チーズを選ぶ時、いつも頭をよぎるものがあります。
30代、何度も足を運んで廻った、フランス、イタリアのチーズ屋さんです。
日本では考えられない種類のチーズがバーーン!と惜しみなく並んだそのお店は、素敵な生活の匂いがプンプン、色んな人が入れ替わり立ち代わり思い思いにチーズを買って行きます。
とにかく何種類も食べたいので、「このくらいずつを、これと、これと、これと、これ、お願いします。」と50gずつくらい買おうとすると、毎日の食卓に並ぶチーズをこんなちびちびと買う人などいるわけもなく、あからさまに「は?これっぽっち?」という顔をされましたが、本気度が伝わったのか、結局色々な種類をタダで味見させてもらったりました。
そしてそれらは信じられないくらいおいしかった。
バカンスで行ったフィレンツェでは、なんと市場のチーズ屋のおばちゃんの家に招待された事もありました。
イタリアもやはりものすごい種類のチーズがあります。
僕が行ったお店は一見、いわゆる「市場のおばちゃんらしいおばちゃん」がやっているお店。
しかしながらさりげなくプロユースのお店で、雑誌で見たことのあるシェフも頻繁に出入りしていたりする、料理人心をくすぐるなんともかっこいいチーズ屋さんです。
食べたいチーズが山のようにあったので、「ちょっとずつ味見させてもらえない?もちろんお金は払うから。」とおばちゃんと交渉し、市場で数日間うろうろしながら楽しんでいたら、「変な日本人がいる」とちょっと噂になったらしく、市場のおばちゃん達に声をかけてもらうようになり、しまいにはチーズ屋のおばちゃんの家にまであがらせてもらってしまいました。
そしてそこで、様々なチーズ料理をごちそうさせてもらい、奇跡のような時間をすごしました。
何でこんなにおいしいんだろう、日本で食べるのと何でこんなに違う?
そこで感じたのは、その地でとれた新鮮な食材で、そこで地道に育まれた技術で、そこで生きている人のために作られたものには、命が宿り、ちゃんと光を放っているんだなぁという事です。
日本で手に入るチーズは数も種類も本当に限られていると感じています。
ヨーロッパのチーズが僕の店まで届くには、様々なストレスにさらされながら長い旅を経てこなければなりません。
温度管理、空輸による気圧などの様々な環境の変化、日本(さらには沖縄の)特有の湿度。
きちんと作られたチーズほどストレスには弱いというのが現状で、熱意を持って作っている作り手さんほど外には出したがらないという事もあります。
なので、それは仕方のない事なのだと思います。
しかし、その中でもいい作り手さんを探して、徹底した管理を責任を持って行ってくれる、信頼できるインポーターさんを僕なりに一生懸命探しています。
あのチーズをそのまま、と考えるのは傲慢な事だとさえ感じていますが、作り手さんの熱い思いをできるだけ薄めずに日本に届けようと、いい大人達が必死になってそれぞれのプロの仕事をしている、そんな愛に支えられたチーズ達を選んでいるつもりです。
こうして選んだチーズはやはり高価なものになってしまいますが、ぜひ皆さんに召し上がって頂きたいと思っています。
なんと言いましょうか…我ながらほとんど原価です(笑)!
僕が見た、あの生活に溶け込んだチーズを売る人々の素朴な眼差しと、ヨーロッパの優しい日差しの中に映る素晴らしい風景、少しでも感じて頂ければ幸いでございます。
チーズのメニューもまた、後日アップさせて頂きます。
本文と関係のない写真。
シャンパーニュ地方からパリに戻るバスの中で見た、教会の傍らに建つ石像です。
夕闇の中にたたずむ姿、素晴らしい景色でした。
30代、何度も足を運んで廻った、フランス、イタリアのチーズ屋さんです。
日本では考えられない種類のチーズがバーーン!と惜しみなく並んだそのお店は、素敵な生活の匂いがプンプン、色んな人が入れ替わり立ち代わり思い思いにチーズを買って行きます。
とにかく何種類も食べたいので、「このくらいずつを、これと、これと、これと、これ、お願いします。」と50gずつくらい買おうとすると、毎日の食卓に並ぶチーズをこんなちびちびと買う人などいるわけもなく、あからさまに「は?これっぽっち?」という顔をされましたが、本気度が伝わったのか、結局色々な種類をタダで味見させてもらったりました。
そしてそれらは信じられないくらいおいしかった。
バカンスで行ったフィレンツェでは、なんと市場のチーズ屋のおばちゃんの家に招待された事もありました。
イタリアもやはりものすごい種類のチーズがあります。
僕が行ったお店は一見、いわゆる「市場のおばちゃんらしいおばちゃん」がやっているお店。
しかしながらさりげなくプロユースのお店で、雑誌で見たことのあるシェフも頻繁に出入りしていたりする、料理人心をくすぐるなんともかっこいいチーズ屋さんです。
食べたいチーズが山のようにあったので、「ちょっとずつ味見させてもらえない?もちろんお金は払うから。」とおばちゃんと交渉し、市場で数日間うろうろしながら楽しんでいたら、「変な日本人がいる」とちょっと噂になったらしく、市場のおばちゃん達に声をかけてもらうようになり、しまいにはチーズ屋のおばちゃんの家にまであがらせてもらってしまいました。
そしてそこで、様々なチーズ料理をごちそうさせてもらい、奇跡のような時間をすごしました。
何でこんなにおいしいんだろう、日本で食べるのと何でこんなに違う?
そこで感じたのは、その地でとれた新鮮な食材で、そこで地道に育まれた技術で、そこで生きている人のために作られたものには、命が宿り、ちゃんと光を放っているんだなぁという事です。
日本で手に入るチーズは数も種類も本当に限られていると感じています。
ヨーロッパのチーズが僕の店まで届くには、様々なストレスにさらされながら長い旅を経てこなければなりません。
温度管理、空輸による気圧などの様々な環境の変化、日本(さらには沖縄の)特有の湿度。
きちんと作られたチーズほどストレスには弱いというのが現状で、熱意を持って作っている作り手さんほど外には出したがらないという事もあります。
なので、それは仕方のない事なのだと思います。
しかし、その中でもいい作り手さんを探して、徹底した管理を責任を持って行ってくれる、信頼できるインポーターさんを僕なりに一生懸命探しています。
あのチーズをそのまま、と考えるのは傲慢な事だとさえ感じていますが、作り手さんの熱い思いをできるだけ薄めずに日本に届けようと、いい大人達が必死になってそれぞれのプロの仕事をしている、そんな愛に支えられたチーズ達を選んでいるつもりです。
こうして選んだチーズはやはり高価なものになってしまいますが、ぜひ皆さんに召し上がって頂きたいと思っています。
なんと言いましょうか…我ながらほとんど原価です(笑)!
僕が見た、あの生活に溶け込んだチーズを売る人々の素朴な眼差しと、ヨーロッパの優しい日差しの中に映る素晴らしい風景、少しでも感じて頂ければ幸いでございます。
チーズのメニューもまた、後日アップさせて頂きます。
本文と関係のない写真。
シャンパーニュ地方からパリに戻るバスの中で見た、教会の傍らに建つ石像です。
夕闇の中にたたずむ姿、素晴らしい景色でした。