曇天なのが少々残念ですが、サクラの満開宣言が出た今日明日は随所で花見宴会でしょうね。写真は大正後期の「西公園の桜」お花見の光景絵はがきシリーズより。拙著「ふくおか絵葉書浪慢(2004年海鳥社刊)」にも載せている写真です。写真絵葉書はその時代の最新名所・観光スポットが題材にされており、8枚組もしくは16枚組のセットの中に明治30年代から戦後まで一貫して盛り込まれているのは西公園だけ。
西公園(荒津山)は明治期から福博の名所として知られ、サクラの季節だけでなく、5月の「小田部の藤」、秋の紅葉、冬の雪景色など四季を通じて、写真や絵画の絵葉書が多数発行されてきました。対して、福岡城跡(舞鶴公園)のサクラなどは昭和30年代に植樹されたサクラが多く、新しいサクラの名所です。戦前のサクラの名所には、他に名島城跡などが絵葉書に登場します。