ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

秋葉ダム

2022-03-02 10:00:00 | 静岡県
2015年12月27日 秋葉ダム
2022年 2月26日
 
秋葉ダムは左岸が静岡県浜松市天竜区龍山町戸倉、右岸が同町大嶺の一級河川天竜川本流にある電源開発(株)が管理する利水多目的重力式コンクリートダムです。
包蔵電力豊富な天竜川本流では戦前より天竜川電力(のちに矢作水力)により上流部の電源開発が進められこれらの発電事業は日本発送電を経て中部電力に引き継がれました。
戦後、中部電力は大井川での電源開発に注力する一方で天竜川下流部の電源開発を行う財務・物理的余力がなく当地域の発電事業は半官半民の電源開発(株)に委ねられることになりました。
電源開発は1956年(昭和31年)に佐久間ダム・佐久間発電所を完成、次いで1958年(昭和33年)に佐久間発電所の逆調整池として竣工したのが秋葉ダムです。
秋葉ダムは佐久間発電所の出力調整による水位変動を緩和するとともに、秋葉第1発電所(ダム水路式、最大出力当初4万5300⇒のちに4万6250キロワット)および秋葉第2発電所(ダム式、最大出力当初3万4900⇒のちに3万5300キロワット)でno
発電を目的として運用が開始されました。
またダム建設には三方原用水農業水利事業の水源を求めていた農林省(現農水省)と水道事業者として静岡県企業局が事業参加し、当ダムから灌漑、上水、工水が供給されています。
さらに1991年(平成2年)には三方原用水を利用した利水従属発電を行う秋葉第3発電所(ダム式、最大出力4万6900キロワット)が完成し3発電所合わせた発電能力は最大12万8450キロワットとなっています。
 
秋葉ダムには2015年(平成27年)12月に初訪、2022年(令和4年)2月に再訪しました。
掲載写真はすべて再訪時のものです。
船明ダムから国道152号を北上、秋葉トンネルを抜けると右手に秋葉ダムが見えてきます。
ダム直下に吊橋が架かり絶好の展望ポイントとなっています。
ダムを挟んで向って右手に秋葉第2発電所、左手に第3発電所が並びます。
堤高は89メートルですがこれは基礎岩盤からの高さで、見た目の高さは40メートルほど。
ちょっとアングルを変えて
左岸側川床はコンクリートで厚く護岸されています。
 
ダム下流に架かる竜山橋。
左岸から
第2発電所の放流水はトンネル放流路で下流に放流されます。
一見余水吐のような円形の構造物は護岸施設の一つなんでしょうか?
左岸の第2発電所
昭和30年代の発電所らしくガントリークレーンなど何かと大がかり
ここではピーク発電が行われます。
 
右岸上流側の第2発電所の取水口。
 
貯水池の秋葉湖
総貯水容量は3470万3千立米ですが、堆砂が進み有効貯水容量は775万立米
ちなみにダム便覧ではダムは『あきは』と濁りませんが、ダム湖は『あきば湖』と濁ります。
 
右岸上流側にある三方原用水取水口。
右岸ダム直上にある第1及び第3発電所取水口。
スクリーンが横にずらっと並び、上に除塵機が設置されています。
左手のゲートが第1発電所の取水ゲートになります。
 
天端は車両の通行が可能。
ピア側面にダム名が記されるのは佐久間ダムと同じ。
1991年(平成2年)に増設された第3発電所。
第2発電所と異なり、今どきの発電所らしいすっきりしたつくり。
三方原用水の利水従属発電となり常時発電。
右岸から。
上流面。
 
ダム左岸上流約750メートルほどにある浮ゲート式の予備ゲート。
浮ゲートは徳島の川口ダムや島根の浜原ダムにもありますが、ゲートの大きさがけた違い。
(追記)
秋葉ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1163 秋葉ダム(0143)
左岸 静岡県浜松市天竜区龍山町戸倉
右岸           同町大嶺
天竜川水系天竜川
AWIP
89メートル
273.4メートル
34703千㎥/7750千㎥
電源開発(株)
1958年
◎治水協定が締結されたダム

