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今から10年前、2003年に初めてアンティーク絵葉書の企画展をした際、来場者からのリクエストで急遽創った福博アンティーク絵葉書の図録小冊子です。
実はこれが写真アーカイブもの編纂発行の始まりでした。福博の写真絵葉書を地域別にまとめ、カメラで当時と同じ場所に撮影に行き(定点撮影)、32頁の入稿データ(原稿・レイアウト・印刷渡しデータ)を一晩で作りました。3日目には2000冊印刷製本されて展示会場で販売されたもの。もうデットストックも底をついたと思ってたら、押し入れから1梱包発掘!
この時の会場だった「おとなの遠足」シリーズで知られたライターの勝瀬志保さんと故・竜田清子さんが赤坂けやき通りで運営していた喫茶ギャラリー「バッカフェ・ペンタグラム」もすでに無く、鉄道史研究家・小田部秀彦さんを引き合わせてくれた妹さんも亡くなり、さらに「雁ノ巣飛行場」史をまとめておられた故・杉山さんら物故者多し。
翌2004年に、故竜田さんの紹介で郷土の出版社・海鳥社を紹介いただき、この図録をもとにした著書「ふくおか絵葉書浪慢(海鳥社)」が刊行され、各所から様々な反応をいただき出逢いも多く生まれました。この小冊子がなければ、博多カレンダー委員として櫛田神社を中心にした博多の四季景観の記録撮影班になる事もなく、西鉄さんの社史や記録写真のアーカイブ、さらに西鉄ライオンズなどの写真集や新聞連載も生まれていません。
さらにこの小冊子がなければ、ナイトシャッフルの人気コーナーになった「記憶探偵シリーズ(今はめんたいワイドで復活)」をはじめ、これまで100を超えるテレビ番組、300を超える出版物への資料協力・企画協力・監修役も経験しなかったでしょう。
10年ひと昔、古写真アーカイブ(解読・記録保存・活用)がいつの間にか仕事の中心となり、久しく忘れていた初心を思い起こしました。