北海道日本海側の港町、留萌市は私の住んでいるマチの隣りである。
その留萌市出身の元ヤクルト監督若松勉(61)さんが野球の殿堂入りした。
身長166センチの小柄な若松さんは、首位打者2回、打率3割以上12回、生涯(現役19年)打率319厘は球界2番目の記録として今も輝く。
更に驚いたことに年間併殺打が0という。
若松さんは、北海道の野球の名門、北海高校から電々北海道で5年、ドラフト3位でヤクルトに入団した。
ヤクルトから誘いを受けたとき体が小さく自信が持てなく最初は断ったという。
若松さんは、「野球は楽しいと思ったことは一度もない」というほど不利な条件を人一倍努力してきた。
バットを振って、振って、振りまくる練習しかなかったという。
家では柱を両手で横からつかんだ状態で下半身を動かし、タタミを足の裏でつかむようにして打撃の感覚を体に刻み込んだ。
妻、正枝さんも自宅でのティ打撃で、新聞紙を丸めて作ったボールをトスしていた。
やはり「小さな大打者」は夫唱婦随でも人知れず努力している。
努力すれば必ず報われる。
いま、「野球への夢を届ける」と、子供たちを指導している若松勉さん。
日本ハム北海道移転を実現し札幌ドームをファンで満杯にした前オーナ故大社義規さん。
お二人の殿堂入りは道民にとってはとてもうれしい知らせであった。