船明ダム

2022-03-01 13:25:36 | 静岡県
2015年12月27日 船明ダム
2022年 2月26日
 
船明(ふなぎら)ダムは左岸が静岡県浜松市天竜区船明、右岸が同区日明の一級河川天竜川本流にある電源開発(株)が管理する利水多目的重力式コンクリートダムです。
包蔵電力豊富な天竜川本流では戦前より天竜川電力(のちに矢作水力)により上流部の電源開発が進められこれらの発電事業は日本発送電を経て中部電力に引き継がれました。
戦後、中部電力は大井川での電源開発に注力する一方で天竜川下流部の電源開発を行う財務・物理的余力がなく当地域の発電事業は半官半民の電源開発(株)に委ねられることになりました。
同社は1956年(昭和31年)の佐久間ダム・佐久間発電所を手始めに1958年(昭和33年)に秋葉ダム・秋葉第1~2発電所を稼働させ、次いで天竜川最下流部に1972年(昭和47年)から建設着手されたのが船明ダムです。
船明ダム建設事業には天竜川下流農業水利事業を進める農林省(現農水省)と水道事業者として静岡県企業局が事業参加し、1976年(昭和51年)に船明ダムが竣工しました。
ここで取水された水は電源開発船明発電所(最大出力3万2000キロワット)でダム式発電を行った後、磐田用水東部土地改良区管内約1万2000ヘクタール向け灌漑用水、静岡県企業局向け上工水として供給されます。
 
船明ダムには2015年(平成27年)12月に初訪、2022年(令和4年)2月に再訪しました。
掲載写真はすべて再訪時のものです。
右岸下流から
船明ダムの最大の特徴は純径間20メートル×扉高15.3メートル×206トンという世界最大級の9門のローラーゲート。
 
ゲートをズームアップ
天端道路を走るトラックの大きさと比較すれば、その大きさがわかるでしょう。
 
右岸ダム直下に船明発電所があり、その放流水が灌漑及び都市用水として利用されます。
左手が船明発電所の放流ゲート
手前に静岡県企業局の取水ゲート巻き上げ機が見えます。
灌漑、上工水、発電と利水は多岐に渉るため水利使用標識も多彩。
 
 
これはダム右岸の発電所の制水ゲート
これまた巨大で、至近ではカメラのフレームに収まりません。
ローラーゲートと発電所の取水口。
下流の眺め
ゲート直下シュート部分は洗堀を防ぐためコンクリでがっちり固められています。
また天竜川各ダムの堆砂に伴う河口部の海岸線後退に対処するため、各ダムで排砂された土砂を当ダム下流から流下させています。
 
総貯水容量1457万8000立米のダム湖
上流には天竜ボート場があり、東海地区の漕艇競技のメッカとなっています。
ここをホームにする地元天竜高校は高校ボート競技の強豪校です。
 
左岸から下流面
対岸に船明発電所と静岡県企業局の取水口があります。
 
天端は県道360号線が通っています。
世界最大クラスのローラーゲートを支えるピアも高い。
左岸から船明発電所の取水口を遠望。
左岸から上流面
川沿いに桜が並び、春には花見客でにぎわいます。
 
船明ダム湖上流には『月』地区があります。
この標識から、『地球で月に最も近い場所』とされています。笑
(追記)
船明ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1174 船明ダム(0142)
左岸 静岡県浜松市天竜区船明
右岸        同区日明
天竜川水系天竜川
AWIP
24.5メートル
220メートル
14578千㎥/4157千㎥
電源開発(株)
1976年
◎治水協定が締結されたダム

