電影フリークス ~映画のブログ~

電影とは、映画のこと。その映画を一緒に楽しみましょう。

癲馬靈猴

2007-08-07 00:05:35 | TV放送作品
20年ほど前、私がテレビで夢中になって観ていましたのが戚冠軍と韓國材のコンビで送る「癲馬靈猴」(邦題:酔馬拳クレージーホース。以下、「酔馬拳」)でした。

この頃テレビで何本か放送していた戚冠軍の映画の中では他と比べて一番面白かったのですが、今思えば結構な御馳走だったのです。(武術指導も徐忠信と錢月笙だ!)
メインディッシュは特異なスタイルのカンフー(馬拳)と韓國材が見せた猿拳とのコンビネーション。
そして食卓を飾る一輪花、文雪兒の可憐な姿。もちろん味付けのエッセンスも必須で、“コミカン”には欠かせない牌九(パイガオ)と何柏光的禿頭オヤジの存在等々、全てにおいてバランスは好かったと思います。
ストーリーは多少薄い感じはあったものベテランの關海山や朱鐵和、そして葉天行、王光裕ら【邵氏】出身のキャスト(彼らは韓國材を含め戚冠軍と仲が良かったのです)でカバーし、そして音楽(BGM)も注目でした。
そのオープニングでガンガンにかかってとてもインパクトのある曲、これが71年の映画「KILL!」のメインテーマでした。

「KILL!」は72年に劇場公開されたロマン・ギャリー監督「殺し」(71)の原題で(アメリカでは遅れて74年になってから公開されタランティーノ監督も強く影響を受けた作品です)当時は仏映画として公開されていたようです。(実際は伊など多国籍映画です。)
メインテーマ(曲名は"キル・ゼム・オール")を初めとする映画のサントラは一度聞けば印象に残る曲ばかりですが、モリコーネと並び賞されたピサーノ(兄弟)とジャック・ショーモンがこの映画音楽を手がけました。

映画のサントラもCDショップに行けばコーナーがあるぐらいにジャンルとして成立していますが、ちょっとスペースは小さいですね。
私がよく読む本で「200CD 映画音楽 スコア・サントラを聴く」(立風書房刊)という本があります。映画音楽のサントラ盤が紹介されている本です。この本を読むとやはり「スターウォーズ」の存在が大きいようで、その登場前と後では映画音楽の存在価値は大きく異なっているそうです。
香港映画でもオリジナルかどうかは分かりませんが効果的に使われているケースが当然のことながらあるのだなぁと思います。

「KILL!」のサントラ盤は昨年、国内復刻盤がリリースされています。(メインテーマの別バージョンなどボーナストラック3曲付き)「酔馬拳」の文雪兒との練武シーンや、酒ガメを取り合うシーン、劉鶴年とのバトルなどで流れる挿入曲”インシエスタ”も収録されています(下記リンク先の曲目参照)。

尚、「酔馬拳」の他にも「除霸」(Fist to Fist)「南拳北腿活閻王」(The Hot, the Cool and the Vicious)でもこのメインテーマがかかりました。
他にも使用している等の情報がありましたら是非、教えて頂ければと思います。


画像:サントラ盤 URLはこちら

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