日本の庶民にとって観光とは、交通機関で現地へ行き、風光景観を見て土産
を買って帰ることであった。日本人に限らず東洋人に同様の傾向が強いようだ
が、観光ツアーで限られた時間により沢山の観光地を見て廻る。じっくりと一
カ所に滞在して本当の意味でその地を楽しむことは、富裕層に限られた特権だ
った時代が最近まで続いていた。
しかし今は世界でも有数の富裕国となり、昭和3~40年代までの貧民層は僅
かと . . . 本文を読む
昨日、待望の図録「美人のつくりかた~石版から始まる広告ポスター(印刷
博物館発行)」が届いた。5月の企画展に行けなかったので図録だけ取り寄せ
した訳である。期待通り、本の中身は明治~昭和戦前期のポスター印刷(大判
印刷)の詳細な行程や原画と描写版、写真製版などの解説が、具体的なポスタ
ーを用いて解説されている。ちょっと印刷知識があれば、これらは容易に理解
できる最高の解説本である。
この企画 . . . 本文を読む
今日の西日本新聞は1面を含む計4面に昨日の「地域と語ろう隊」懇談会の
内容が記載されていた。また、マンション計画を打ち出していた建設会社が、
地域の意見を取り入れ計画変更に応じる姿勢を見せた旨も掲載され、改めて新
聞の力を実感している。
現在のようなメディアや情報伝達手段が発達した時代でもこうなのだから、
吉田初三郎が活躍した時代の新聞の影響力は今以上だったかもしれない。そう
考えると、初三 . . . 本文を読む
日曜日、校区のおやじメンバーが集まり「東光夏祭り」の準備会議が始まっ
た。昨年初めて校区全体で開催した夏祭りは雷雨降る悪天候だったにも関わら
ず予想以上の盛況だった。昨年はおやじメンバー主導で若手が地域を盛り上げ
るためのトライであったが、今年は町内会、自治協議会も全面参加の実行委員
会形式となり、初回から活発な意見が取り交わされた。
昨年私が担当したのは縁日(ゲーム)。中学生雄志にも手伝っ . . . 本文を読む
少子化により統合で母校が無くなって2年、卒業後20年以上を経てそろそろ
同窓会などへも顔を出したいと思い始める年齢だと思うが、やはり母校がすで
に無いというのは寂しいものである。私の通った築上中部高校は周囲の3校で
合併し青豊高校という名になった。新しい敷地に移転統合のため、まだ校舎や
敷地は閉校前のまま残っているが、敷地や建物をどう活用するつもりなのかは
やはり気になる。
インターネットを . . . 本文を読む
プロジェクト福岡が発行しているパブリックアクセス誌「フォーラム福岡」
の最新号見本が送られてきた。今号の特集は「機能集約型まちづくりの可能
性」。まちづくり三法改正後を睨んだ住民主導のまちづくりへの取り組みを
様々な視点から取り上げている。表紙は「岩田屋百貨店屋上俯瞰図(昭和13
年)」画像が掲載され、私の方で資料提供したものである。
http://www.forum-fukuoka.com/ . . . 本文を読む
22日、豊後高田を2時半に出て中津市へ向かった。長洲・柳ヶ浦を経
て海岸沿いの産業道路を行けば30分以内の距離である。遠浅の豊前海は
潮干狩りのメッカ。久留米や北九州からも潮干狩り客が訪れる地である。
中津市へ入るとすぐにダイハツ中津工場の大きな敷地が見えてくる。この
工場が地域発展の起爆剤と地元民は期待している。
この一帯は干拓等で農地を広げた地。昭和初期の海岸線は松並木が続く
のどかな細 . . . 本文を読む
雨の中、22日は豊後高田と中津へ出掛けた。豊後高田「駄菓子屋の夢博
物館」の小宮氏を訪ね、協力いただく企画展の提供資料確認を行った。平
日降雨にも関わらず観光バス等が何台も連なり、博物館のある一帯は盛況
