この小説を読んで得たものなのだろうか?

わからない。
ということは、いらつく。
ということもわかった。
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嘉壽家堂本店更新

2006-11-08 23:15:42 | 日々雑感
本日は、嘉壽家堂本店の読書日記のページを更新しました。
といっても、10月の読書日記にブログから追加しただけですけど・・・

ちかごろ、本を読もうという気持ちはあるが読みたい本がない。
昔読んだ本を引っ張り出してきて読もうかと思っているのだが、本屋さんに行くとあれもこれもと気持ちが揺れる。
結局、時間がないというのが一番の原因なのだが、なぜ時間がないのかよくわからない、ということが不思議。
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聖女の救済 東野圭吾 オール読物11月号 連載開始

2006-11-07 22:32:21 | 読んだ
東野圭吾の小説は、雑誌で読んでいるだけである。
印象に残っているのは、週刊朝日に連載されたもの。

さて、今月号から連載が始まった「聖女の救済」
第1回目は、なんだかよく関係がつかめない登場人物たち。
たぶんこのややこしい関係が、なんらかの事件につながるんだろう、という予測。

そして殺人事件。

ここで今月号は終了。
聖女の救済、という題名から、今後どうなっていくのか見当もつかないが、興味ある展開である。
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<女刑事音道貴子>嗤う闇 乃南アサ 新潮文庫 

2006-11-06 21:32:00 | 読んだ
女刑事・音道貴子シリーズの短編第3集である。

長編はデビュー作「凍える牙」と「鎖」
短編集は「花散る頃の殺人」「未練」である。

今回の短編集に収められた4編は、いずれも小説新潮に発表されたものであり、したがって1回は読んでいるものである
であるが、こうして4編を続けて読むと、それはそれなりに「フーム」と感じるものがある。

ちなみに4つの短編とは(掲載順)
「その夜の二人」2002年10月号
「残りの春」  2002年 4月号
「木綿の部屋」 2001年12月号
「嗤う闇」   2004年 3月号
である。

今回の短編は非常にオーソドックスなつくりである。
音道貴子がデンと主人公に座っている。

で、この音道であるがデビュー作の凍える牙のときにはどちらかといえば「変人」っぽかったのだが、今回の4編では、なんというか「大人になった」というか「丸くなった」かんじである。
周りに対してすぐ怒るというかとんがることを抑制するようになったのである。

といいながら、時には思わず怒ったりするのだが・・・

この4つの短編では、音道の相棒が毎回違う、そして事件の犯人も相当なのであるが、被害者も一風変わっている、ということが特徴。
そして、登場する人物に対して「こういう奴いるよなあ」と思わせるところが、乃南アサなんだなあ。
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壊れた光 片山恭一 オール読物10月号

2006-11-05 22:20:56 | 読んだ
オール読物10月号「秋の夜長に贈る力作中篇」2作のうちの1作。
ちなみにもうひとつは「まぼろしの虹」藤原伊織である。

「死を自らの手に取り戻した男の深い思念」
「余命一年と宣告されたカメラマンが最後に選んだ被写体とは」

と目次にある。

主人公はフィルムに「廃墟というよりは空虚、盛衰のあとにやって来る一種の記憶喪失。荒廃や暗い時の記憶さえ消えたあとの、空疎な明るさだった。」なのだそうでそして「彼は風景をすら拒絶したいと思っている。」のだそうである。

なんだか難解なのである。

彼は、死と自分が生きた証とすべき写真とを考えている。
そうすると、これまで生きてきたことを振り返ることになる。

どちらかといえば硬いそして難しい、小説であるが、興味深く読んだ。
いつまでも生きられることを信じて、無為に過ごすより、死を見つめて、自分は何のために生まれてきたのかを問う、という生き方のほうが、もしかしたら幸福なのかもしれない。

生きるというのはそういうことなのかもしれない。

そんなことを思いながら読み、読み終えたときは「がんばろうかな」と思ったのである。
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栗駒山麓周回ドライブ