都田川ダム

2022-02-28 13:49:51 | 静岡県
2015年12月27日 都田川ダム
2022年 2月26日
 
都田川ダムは左岸が静岡県浜松市北区引佐町東久留女木、右岸が同町川名の二級河川都田川本流にある静岡県農業振興部が管理する多目的ロックフィルダムです。
当初は県による農地防災ダムとして計画されましたが、のちに農水省の国営浜名湖北部農業水利事業及び静岡県企業局遠州広域水道用水事業の水源地として計画が変更され、農水省と静岡県企業局の共同事業で1984年(昭和59年)に竣工しました。
完成後は静岡県農業振興部が管理を受託しています。
都田川の洪水調節のほか、浜名湖北部に広がるみかんを中心とした樹園地への灌漑用水の供給、浜名湖周辺2市4町への上水道用水の供給を目的としています。
ダムの目的はFAWですが、農水省と静岡県企業局の共同事業によるダムのため補助多目的ダムとはなりません。
当ダムには2015年(平成27年)12月に初訪、2022年(令和4年)2月に再訪しました。
日付の記載のない写真は初訪のものです。
 
ダム直下を県道68号が通っています。
こちらはダム右岸にある洪水吐導流部。
 
洪水吐の左手(右岸側)に取水設備からの放流口があり利水放流が行われています。
利水放流を活用した小水力発電所の建設工事が進められています。
(2022年2月26日)
 
ロックフィル堤体と洪水吐導流部は地山を挟んでいます。
リップラップには『みやこだがわ』という植栽が作られていますが、下流から『みやこ』しか見えません。
(2022年2月26日)
 
ダムサイトに上がります。
左岸の石碑。このほか諸元や説明板など多くの案内板が置かれています。
(2022年2月26日)
 
下流面
洪水吐は奥の茂みの向こう側にあります。
(2022年2月26日)
 
上流面
対岸に管理事務所、横越流式洪水吐、取水設備が並びます。
 
ダム湖は『いなさ湖』
総貯水容量1202万立米と本州の農業用ダムとしてはかなりのスケール
中央の標識が洪水期の満水位となります。
 
右岸の取水設備
ゲートがインクラインで昇降するタイプの斜樋。
(2022年2月26日)
 
取水設備のさらに上流にある艇庫とインクライン。
(2022年2月26日)
 
天端は許可車両のみ通行可能
建物は管理事務所でオーバーハングしたちょっと洒落たデザイン。
職員の常駐はなく巡回のみ。
(2022年2月26日)
 
右が常用洪水吐となるラジアルゲート
左に非常用洪水吐となる横越流式洪水吐
ラジアルゲートと横越流式洪水吐が並列に並ぶ洪水吐は珍しい。
(2022年2月26日)
 
ゲートをズームアップ
(2022年2月26日)
 
横越流式洪水吐の越流部には切欠きがあり、切欠き部分にはシュートブロックが置かれています。
(2022年2月26日)
 
洪水吐導流部と減勢工
左手の細い水路がラジアルゲートからのライン
写真では見えませんが減勢工の右手に取水設備からの放流口があり、利水放流を利用した小水力発電所が建設される予定です。
(2022年2月26日)
 
(追記)
都田川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

1175 都田川ダム(0141)
左岸 静岡県浜松市北区引佐町東久留女木
右岸          同町川名
都田川水系都田川
FAW
55メートル
170メートル
12020千㎥/10340千㎥
静岡県農業振興部
1984年
◎治水協定が締結されたダム

青野大師ダム

2020-12-25 22:00:00 | 静岡県
2016年 1月17日 青野大師ダム
2020年12月22日
 
青野大師ダムは静岡県賀茂郡南伊豆町青野の青野川水系鈴野川源流部にある静岡県交通基盤部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の小規模ダム事業である生活貯水池事業の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、鈴野川及び青野川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、南伊豆町への上水道用水の供給を目的として2006年(平成18年)に竣工しました。
青野大師という名前はダム建設地にあった弘法大師を祀る『青野の大師様』に由来しており、ダム建設に合わせてお大師様はダム湖上流側に移設されました。
 
青野大師ダムには2016年(平成28年)1月17日に訪問、2020年(令和2年)12月22日に再訪しました。
初回訪問時の写真の画質が悪かったので、すべて2回目の訪問時の写真と差し替えました。
 