のようだった。この日は地元の灯籠イベントが予定されているとのことで、
蝋燭をセットする大小の竹が門松の要領で組まれ、随所に用意されれいた。
企画展へ提供いただく懐かしい昭和レトロな資料の数々 . . . 本文を読む
これまで百年以上にわたって破壊と建築を繰り返してきた博多の町だが、
ここに来てようやく旧来の木造建築や時代を重ねた古い家屋、歴史を感じ
ることのできる古い町並みに対する考え方に変化が見える。博多の古刹・
承天禅寺に隣接してマンション計画が持ち上がるなど、旧博多部にも再開
発の波が否応なしに訪れる。
今回は承天禅寺に隣接するマンション計画に対し、地元住民が明確に反
対を打ち出した。過去に2度、 . . . 本文を読む
なかなか雨が降らない。福岡も毎日のように傘マークが出ていなが
らちゃんと降らない。水害と同時に渇水被害も幾度となく経験してい
る福岡の人なら、1994年、さらに遡る1978年の大渇水の記憶がある
方も多いはずだ。
94年の渇水時、中洲からは客が遠のき、できたばかりの福岡ドーム
のホークス観戦も、断水が始まる夜10時を前に8時半を過ぎた頃から
観客がざわつき始めて、試合の内容に関わらず帰り出す . . . 本文を読む
今日は趣向を変えて、というか本来話し出すと止まらなくなるネタ
のひとつ、音楽それも洋楽の話題を久々に書く。
平成17年8月31日に閉店した福岡ブルーノート跡に、待望の「ビル
ボードライブ福岡」が9月3日にオープンする。洋楽好きの私にとって
約2年の空白はそのまま洋楽をほとんど聴かなかった2年であった。
スティーリー・ダンやエア・サプライ、ショーン・レノンらの出演者
リストをみて、久しぶりに洋 . . . 本文を読む
2年前に絵地図「博多湾周遊絵巻」を作家・村松昭さんに描いて
もらう際、多くの博多湾に関する資料・文献を読み解く機会、そし
て実際に現地へ出向き確認するという機会を得た。福岡市に住んで
いてもなかなかこれらを全て訪ねる機会など、そうあるものではな
い。600カ所ほどを数十日の踏査取材で巡った訳である。
その中で私にとって最大の「衝撃」は、志賀島資料館で見かけた
「君が代の故郷は博多湾」の記事コ . . . 本文を読む
昨日16日、里帰りの途中で田川市の石炭歴史博物館へ立ち寄った。
炭坑節の二本煙突と立坑が登録文化財への答申中となり、大勢の見
学客が訪れていた。17日はJCの大会が行われるとのことで、炭坑
節発祥の地記念碑の前には式典の準備が整っていた。
間近で見上げる二本煙突は、確かに天高くそびえ香春岳とともに
筑豊田川のシンボルと言うに相応しい。炭坑全盛期の昭和33年に
二代目初三郎が描いた「田川市鳥瞰 . . . 本文を読む
今日の西日本新聞に、炭坑節に唄われた田川の二本煙突の記事が
再び掲載された。昨日は「軍艦島を世界遺産にする会」の坂本理事
長が「聞きたい」のコーナーに登場。九州では明治・大正・昭和期
の日本近代化を支えた産業遺産の保存と後世への引継が話題となっ
て久しい。
実際、官営八幡製鉄所の設置が拍車をかけ、三井、三菱などの財
閥系はじめ地場の麻生、貝島などの財閥が次々に北部九州各地に炭
鉱を開拓。特に . . . 本文を読む
今日の福岡は終日雨模様であった。外出の必要のない日だったの
でデスクワークに専念した。先週、京都で痛めた腰痛がまた痛む。
休憩をとる代わりに、何カ所か初三郎の資料に関して電話連絡を試
みたが、なかなか連絡が付かない。タイミングを逃すと、次に連絡
しようと思っても連絡できない事は多い。
玉名の博物館に初三郎原画の確認を行う。赴任したばかりの学芸
員の応対であったが、なんとか所在確認は取れた。所 . . . 本文を読む