記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

新刊『吉田初三郎鉄道鳥瞰図』発売!“大正の広重”と称された不世出のグラフィック絵師の作品集

2025年01月25日 20時33分16秒 | 吉田初三郎
三才ブックスさんから拙著新刊『吉田初三郎鉄道鳥瞰図』が2025年1月23日に発売されました♫
2025年は鳥瞰図絵師・吉田初三郎の没後70年(1955年8月16日没)、周年を記念して昨春から編集開始し発刊いただきました。→Amazonページ
 
今回の本は、私がライフワークで30年近く研究を続けている鳥瞰図絵師・吉田初三郎が描いた、全国の鉄道沿線図から60点を選定し発表年代順に収録。さらに鉄道テーマのポスター・絵葉書などの作品、印刷技術の進化に合わせて進化した画風や大胆な構図の秘密なども紹介しています。
 
 
数ある鉄道関連作品の中から編集部と検討して掲載した鳥瞰図は年代別に以下の通り。その他、鉄道旅行案内など鉄道関連作品も掲載。
・京阪電車御案内(1914年)
・近江鉄道沿線及院線と諸国の関係(1915年)
・江ノ島電車御案内(1917年)
・日光電車沿線名所図絵(1918年)
・越後鉄道沿線名所図絵(1921年)
・秩父鉄道名所図絵(1922年)
・湯平温泉名所図絵(1923年)
・青梅鉄道沿線名所図絵(1923年)
・塩原電車沿線図絵(1925年)
・湊鉄道沿線名所図絵(1925年)
・筑波山名所図絵(1925年)
・東武鉄道沿線名所図絵(1925年)
・大軌電車沿線名所図絵(1925年)
・萩を中心とせる付近名所図絵(1925年)
・新和歌ノ浦名所図絵(1926年)
・山陽第一荒瀧山名所図絵(1926年)
・銚子遊覧交通名勝鳥瞰図絵(1926年)
・目黒蒲田東京横浜電鉄沿線案内鳥瞰図(1926年)
・木暮旅館を中心とせる伊香保榛名の名所交通図絵(1926年)
・天下無二耶馬全溪の交通図絵(1926年)
・小田原急行鉄道沿線名所図絵(1927年)
・松山道後を中心とする名所交通図絵(1927年)
・北九州鉄道沿線名所遊覧図絵(1927年)
・高野山電車沿線名所図絵(1927年)
・京王電車沿線名所図絵(1928年)
・富士身延鉄道沿線名所鳥瞰図(1928年)
・養老電鉄沿線名所図絵(1928年)
・水浜電車沿線名所案内(1928年)
・赤穂鉄道沿線名所遊覧交通鳥瞰図(1928年)
・土佐電気沿線名所大図絵(1928年)
・宮島廣島名所交通図絵(1928年)
・鞍馬電鉄沿線名所交通鳥瞰図(1928年)
・奈良電車沿線を中心とせる鳥瞰図絵(1928年)
・北九州の仙境小倉鉄道沿線名所図絵(1928年)
・神戸有馬電鉄沿線名所交通図(1928年)
・日本ラインを中心とせる名古屋鉄道沿線名所図絵(1928年)
・肥前鹿島祐徳稲荷神社参拝交通名所図絵(1929年)
・旭川市を中心とせる名所交通鳥瞰図(1930年)
・湘南電鉄沿線名所図絵(1930年)
・長野電鉄沿線温泉名所交通鳥瞰図(1930年)
・井笠沿線を中心とせる備南名所交通図絵(1930年)
・梅小路駅を中心とせる京都近郊鳥瞰図絵(1930年)
・神戸市名所交通図絵(1930年)
・参宮急行電鉄沿線名所図絵(1930年)
・九軌沿線御案内北九州図絵(1931年)
・大井川鉄道沿線名所図絵(1931年)
・定山渓電鉄沿線名所図絵(1931年)
・下関及び長府を中心とせる鳥瞰図(1932年)
・琴平急行沿線名所鳥瞰図(1933年)
・福武電鉄及南越鉄道沿線名所図絵(1933年)
・淡路鉄道沿線名所鳥瞰図(1934年)
・名岐鉄道全線名勝鳥瞰図(1935年)
・三呉線沿線鳥瞰図(1935年)
・博多湾鉄道沿線名勝図絵(1937年)
・日本国有鉄道仙台鉄道管理局管内鳥瞰図(1953年)
・島原鉄道バス景勝鳥瞰図(1953年)
・みちのくの旅(1954年)
・庄内交通路線景勝鳥瞰図(1955年)
・新潟鉄道管理局管内温泉鳥瞰図(1955年)
・国鉄奥羽本線青森福島間沿線景勝産業鳥瞰図(1955年)
 
心配していた印刷仕上がりも完璧です。B5判横サイズは少し小さいとは思いましたが、印刷が良いので先年発行された昭文社「吉田初三郎鳥瞰図集(A4変型判)」との違いもそれほど気にならずホッとしています。このサイズを基本に検討してもらいましたが、昨今の物価上昇に伴う印刷コスト増加などを加味して、内容をより充実させようという流れになりました。
 
各鳥瞰図の解説や製作時の逸話・鉄道会社の歴史変遷の執筆は私ですが、監修は鉄道友の会・西鉄OBでNPO法人福岡鉄道史料保存会理事長の吉富実さんにお願いしました。2015年のブラタモリ#18 福岡と鉄道編コンビの再タッグでお届けしています。ご興味ある方はぜひ手に取ってご覧ください。
 
吉田初三郎氏ご遺族の皆さまや先輩研究者には一足早く献本がお手元に届き、様々なご意見や激励をいただきました。また、1月現在で吉田初三郎没後70年の企画展もいくつか進行しています。お知らせできる段階になりましたら、改めて本ブログに掲載します。
 
本書の後書きにも記しましたが、可能なら初三郎研究の本、ゆかりの地めぐり(肉筆画を巡る紀行文)、テーマ別の作品集(港湾/都市/国立公園/寺社仏閣めぐりetc)、肉筆画や絵葉書だけの本もまとめたいなと思っています。
 
 

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