記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

楽しい町の絵地図たち

2010年03月30日 20時32分34秒 | 福博まちの記憶
 広島の絵地図作家 エディット・キューの日野唯史さんから、新作絵地図「隠岐島前・島後マップ」が届いた。日野さんとネット上で知り合ってもう7年ほどになるが、実はタイミングが合わず、まだ一度もお会いした事が無い。カワイイ系、ほのぼの系のイラストマップを得意としていて、奥様と共に、楽しい作品を発表している方である。ブログにある消しゴム版画ハガキや電車エコバックは私もほしい。
エディット・キュー

 日野さんの絵地図は、広島市に行くと東急ハンズや平和資料館東館1階売店などで売られている。新作をいつも送ってくれるのだが、私も広島に立ち寄った際にはお店で購入する。まち歩き用の楽しいマップは、「福岡にもこんなのあったらなぁ」といつも思うもの。例えると、以前「シティ情報ふくおか」のタウン・マップを描いていた柿添向一郎さんのタッチにも似ているが、日野さんのタッチはより洗練されて現代的である。

 日野さんは「まち歩き」の達人である。サイトの中にも「町名プレートたんさつ」などのコーナーを設けているし、活動拠点の広島を中心に様々なまちづくり活動のマップを手がけている訳だから、ちょっと面白い風景や対象物を発見するのが得意なのは当たり前。サイト内の「ちょっとひとフォト」などで、その視点の面白さが判るし、読売ライフ連載の「ひろしま再見物」は秀逸。じっくりと色々な話しをしてみたい方である。

 引き合いに出した柿添さんは、シティ情報だけでなく西鉄さんの「沿線マップ」シリーズなど、1970年代から福岡県内のイラストマップ・タウンマップを手がけてきた、この道の先輩である。作品集CD-Rや当時のマップをご本人からいただき、実は撮影に行く時にどう町並みが変わったかの比較用に活用させてもらっている。企画本「福岡の記憶遺産(仮称)」を創ろうと思った時、「まち歩き」と「歴史」の融合を考えた時に最初にイメージしたのは柿添さんのマップだった。

 地図というものは完成した時にはすでに退化が始まっている。つまり町は常に新陳代謝を繰り返し、お店や建物ができたり消えたりしているが、地図はあくまで調査した地点の記録である。これに近未来の予想図を加えると都市計画図になったり、吉田初三郎が描く都市図にもなる。判りやすい地図とは何か、それは永遠のテーマかもしれない。吉田初三郎が活躍した時代には、彼が描く鳥瞰図が最も判りやすい地図と言われていた。

これからの地図、まちで私たちが見る地図はどこへ進化するのだろう。最近は「ブラタモリ」的TV番組が増えてきて、その影響も出てきそうである。博多区にも現在、次々に新しい観光案内板が設置されているが、ユビキタス的にQRコードまで入っていた。

今日の写真は、
日野唯史さん(エディット・キュー)のイラストマップ。

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