舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

意外と骨のある男

2009-03-19 23:56:00 | 徒然話
木曜日はアニメ『源氏物語』の日です...って、なんだか私アニメばっかり観てるみたいだな(笑)。
平日の夕方以降に地上波で観られるアニメのほぼすべてを制覇していた大学時代と違い、今は決してさほど観ていないんですけれど、水木金と立て続けに観るアニメがあると、もの凄く沢山観てるような感じになっちゃいますね。

まぁともかく、今日の『源氏』は源氏と朧月夜との密会がバレ、社会的地位が著しく脅かされてるとこの話です。
私ゃこの枠の話数の都合上、てっきり紫の上に手を出すあたりまで今日中に行っちゃうかと思っていたんですが、けっこう進展がスローでしたね。
そのぶん、源氏の色恋以外にもライトがあたっていました。
特に印象深かったのが源氏の異母兄・朱雀帝です。
そう、故・桐壺帝の息子で、朧月夜が入内した帝です。

最初に謝っておきましょう。
ごめん朱雀帝、君がそんな骨のある男だったとは知らなんだ。
今まで周りの人間(特にママ)の言いなりで大した力のないダメ男だとばかり思ってて、ホント悪かったね。
って仮にも帝にタメ口なことが一番悪い気がしないでもないな。
ママの言いなりになって源氏を追放とかするし、そんなだから最初朧月夜に相手にしてもらえなかったんだよとか思っていたのですが、今日の朱雀帝を観てかなり見直しました。
なかなかどうしていい男じゃないの。

先ず朧月夜と源氏のスキャンダルを受け、嬉々として「コレは謀叛ですッ!!」と奏上しに来たママに向かって、朱雀帝ったら言ってくれるじゃないですか。
「私が朧月夜に思い焦がれているのは確かだが、彼女と源氏との仲の方が長い。いつか彼女が振り向いてくれるかもしれないのを待っていよう、それが私の恋なのです」的なことを。

素敵だ。こういう思い方をする人は、男性でも女性でもとても好きです。
前から源氏が気に入らん気に入らんと言ってるのはそのせいもあるな。私は、本当に相手のことが好きならば、相手の幸せを一番に思い、自分とどうにかなってほしいなどという考えは二の次三の次にしてしかるべきだと思っています。
相手の気持を慮るなら、むやみに告白するのさえ賛成しかねるという考えです。
その点、好きで好きでしょうがない(はずの)藤壷の上の気持も思いやらず、無理くり手を出してしまった源氏は論外!!

さらに朱雀帝の場合、帝って立場なのにこういう思い方をしているところがなおさらいいですね。
だって帝ですよ。「何をしても許される身」(by 『ざ・ちぇんじ!』氷室冴子)なんですよ。
やろうと思えば、そんなにも好きな朧月夜をそれこそ無理くり自分の支配下におくことだってできるのに、それでもなお彼女の気持を思い遣ろうとする朱雀帝の潔さ、たいへん好ましいです。

朧月夜だけでなく、弟である源氏の君に対しても朱雀帝の振る舞いはあっぱれです。
源氏の母が自分の実父に溺愛されていた所為で自分のママが不遇をかこっていたのに、弟の身を気遣い、自分の好きな女性とのスキャンダルで立場の悪くなった彼を断固として罰しようとしなかったなんて、まったく朱雀帝ときたら感動するくらい良くできたお方です。
表面上そうは見えなくても、こういう人こそ一番芯が強いのでしょうね。

朱雀帝の控えめながら芯の強い生き様にウットリしながらエンディングテーマに聞き惚れていたら、衝撃の事実が発覚しました。
なんとこのアニメ、来週が最終話だというのです!

うぉい、ちょっと待て!!
そりゃぁ『源氏物語』を(源氏の代までとしても)フルバージョンでアニメ化したら、とんでもなく長いことになってしまい、ただでさえ1クールが短いこの「ノイタミナ」枠ではとてもじゃないけど放映しきれないことくらい想像できてたけど、それにしてもこの次で最終話って、乱暴すぎやしませんか。
まさか紫の上に手を出すとこまでは行くでしょうが(←こだわるね)、それじゃ明石の上は出てこないのでしょうか。あの「田舎風コスプレいとをかし」篇をやらないなんて、ちょっと想像できない...。
追放された我が身を嘆きに嘆きながらも、けっこう物珍しい田舎ステイに浸ってた上に、現地女性との色恋までしっかり楽しんで、あまつさえそれを臆面もなく紫の上に手紙で報告するくだり、なんとも勘違いオマヌケ源氏な感じで好きなんだけどなぁ(笑)。

んで、さんざ楽しんだあとはちゃんと都に呼び戻され、カムバックしたら待遇も一気に好転しててうはうは(もちろんこのまま久遠に平穏無事とは行かないんだけど)。
だいたいその辺りまで描くとキリがいいかなぁと勝手に想像していたんですが、あと一話じゃとても無理ですよね。いったいどこでどう収拾をつける気なんだろう...。

まぁいい。その辺も楽しみに、次週の最終話も必ず観ます。
ただ昨日の『ミチコとハッチン』と違って、エンディングテーマはちゃんと流してほしいな。あれ大好きなんで。

♪貴方を 貴方だけを いつでも見ていました
咲かない蕾のように 報われない恋でした♪


むぅ~、いい曲だっ。
...ん?この歌詞といい朱雀帝の件といい、自分の好きだ好きだとのたまってる要素を省みると、たんに私が人の不幸は蜜の味的な性格だってこと?
う~、だとしたら黒すぎて我ながらイヤだ...。

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