2024年5月29日 丸山ダム 見学会
5月25日(土)から5泊6日で木曽川流域のダム巡りを計画し、最終日の5月29日(水)に国土交通省が管理する丸山ダム(元)のダム見学会に参加しました。
丸山ダム(元)では毎週水曜日に事前予約により定員6名までの見学会を実施しており今回はこれに申し込みました。
ところが見学会2日前から東海地方ではまとまった雨となり、28日には豪雨と呼んでもおかしくない激しい雨脚となり、丸山ダム(元)ではピーク時に毎秒最大2400立米の放流が実施されました。
丸山ダム管理所のホームページには、ゲート放流の際には見学会は中止と記されており見学会が行われるのかやきもきしましたが、見学会の直前には放流量が毎秒600立米まで減ったことから無事開催される運びとなりました。
ここでは丸山ダム見学会の詳細についてご紹介してゆきたいと思います。
見学会開始前にダムの下流にある丸山ダム展望台・まるっとテラスおよび丸山大橋からダムを望みます。
こちらはまるっとテラスから
ダム左岸(向かって右)では転流工を建設中
右岸(向かって左)のエンジの建造物の下には新丸山発電所があります。
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これは丸山大橋から
丸山大橋では駐車の自粛要請があるので駐車場からてくてく歩きました。
5門のクレストゲートから放流中。
これで毎秒600立米ですがそれでも激しい放流。未明には毎秒2400立米の放流が行われました。
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左岸で建設中の転流工
ダム完成後は放流設備の放流口として活用されます。
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午後1時から見学会が開始
まずは簡単なレクチャーから。
今回は我が家夫婦のほか男性2名の計4名。
gooブログを通じて知り合い『木曽川大堰ダム研見学会』でもご一緒したMさんも参加されました。
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現在の丸山ダム(元)の諸元や目的、運用のほか新丸山ダム(再)建設についても説明がありました。
以下は新丸山ダム(再)建設の進め方。
これについては国土交通省新丸山ダム建設事務所ホームページに動画が掲載されているのでそちらも参照ください。
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20分ほどのレクチャーのあと、管理支所屋上から説明を受けます。
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上記のように新ダムは左岸側から施工されるため、左岸で掘削が行われています。
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橋台が設置されているあたりには転流工の取水工が新設される予定。
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ケーブルクレーンも架設済み。
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管理支所での説明を終え、マイカーでダムの天端へと向かいます。
再開発工事中のダムの天端にマイカーで乗り付けるというのもなかなかできない経験。
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まずはエレベーターで監査廊に下ります。
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エレベーターを降り監査廊へ
階段がさらに続きますが今回はここまで。
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監査廊では地元の酒蔵のお酒が貯蔵されています。
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プラムライン。
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昭和20年代のダムということで、各所で炭酸カルシウムが染み出しています。
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こちらはミニ鍾乳石の様相。
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エレベーターで天端に戻ります。
エレベーターには昔ながらの手動の蛇腹がついています。
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あまり見かけない日立のロゴ。
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極めつけは積載量の表記
キログラムは漢字で『瓩』、初めて見ました。
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天端に戻りました。
ダムを施工した『間組』の銘板
今でこそ中堅ゼネコンに甘んじていますが、かつては『ダムの間』と呼ばれダム建設の第一人者でした。
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ゲート部前面にはキャットウォーク(歩廊)が設置されています。
普段ならここからゲートを間近に見ることができたんですが、今回は放流中のため立ち入れません。
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毎秒600立米まで減ったとはいえ、間近で見る放流はかなりの迫力、轟音もすごい。
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ダムの下流
かつては橋の手前右岸側に管理支所がありました。
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ピア上の巻き上げ機を見上げます。
放流がなければこちらにも昇れたんですが、今回はお預け。
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前日までの大雨でダム湖も濁りまくり
写真左手に関西電力の発電用取水工があります。
新ダム建設ではこの取水工も水没するため、奥の橋台部分に新しい取水工が建設されます。
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左岸から見た歩廊
前面の円形のバルコニーは昭和20年代らしい造形。
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左岸では新ダム建設の備え絶賛掘削中
上部の法面はかなり出来上がっています。
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タンクのある場所が新ダムのダム軸。
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眼下の重機群がまるでおもちゃのよう。
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最後に記念写真。
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国土交通省中部地方整備局管内で今年から配布が始まった『ダム印』
丸山ダムには通常バージョンと見学会用バージョンの2種類があります。
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2016年(平成28年)以来8年ぶりの丸山ダムでした。
今回は放流中ということで通常の見学会とは異なるメニューとなましたが、むしろ間近で放流を見れる方が希少な体験だったと思います。
新丸山ダム(再)の完成は2036年(令和18年)と14年も先。
今後も再開発の進捗に合わせて見学会に参加したいと思います。