大震災からひと月。
普通ならば余震は時間の経過とともに落ち着いていく。
しかし、この「熊本大震災」すべてが型破りで、ベンドで療養しているとまず隣室とのドア引き戸がかすかに
「カタカタ・・・」と振動を伝え、これが少しずつ大きくなっていく。あの時にはこの後で強烈な地震の揺れが訪れた。
我が家のベッドルームのドアーは何にも増して地震予報になっている。
裏山(南外輪山)の姿が雨と揺れで崩れ、姿を変えていくのがなんともの言えない「無力感」を醸成する。
真の前の中央火口丘の一つ「夜峰山」は土石流で2人の尊い命を奪った。
土石流というが密かに山そのものが崩れるのでは(山体崩壊)・・・こういう心配もしている。
朝古文書で大変お世話になっているHさんから電話をもらった。「まず大丈夫ですか?」
研究会を役場庁舎の一部屋を借りて行うことになっているのだが、その場所が危険である旨の烙印が押されて。
休会になって1か月、地震はとんでもない被害をもたらし、Hさんもあの崩壊した阿蘇大橋のある立野村でもう
住めなくなっているー寂しそうな声で伝えた。
多くの犠牲者がいて、いまでも避難所生活を余儀なくされている村民の皆さんことを思うと、趣味で始めた古文書の
存続が道義的許されるものか私個人としては当分の間は遠慮すべきことだと思っている。Hさんにもそう伝えた。
久しぶりの読書録。溜まりすぎて一冊一冊じっくりと批評感想が書けない。あくまで失礼だがざっくりとー
縄田一男編 「市井稼業小説傑作集 江戸なごり雨」
南條範夫「華麗なる割腹」 時代小説最前線 「人情の往来」(新潮社)これはアンソロジーだが最高!!
小松重男「秘伝 陰の御庭番」 和久田正明「黒衣忍び人」
北川哲史 「江戸城某重大事件」 荒崎一海「寒影」
澤田ふじ子「遠い蛍」 時代小説(新潮文庫)「㊂」
中里融司 「悲願の硝煙」 山本一力 「大川わたり」
平岩弓枝「侍たちの歳月」 津本陽 「烈刃の刻」
半村良 「江戸討ち入り」
読書も体調に大きく影響を受けるものだ。