2021年9月20日 殿山ダム(合川ダム)
殿山ダムは和歌山県田辺市合川の二級河川日置川本流上流部にある関西電力(株)が管理する発電目的のアーチ式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編令で誕生した関西電力は戦後の電力不足に対処するため各所で積極的な電源開発を進めます。
1957年(昭和32年)に完成した殿山ダムもその一つで、ここで取水された水は殿山発電所に導水され最大1万5000キロワットのダム水路式発電を行っています。
地元ではダム建設地点の地名から合川(ごうかわ)ダムと呼ばれています。
日本初のドーム型アーチダムとされていますが、ダムは立ち入り禁止のため下流に設けられた展望台から遠望するのみです。
合川ダム展望台より
ダムは日置川と支流の将軍川の合流点直下の深い谷にあります。
ズームアップ。
さらにズームアップ
クレスト、オリフィスともにゲートは6門ずつ。
クレストはドロップゲートで、一般的なゲートと異なり水門を下げることで開放されます。
オリフィスはローラーゲートですが中2門だけ形状が異なります。
合川ダム展望台
1990年(平成2年)に作られたウッドデッキの展望台です。
ここでお昼をいただいたのでちょっと散らかっています。
地元では合川ダムの呼び名が一般的で、国土地理院地形図や道路マップも合川ダムと記載されています。
殿山ダム概要図。
展望台から東に1キロほど進むとダムへの降り口に関電の管理施設があるのですが、この日は時間制限の通行規制があったため断念しました。
追記
殿山ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
1644 殿山ダム(合川ダム)(1694)
和歌山県田辺市合川
日置川水系日置川
P
A
64.5メートル
128.7メートル
25446千㎥/13795千㎥
関西電力(株)
1957年
◎治水協定が締結されたダム