仁、そして、皆へ

そこから 聞こえる声
そして 今

指紋の感性3

2012年04月02日 17時18分55秒 | Weblog
「わー、こんなのもできちゃうんですか。すごいですね。」
「エロいだろう。スグリ。」
「大丈夫なんですか。」
「そりゃーさあ、この辺のは、裏ものよ。表には出さないわ。」
「とかいって、清水さんにはこっちから見せたんだろ。」
「もう。」
「あの。」
「何。」
「上がってもいいですか。」
「何よ。」
「ロンです。」
「えー。」

「スタジオ代って、高いんですか。」
「今、競争激しいからね。ケッコウとるのよ。」
「競争って。」
「テレビでさあ、バンド天国とか知らない。」
「テレビ見ないので。」
「なるほど。」
「スグリ、ほんとうにおもしろいな。マサルって。」
「ふふーん、トコちゃん。ロン。」
「なにい。」

「でも、スグリはすごいんだよ。」
「わかります。」
「君の知っているスグリはほんの一部分だけだと思うよ。」
「そう、そう、スグリはバンドのためなら、いやいや、バンドにかかる金のためなら何でもするからな。」
「いいの。そんなことは。」
「なんですかあ。それ。うーん。スグリさんって何歳なんですか。」
「バカ。女に歳を聞くんじゃない。」
「僕もそんなに若くないんですけど。スグリさんなんか不思議で。」
「マサル、若いんじゃないの。ずっと敬語使っているじゃん。」
「いやー、大家さんですから。」
「意外と律儀だねえ。」
「そこが怖いのよ。ロン。」
「ねえさん、ノッてきましたねえ。」
「ふん、何よ。マンガンよ。」
「どひゃー。」