爺のつぶやき

石狩川のほとりに住む田舎の爺です。見たり聞いたり、その日の出来事などをつづっています。

農民作家山下惣一さん死去

2022-07-19 10:21:15 | つぶやき

農民作家山下惣一さん死去



「減反神社」が、直木賞候補となり地上文学賞を受けた農民作家・山下惣一(86)さんが10日、肺がんのため佐賀県唐津市の病院で亡くなった。

私は、書いて、歩いて、笑って、怒って、よく飲んだという山下惣一さんと、一度唐津市を訪れたとき一緒にお酒を飲んだことがある。

当時、国は大型圃場で機械化農業を進めていたが、小農は貧農ならず、大農は富農足らず。農の問題は近代化で解決しないと言っていた。

‎ 目の前の田畑や、山、家族、そして村。 そこには近代化や市場経済と本質的にはなじまないと。 国の政策に翻弄される農家を憂いていた。‎

昨年2月「老農は死なず消えゆくのみ」と筆を置いた。息子には「死んだら老衰と言ってくれ」と。晩年は病魔との闘いだったようだ。  

山下惣一さんは、佐賀県唐津市で農業に従事する傍ら、国内外を積極的に歩き、講演したり、小説やエッセーなどを執筆していた。

「海鳴り」で第13回日本農民文学賞。「ひこばえの歌」「農家の父より息子へ」「土と日本人」「産地直送」など数多くの著書もある。

おれは生涯一百姓と言っていた山下惣一さん。ご冥福をお祈り申し上げます。

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