3月16日は日本最初の国立公園として雲仙・霧島・瀬戸内海が指定を受けた日、今年で80周年です。各国立公園事務所では80周年の記念式典も開かれるようですが、これら3カ所全て鳥瞰図絵師・吉田初三郎に鳥瞰図作品を依頼しPRした九州絡み。相談を受け、某式典に現在企画協力中です。
最初の指定を受けるまでに福岡日日新聞(西日本新聞の前身)をはじめ九州各県の新聞社が吉田初三郎に論文を依頼し、各紙に掲載され気運が高まりました。写真3点は福岡日日新聞に21回連載された「国立公園として九州の価値」部分、初三郎自身の新聞スクラップより。
九州を縦横に分類し地誌文化や歴史の上に、各名勝地や都市がどのような連携をとるべきかまで持論を述べていますが、これは近年の九州観光機構の考えにそのまま当てはまります。初三郎が述べた観光ルートはその後、横軸は国道57号線として実現。彼は中央からの距離がある事や交通網の整備要とPRの分裂化を危惧し、「九州はひとつの国立公園として整備PRすべし」と論じています。