ダム下は小さな公園になっており、車数台分の駐車場とトイレがあり竣工記念碑もここに建っています。
 
クレストゲート1門、オリフィスゲート1門のシンプルなゲートレスダム
減勢工脇に利水放流設備があります。
 
堤頂部のいわゆる『襟』がずいぶん高くなっています。
 
天端は徒歩のみ通行可能。
 
上流面
対岸に管理事務所がありますが、職員は巡回のみで常駐はしていません。
 
天端から
オリフィスゲート上にデフレクターがあります。
利水放流設備から河川維持放流が行われています。
 
総貯水容量は29万5000立米と溜池サイズ。
 
上流面。
 
ダム湖上流も小公園になっており移設された『青野のお大師様』が祀られています。
 
上流から見た洪水吐と取水設備。
 
3125 青野大師ダム (0193)
静岡県賀茂郡南伊豆町青野
青野川水系鈴野川
FNW
39.5メートル
126メートル
295千㎥/240千㎥
静岡県交通基盤部
2005年

大倉川ダム(大倉川農地防災ダム)

2018-02-22 05:00:00 | 静岡県
2016年1月17日 大倉川ダム(大倉川農地防災ダム)
2018年2月17日
 
大倉川ダムは左岸が静岡県富士宮市半野、右岸は同市精進川の富士川水系芝川右支流大倉川にある静岡県経済産業部農地局が管理する農地防災目的のロックフィルダムです。
富士川支流の芝川流域は富士山の火山堆積物で形成された透水性が高い地質で、豪雨になると河川流量が急増し流域農耕地に多大な被害をもたらしてきました。
そこで農林省(現農水省)の補助を受けた静岡県の農地防災事業により1975年(昭和50年)に竣工したのが大倉川ダムです。
富士宮市内野地区で芝川に横手沢分流ゲートを設け支流の大倉川への分流水路を開設、洪水の際には芝川の水を大倉川に導水して大倉川ダムに貯留し、芝川および大倉川中下流域の洪水被害を防止する仕組みとなっています。
大倉川ダム自体は普段は貯留せず、流水は放流設備からそのまま流下させています。
 
国道139号線上井出インターから県道414号を西進、県道184号線を左折して半野集落で右に折れると大倉川ダムに到着します。
天端は車道になっており車の通行が可能です。交通量は多くなく写真のトラックでは仕事サボリと思われる男性
が昼寝をしています。
 
右岸に横越流式洪水吐と管理事務所があります。(2018年2月17日)
 
総貯水容量222万立米のうち洪水調節容量が205万立米を占めるため通常はダム湖はほぼ空っぽ。
(2018年2月17日)
 
これが常用洪水吐になり、流入量はそのまま流下させます。
(2018年2月17日)
 
天端からは富士山が望めます。
富士山が見えるダムとしては山梨県の上日川ダムと2大双璧になります。(2018年2月17日)
 
下流面。(2018年2月17日)
 
洪水吐導流部。(2018年2月17日)
 
非常用洪水吐となる右岸の横越流式洪水吐。
 
右岸上流から。(2018年2月17日)
 
ダム湖左岸は断層のようになっており、そんな断崖から小さな滝が流れ落ちています。
 
大倉川ダムの案内板。(2018年2月17日)
 
 
2年ぶりに再訪、今回は冬場れの晴天の下、冠雪した美しい富士山を愛でることができました。
 
大倉川ダムには農地防災容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により205万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1173 大倉川ダム(0195)
左岸 静岡県富士宮市半野
右岸      同市精進川
富士川水系大倉川
45メートル
152メートル
2220千㎥/2050千㎥
静岡県経済産業部農地局
1975年
◎治水協定が締結されたダム

中島ダム

2018-02-20 16:07:02 | 静岡県
2018年2月17日 中島ダム
 
中島ダムは静岡県駿東郡小山町柳島の酒匂川水系中島川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
現地記念碑によれば、1918年(大正7年)に静岡県の事業によって建設されましたが、1972年(昭和47年)7月の集中豪雨により堰堤が決壊し犠牲者が出る惨事となりました。
その後県の災害復旧事業により1975年(昭和50年)に復旧され現在に至っています。
ダムの管理は中島水利組合が行っています。
 