2006-11-04 23:30:48 | 日々雑感
今日はいい天気であったので、朝9時に家を出て、栗駒山の紅葉を見にドライブに出かけたのである。

栗駒山は、わが地方の名山である。
わが母校の校歌にも3番に
「栗駒の空夕焼けて・・・」とある。

場所は宮城県、岩手県、秋田県の接するところである。
ということは、今回のドライブはこの3県をまわるのである。

宮城県栗原市一迫から花山へ入ると、いよいよ紅葉がきれいである。
花山の道の駅「路田里花山」による。
まだ早い時間であったので、産地の野菜類が新鮮、そして豊富である。
ここで、きのこ、を購入。
「まいたけ」「なめこ」「くりたけ」「むきたけ」の4種類。
これで「きのこ鍋」をつくるのだ!

道の駅をでると山路に入る。
花山御番所を過ぎ「温湯(ぬるゆ)温泉」
昨日NHKで紅葉の中継をしたという。

しかし、もうこのあたりから紅葉は「終わりかげん」である。
そして、この温湯温泉を過ぎると、本格的な山岳道路である。
登る、昇る、上る。

急に眺望が開ける場所に出ると、ああ、紅葉が華やかなときにくればよかったなあ、としみじみ思う。(多分2週間程度の遅れではないかと思う)

花山峠を越えると「秋田県・湯沢市」
そして、進路を左(西)にとれば「小安峡温泉」、右(東)にとれば須川温泉。
小安峡に行って本場の「稲庭うどん」という”手”もあるが、ここは岩手県一関を目指すため、右へ進む。

ほどなく「須川湖」
今年はもう施設が閉鎖されていて、静かな湖畔であった。
そして、須川温泉。
このあたりももう紅葉は終了である。
ただ、天気がいいので、紅葉でなくてもいい景色である。

我々は栗駒山荘に入る。
入湯料は600円。であるが、温泉に入るとそのままゆっくりしたくなるし、帰るのが億劫になるので、温泉はパス。

昼食を摂る。私は「ざるそば」(まいたけ、なめこ付)相棒は稲庭うどん(きのこ)おいしくいただきました。
帰りに、また「なめこ」を購入。

ここを出ると、基本的に下り道。
ふもとになると、真湯温泉・祭畤(まつるべ)温泉・矢櫃温泉とある。
泊まるんだったら入るんだけれど・・・素通り・・・くだる、くだる。

厳美渓。ここはあまり季節に関係のないところなので寄らずに、道の駅へ。
「道の駅厳美渓」で休憩。
おなかがすいた、何か食べるもの、と思ったが気に入ったものがない。
本当はここの名物の「もち」を食べたかったが、ちょいと量的に多いような気がして・・・でも実は「お雑煮」を狙ってはいたのだが・・・

ここから「平泉」へ行って毛越寺や中尊寺の紅葉を見るというのもプランのひとつであるが、2時を過ぎていたのでその二つをまわると帰りが遅くなると思われ・・・
真っ直ぐ一関市街を目指す。
 
一関の国道4号線を横断し、北上川学習館あいポート前を通って帰ることにする。そして、その手間で驚く。すごく大きい「イオン」が建設されていた。来年2月オープンだそうである。

「りんご」の直売所でりんごを購入する予定であったが、狙い目の「ふじ」はまだ出ていないので、あきらめる。

紅葉には遅く、りんごには早いのであった。

一関市から真っ直ぐ帰らないで藤沢町の館が森アーク牧場に寄る。
「なんか食べるもの」
ということで、パンを購入。ジャムパンとハーブ入りの紅茶でおやつとする。

家を9時に出て、帰ってきたのは16時。
7時間のドライブ、走行距離は約、ざっと、おおよそ、あらまし210kmであった。
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蛍の行方-お鳥見女房-2 諸井玲子 新潮文庫

2006-11-03 21:45:45 | 読んだ
お鳥見女房の第2巻である。

主人公「珠世」は、幕府お鳥見役矢島伴之助の妻女である。もっとも伴之助は婿養子である。

幕府お鳥見役は時に「隠密」の役目も勤める。というのが設定である。
珠世の祖父も父も隠密の役目を勤めた。その内容はわからないが相当の苦労があり、祖父は死んで帰ってきている。

