読書量が少し落ちている。
ひとつの原因は夏場で風呂を沸かして入らなくなったこと。
シャワーで通している。だから湯に浸かってゆっくり本を読む時間がなくなっている。
今「夏休みの自由課題」で選んだ研究論文「天宮祝(てんぎゅうのはふり)と補陀楽浄土、そして現代」が提出直前で、字数合わせ(50枚)校正中。
これに時間を使った。地元の教委から「村史」、隣接の町の「町史」、関係論文集など何度も足を運んで頭を下げて借り出し、ノートを取りながら読んでいった。なにしろちゃんとした公営図書館がないのだから、無理を言って頼むしかない。
毎日見ている阿蘇五岳。この山には修験道の行場があった。山上に彼らが住んでいた坊庵があった。そしてそれらは明治維新で消えた
素朴な山岳宗教が政治の荒波に揉まれ、弾圧されついには山上から麓(黒川)に移され、そこも近代の夜明けと共に消えていった。
日本の近代は明と暗の両側面から見ないと本質を見逃すことになる。
宗教政策では神道国教化のためにそれ以外の宗教については弾圧している。神仏分離も廃仏毀釈も修験道にとっては行く手を阻まれ、まさに禁教令も同じだった。そして神道でさえ天皇制と結びつけた国家神道に変質させ、戦争へと突っ走ってしまったのだ。
秘密のベールに包まれ神秘の装いで見えにくい修験道を知るために、この春から英彦山にも登ったし、麓坊中で唯一残った坊=寺である天台宗西巌殿寺にも何度も足を運んだ。そして修行の一端を知るために「火渡り」の行と「湯立て」の行にも参加した。
書いた内容はいずれー
さて、最近読んだ本で面白かったのは、連城三紀彦の「飾り火」が良かった。この手の作品はあまり好きではなかったけれど、読み始めると段々体が金縛りにあったみたいに抜け出られなくなった。時々、女の恐さに「ぞーっ」と鳥肌立つ感じがあった。浮気とそこから生まれる夫婦の相克と家族の絆。抜け道のない絶望の中から小さな小さな「光」を求めてそれぞれ別の道を選んで旅立っていく。これが希望といえるのかどうか分からないがー。
この人の作品って始めて読んだと思う。何しろすぐ忘れるようになってしまった・・・
プロフィールを読むと1949年1月11日生まれという。誕生日が一緒で一つ上の作家。やっぱ直木賞作家だそうだ。実に細かい男女の心理描写に長けている。
男女の恋愛をテーマにしているのだが、ストーリーにはサスペンス性があって、思わぬ「裏」が潜んでいた。
現在は村上春樹の「羊をめぐる冒険(上・下)」と再読で阿満利麿の「日本人はなぜ無宗教なのか」を読んでいる。
ひとつの原因は夏場で風呂を沸かして入らなくなったこと。
シャワーで通している。だから湯に浸かってゆっくり本を読む時間がなくなっている。
今「夏休みの自由課題」で選んだ研究論文「天宮祝(てんぎゅうのはふり)と補陀楽浄土、そして現代」が提出直前で、字数合わせ(50枚)校正中。
これに時間を使った。地元の教委から「村史」、隣接の町の「町史」、関係論文集など何度も足を運んで頭を下げて借り出し、ノートを取りながら読んでいった。なにしろちゃんとした公営図書館がないのだから、無理を言って頼むしかない。
毎日見ている阿蘇五岳。この山には修験道の行場があった。山上に彼らが住んでいた坊庵があった。そしてそれらは明治維新で消えた
素朴な山岳宗教が政治の荒波に揉まれ、弾圧されついには山上から麓(黒川)に移され、そこも近代の夜明けと共に消えていった。
日本の近代は明と暗の両側面から見ないと本質を見逃すことになる。
宗教政策では神道国教化のためにそれ以外の宗教については弾圧している。神仏分離も廃仏毀釈も修験道にとっては行く手を阻まれ、まさに禁教令も同じだった。そして神道でさえ天皇制と結びつけた国家神道に変質させ、戦争へと突っ走ってしまったのだ。
秘密のベールに包まれ神秘の装いで見えにくい修験道を知るために、この春から英彦山にも登ったし、麓坊中で唯一残った坊=寺である天台宗西巌殿寺にも何度も足を運んだ。そして修行の一端を知るために「火渡り」の行と「湯立て」の行にも参加した。
書いた内容はいずれー
さて、最近読んだ本で面白かったのは、連城三紀彦の「飾り火」が良かった。この手の作品はあまり好きではなかったけれど、読み始めると段々体が金縛りにあったみたいに抜け出られなくなった。時々、女の恐さに「ぞーっ」と鳥肌立つ感じがあった。浮気とそこから生まれる夫婦の相克と家族の絆。抜け道のない絶望の中から小さな小さな「光」を求めてそれぞれ別の道を選んで旅立っていく。これが希望といえるのかどうか分からないがー。
この人の作品って始めて読んだと思う。何しろすぐ忘れるようになってしまった・・・
プロフィールを読むと1949年1月11日生まれという。誕生日が一緒で一つ上の作家。やっぱ直木賞作家だそうだ。実に細かい男女の心理描写に長けている。
男女の恋愛をテーマにしているのだが、ストーリーにはサスペンス性があって、思わぬ「裏」が潜んでいた。
現在は村上春樹の「羊をめぐる冒険(上・下)」と再読で阿満利麿の「日本人はなぜ無宗教なのか」を読んでいる。