国道246号線中島インターから『金時公園』の標識に従って北上し、新東名の建設工事現場を過ぎると中島ダムに到着します。
中島地区は金太郎こと坂田金時生誕の地とされ、ダム一帯は金時公園として整備されています。
 
ダム下から
堤体は近年さらに改修が行われたようで基部はコンクリートで補強されています。 
 
堤体左岸(写真右手)の洪水吐導流部。
 
ダム左岸に各種記念碑や水神が置かれ、石碑移設記念碑には中島ダム(中島貯水池)の由来が記されています。
 
上流面はコンクリートで護岸。
 
斜樋と土砂吐ゲート。
土砂吐ゲートはかなり大掛かりで、ちょっと他では見かけないタイプ。
 
左岸の洪水吐
日蔭になり見づらい写真に・・・。
 
天端は車道。
 
ダム一帯は金太郎にちなんで金時公園として整備されています。
石には『八重桐之池』の銘。
 
非灌漑期ということで水が抜かれほぼ空っぽ。
 
土砂吐ゲート。
 
底樋は確認しませんでした。
山中にひっそりと佇むアースダムという雰囲気のはずですが、ダムの下流1キロほどで新東名高速の建設工事が行われあわただしい雰囲気となっていました。
 
3371 中島ダム(1247)
ため池コード 223440002
静岡県駿東郡小山町柳島
酒匂川水系中島川
17.4メートル
60メートル
38千㎥/36千㎥
中島水利組合
1918年

西大谷ダム(西大谷防災溜池)

2016-11-29 14:48:51 | 静岡県
2016年11月26日 西大谷ダム(西大谷防災溜池)
 
西大谷ダムは静岡県掛川市にある灌漑・農地防災目的のアースダムで1958年(昭和33年)に当時の大須賀町によって建設されました。
ダム周辺は西大谷ダム公園として整備されているほか、管理釣り場があり地元では有名なヘラブナ釣りスポットになっています。
 
ダムは県道409号線沿いにあり堤体直下に大きな駐車場が設けられています。
右岸から。
右下が駐車場。
 
堤体下流面
黄金色のススキと秋空のコントラストが美しい。
 
天端は車両通行可。
 
上流面と右岸の洪水吐。
 
ダム湖(西大谷池)。
 
池には管理釣り場があり浮き桟橋が設けられています。
 
上流面はコンクリートで護岸されています。
 
右岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
湖畔の公園には城のモニュメント
場所柄掛川城を模したものでしょうか?
 
1165 西大谷ダム(西大谷防災溜池)(0722)
静岡県掛川市横須賀
弁財天川水系西大谷川
FA
 
15.1メートル
209メートル
掛川市
1958年

小笠池

2016-11-29 14:45:02 | 静岡県
2016年11月26日 小笠池
 
小笠池は静岡県掛川市にある灌漑用アースダムで1964年(昭和39年)に静岡県の事業によって建設されました。
堤体直下は小笠山への登山道の起点となっているほか、池を周回する遊歩道も整備されハイキングコースになっています。
一方で駐車場のトイレや遊歩道のトンネルは静岡では有名な心霊スポットです。
 
県道249号線から下小笠川に沿って市道を北上すると堤体直下の駐車場に到着します。
これが噂のトイレ
登山者の車が止まっています。
 
堤体下流面。
 
左岸の洪水吐導流部。
 
池の周囲のもみじがちょうど色づき始めたところです。
 
天端には轍。
 
池には浮き桟橋、ダム湖の直上は小笠山で小笠神社が見えます。
 
下流面
直下に駐車場があります。
 
浮き桟橋には東屋。
 
浮き桟橋から堤体。
 
3372 小笠池(0721)
静岡県掛川市入山瀬
菊川水系下小笠川
 
24.6メートル
89.7メートル
管理者未確認
1964年

桜木池

2016-11-29 11:16:07 | 静岡県
2016年11月26日 桜木池
 
桜木池は静岡県掛川市にある灌漑用アースダムで1951年(昭和26年)に掛川市によって建設されました。
池は桜木池公園として遊歩道が整備され、湖畔には吉行淳之介文学館が隣接しています。
また池の周囲には女優の宮城まり子氏が創設した『ねむの木学園』関連施設が点在し、ちょっとした芸術村の様相です。
 