第1巻で伴之助がその隠密の役目を受け沼津へ赴いた。父の役目が心配な次男久之助が後を追った。
そして、矢島家の居候である源太夫も沼津へ・・・

第2巻では、矢島家の留守を守る珠世、長男の久太郎、父の久右衛門、次女君江、そして、源太夫の5人の子供たちと源太夫の許嫁の多津の暮らしと、沼津にいる伴之助、久之助、源太夫について描かれている。

今回は8つの話が掲載されているが、後半は、沼津での隠密の任務を終えた伴之助が、久之助、源太夫、そして多津の力を借りて、江戸へ戻る、必死の旅の模様が描かれている。

1話1話が、主人公珠世の暖かい人柄による結末があり、ほっとした気分にさせてくれる。

心落ち着くというか、まっすぐに人を恨まずうらやまず生きていれば、確かなものが得られるという考え方になってくる。
世の中、いいことも悪いこともあるが、悪いこともいいほうへと解釈することが、幸せな生き方なのかもしれない。

現在も、小説新潮でシリーズとして年4回ほど掲載されている。
すでに単行本は4巻まででている。文庫本が追いつくのはいつのことだろう。待ち遠しいのである。
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オール読物10月号から

2006-11-01 22:26:34 | 読んだ
高橋克彦 蘭陽きらら舞

高橋克彦の新シリーズだそうである。

江戸時代の役者「蘭陽」の話。蘭陽は高いトンボがきれる。
若いときに、失敗をして役者を辞めたが、ひょんなことから役者に戻ることとなった。

今回は「前段」という感じである。今後が楽しみ。

神崎京介 年上

年上の女が好きだという男の話。
20代から50代までそれぞれ付き合った女とのことが書いてある。
ただそれだけのお話。

江上剛 大勝負

銀行から関連会社の人事部長へ転籍した男が、実力者の専務(同じ銀行出身)からリストラの指示を受け、100人のリストラを断行する。
しかし、彼も専務のわなにはまり会社を辞めさせられる。

彼は息子の力を借りて、復讐=大勝負をかけようとするが・・・

チョイと中途半端な感じの終わりであるが、まあまあすがすがしく終わっているのが救い。

藤本ひとみ くどき上手

これは読み終わってもなんだかよくわからなかった。
題名から推測するにやっぱり「くどき上手」を描きたかったんだろうが、チョイと回り道が多すぎて、回り道のお話のほうに気をとられすぎてしまい、頭の中がぐちゃぐちゃになってしまったんだろうと思うのである。

藤原伊織 まぼろしの虹

何を伝えたいのかよくわからない小説ではあるが、物語としてはまあまあ面白かった。

それぞれ子供をつれて結婚した夫婦が離婚する。
原因は、妻の浮気。
そのことについて、それぞれの子供(といっても姉が29歳とその弟である)が話し合い、母の相手をさぐる。

そして・・・
というお話である。勿論「そして・・・」以降が面白い部分である。

柴門ふみ にっぽん入門-最終回- 徳島・阿波踊り

柴門ふみのエッセイは面白い。
年齢が同じだからなのか、感じるところが似ているのである。

今回は、柴門ふみの故郷「徳島」に行き、阿波踊りを見物。
目の前のことと、昔のことが交叉していろいろなことを考えてしまう。
そして、どうしてそうだったんだろう?と自分の行動の原因を探ったりする。
そのあたりが面白い。

山本兼一 今宵の虎徹

京都の道具屋が、ひょんなことから刀を13振り仕入れた。
その中に、本物の虎徹がある。

道具屋の若主人は店のものにどれが本物の虎徹か目利きができたらそれをやる、できなかったら一生給金なしで奉公する、というカケを持ちかける。

そのうちに新撰組の近藤や土方が現れ・・・・

さて誰が本物の虎徹を目利きできるか・・・というお話
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