県道81号に『ねむの木村』の標識があり、これに従って北上すると桜木池に到着します。
洪水吐と斜樋。
 
洪水吐
 
洪水吐と上流面。
洪水吐の先が堤体になりますが、家が建ち一見どこが堤体がわかりません。
 
 
洪水吐導流部。
 
ダム湖(桜木池)
対岸に祠があります。
池では長崎ハウステンボスから送られた白鳥が日光浴をしています。
 
なんと!!
湖畔の遊歩道でミミズクが昼寝中。
人慣れているのか?よほど眠いのか?傍によっても泰然自若、身じろぎもしません。
 
 
 
池に隣接する吉行淳之介文学館。
 
池の手前には古い路面電車が展示されています。
 
1159 桜木池(0720)
静岡県掛川市上垂木
太田川水系垂木川
 
17.6メートル
51メートル
管理者未確認
1951年

原野谷川ダム

2016-11-29 09:38:40 | 静岡県
2016年11月26日 原野谷川ダム
 
原野谷川ダムは静岡県掛川市の太田川水系原野谷川にある農地防災目的の重力式コンクリートダムで、1970年(昭和45年)に農林省の補助を受けた静岡県の事業によって建設されました。
管理は掛川市が受託しています。
 
掛川市街から県道39号を北上し大和田トンネルを抜け左に分岐すると原野谷川ダムに到着します。
左岸の竣工記念碑。
 
左岸の管理事務所。
 
天端は車両通行可。
 
下流面。
 
上流面
赤い防護フェンスで囲まれた放流ゲート。
 
防災ダムなのでダム湖はカラカラ。
 
通常は2門の放流ゲートから流水しています。
水中に副ダムが見えます。
 
右岸にある大木をくり抜いたトイレ。
 
右岸から
クレストは自由越流式が2門
放流ゲートが3門あり、水量に合わせてゲートを開閉しているようです。
この日は3門のうち中央の1門が閉じられていました。
左側にはインクライン。
 
ダム便覧では灌漑もダムの目的に入っていますが、ダム湖はカラカラで実際には防災専用だと思われます。
 
1170 原野谷川ダム(0719)
静岡県掛川市丹間
太田川水系原野谷川
 
31メートル
90メートル
掛川市
1970年

宝谷池

2016-11-28 17:40:18 | 静岡県
2016年11月26日 宝谷池
 
宝谷池は静岡県掛川市にある灌漑用アースダムで明治23年に掛川市によって建設され、戦後静岡県のため池等整備事業によって整備され現在に至っています。
 
掛川市街から県道270号を東進して石上バス停を左折、さらに初馬川手前を右折すると宝谷池に到着します。
堤体は2段になっており、下段は桜が植えられ竣工記念碑が設置されています。
 
堤体上段
ここだけ見るととても堤高15メートル以上には見えません。
 
天端にも桜が植えられています。
 
上流面はコンクリートで補強。
 
ダム湖(宝谷池)
一見小さく見えますが畝りながら奥に続いています。
 
右岸の洪水吐
洪水吐まで下りることができます。
 
下流側から洪水吐
こんなアングルから洪水吐を見れるため池は珍しい。
 
洪水吐導流部。
 
左岸の斜樋。
 
1144 宝谷池(0718)
静岡県掛川市初馬
太田川水系初馬川
 
15.5メートル
89メートル
管理者未確認
1890年

奥山中池

2016-11-28 17:05:25 | 静岡県
2016年11月26日 奥山中池
 
奥山中池は静岡県菊川市にある灌漑用アースダムです。古くからあった3連の溜池が1997年(平成9年)に県のため池等整備事業によって整備され、真ん中の溜池の堤高が15メートルになり河川法上のダムとなりました。
現在は大井川用水菊川幹線と連携して運用されており、大井川右岸土地改良区が管理を行っています。
 
地図の赤マルが奥山中池
青い波線が大井川用水菊川幹線です。
 
県道250号から西方川に沿って市道を北上、写真のトトロの案内板に沿って左折すると奥山池に到着します。
 
奥山下池湖畔に弁財天を祭った祠があります。
 
下池から中池の堤体を見上げます。
 
堤体を町道が斜行しています。
 
天端は車両通行可
といっても左岸で車道は終わりすぐに山道になります。
 
天端から下流を見下ろすと、すぐ下に下池があります。
 
左岸の斜樋。
ここで取水された水は下池に送られます。
 
左岸から斜樋と上流面。
 
洪水吐。
 
ダム湖(奥山中池)。
さらに上流に上池があります。
 
 
3338 奥山中池(0717)
静岡県菊川市西方
菊川水系西方川
 
15メートル
67メートル
大井川右岸土地改良区
1997年

谷田大池

2016-11-28 14:20:27 | 静岡県
2016年11月26日 谷田大池
 
谷田大池は静岡県菊川市にある灌漑用アースダムで明治維新直後の1871年(明治4年)に菊川町によって建設されました。
その後、大井川用水の整備に伴って大井川用水菊川左岸幹線の調整池となり2013年(平成25年)からは大井川右岸土地改良区が受託管理を行っています。
谷田大池周辺は御前崎遠州灘県立自然公園に指定され、近接する横地城跡を中心としたハイキングコースの一部となっています。
 
県道245号から牛渕川に沿って農道を東進すると谷田大池に到着します。
天端は車道、池の周辺の丘陵には茶畑が広がっています。
 
ダム湖(谷田大池)。
谷田大池の先に横地城跡があります。
 
左岸の斜樋。
太いパイプで大井川用水から揚水して水を貯留します。
 
堤体直下には大井川用水菊川左岸幹線が通っています。
左の建物は揚水機場で大井川用水の水をポンプアップして谷田大池に貯留します。
 
左岸洪水吐。
 
左岸から
草が生えていますが上流面はコンクリートで補強されています。
 
堤体下流面。
 
取水口からの導水路。
右手のパイプで大井川用水の水を谷田大池にポンプアップします。
 
洪水吐導流部。
 
横地城跡案内図。
 
1156 谷田大池(0716)
静岡県菊川市東横地
菊川水系牛淵川
 
16メートル
136メートル
大井川右岸土地改良区
1871年

丹野ダム

2016-11-28 12:44:38 | 静岡県
2016年11月26日 丹野ダム
 
丹野ダムは静岡県菊川市にある灌漑用アースダムで1957年(昭和32年)に土地改良区によって建設されました。
ダム周辺は御前崎遠州灘県立自然公園に指定され、丹野池公園として整備されているほかヨット競技会場としても利用されています。
 
県道244号線を北上すると丹野ダムに到着します。
下流面。
 
ダムの下流には水田が続き、丹野ダムはこれらの水田の水源になっています。
 
右岸の斜樋。
 
天端は車道になっています。
上流面はコンクリートで補強されています。
 
ダム湖(丹野池)
ヨット競技の会場になっています。
 
左岸から天端。
 
洪水吐導流部。
 
洪水吐。
 
上流から
ダム周辺は県立丹野池公園として整備され、ダムを周回する遊歩道が設置されています。
 
1164 丹野ダム(0715)
静岡県菊川市丹野
菊川水系丹野川
 
21.7メートル
175メートル
土地改良区
1957年

内谷池

2016-11-28 12:43:58 | 静岡県
2016年11月26日 内谷池
 
内谷池は静岡県菊川市古谷にある灌漑用アースダムです。
明治時代の竣工というだけで正式な竣工時期は不明です。
 
東名高速の相良牧之原インターから県道242号を南下、古屋地区の茶畑の中に内谷池がありますが残念ながら池への道路にはゲートが設置され立入禁止になっています。
 
内谷池周辺の茶畑は国営牧之原農業水利事業により灌漑用水路が整備されましたが、内谷池は現在も古屋地区の水田の貴重な水源となっています。
 
3440 内谷池
静岡県菊川市古谷
菊川水系内谷川
 
15メートル
45.6メートル
管理者未確認
明治時代