ニューヨーク在住中、ヒスパニック系移住者の子供達に聖書を教えていたLindaですが、その腕を買われたのでしょうか。通っているプロテスタント教会の南米出身者の信者さんから頼まれ、このたびスペイン語による聖書の勉強会の講師を務めることになりました。彼女は牧師さんにもその内容を知っておいてもらうため日本語の要約を作ろうとしていましたが、その際にネットの翻訳サイトを使ってもいいか、と尋ねられたので、私は「頼むからそれだけはやめてくれ」と答えました。以下その理由を説明します。
私のFacebookでは基本的に西語でしか発信しませんが、ひっきりなしに来る友達申請をいちいち断るのも面倒だし、気を悪くされても困るので、ある日こう書きました。
No quiero ser amigos de Facebook con quien no he encontrado nunca. Discúlpenme, por favor.(私は一度も会ったことのない人とはFacebookの友だちにはなりたくありません。どうかお許し下さい。)
その時はそれだけだったのですが、後日「これが日本語環境で閲覧している(&翻訳機能をオンにしている)ユーザにはどのように表示されているのだろうか?」と気になったため、各種翻訳サイトに上の西語文を持って行って訳させてみました。その結果がコレ↓
いずれもハチャメチャな日本語訳を返してきました。それは予想通りだったのですが、2番目(Infoseek)の「謝罪してください」にはさすがに仰天しました。こりゃ絶対アカンでしょう。閲覧者の多い所なら炎上必至です。ちなみに、ほぼ同じ意味の "Perdóname." をInfoseekとexciteは「許してください」と正確に訳しますが、今度はGoogleが「私を許しなさい」と上から目線になり、これも荒れる原因となりかねません。(実際、自動翻訳を安易に使用したことによるトラブルの例がここやここで紹介されています。なので、学生には「自動翻訳を使うなとまでは言わないが、絶対に信用してはいけない」と指導しています。)
どうやらスペイン語から日本語へ翻訳する際のハードルは英文和訳よりも少し高そうです。以下はアマゾンのお薦めが鬱陶しいことを愚痴った投稿文 "No entiendo ¿por qué me recomienda un autor nacionalista?"(なんで俺にナショナリストの作家を薦めてくるのかわからん)の翻訳もどき。
Googleは直接目的語(〜を)であるはずのun autorを主語と誤読しているし、Infoseekに至っては間接目的語のme(私に)も直接目的語(私を)に読み違えるというオマケ付き。唯一exciteは「著者を」(直接目的語)と正しく解釈していたものの、「理由」の後の助詞欠落のため日本語になってない(残念)。
結局のところ、どのサイトも助詞の使い分けがまるでなっていないということです。(日本語教室の中級クラスの生徒さんでも実は難しいことなのですが。)それだと当然ながら意味が変わってしまう。さらにスペイン語では主語を省略できることがトンデモ訳を誘発しているようにも思われました。
ということで、要約の翻訳は当分の間(自動翻訳がまともなレベルに到達するまで)私が引き受けることになるのかな、と思っていたのですが、英語で作成することにしたそうです。牧師さんは英語が読めるので。
私のFacebookでは基本的に西語でしか発信しませんが、ひっきりなしに来る友達申請をいちいち断るのも面倒だし、気を悪くされても困るので、ある日こう書きました。
No quiero ser amigos de Facebook con quien no he encontrado nunca. Discúlpenme, por favor.(私は一度も会ったことのない人とはFacebookの友だちにはなりたくありません。どうかお許し下さい。)
その時はそれだけだったのですが、後日「これが日本語環境で閲覧している(&翻訳機能をオンにしている)ユーザにはどのように表示されているのだろうか?」と気になったため、各種翻訳サイトに上の西語文を持って行って訳させてみました。その結果がコレ↓
いずれもハチャメチャな日本語訳を返してきました。それは予想通りだったのですが、2番目(Infoseek)の「謝罪してください」にはさすがに仰天しました。こりゃ絶対アカンでしょう。閲覧者の多い所なら炎上必至です。ちなみに、ほぼ同じ意味の "Perdóname." をInfoseekとexciteは「許してください」と正確に訳しますが、今度はGoogleが「私を許しなさい」と上から目線になり、これも荒れる原因となりかねません。(実際、自動翻訳を安易に使用したことによるトラブルの例がここやここで紹介されています。なので、学生には「自動翻訳を使うなとまでは言わないが、絶対に信用してはいけない」と指導しています。)
どうやらスペイン語から日本語へ翻訳する際のハードルは英文和訳よりも少し高そうです。以下はアマゾンのお薦めが鬱陶しいことを愚痴った投稿文 "No entiendo ¿por qué me recomienda un autor nacionalista?"(なんで俺にナショナリストの作家を薦めてくるのかわからん)の翻訳もどき。
Googleは直接目的語(〜を)であるはずのun autorを主語と誤読しているし、Infoseekに至っては間接目的語のme(私に)も直接目的語(私を)に読み違えるというオマケ付き。唯一exciteは「著者を」(直接目的語)と正しく解釈していたものの、「理由」の後の助詞欠落のため日本語になってない(残念)。
結局のところ、どのサイトも助詞の使い分けがまるでなっていないということです。(日本語教室の中級クラスの生徒さんでも実は難しいことなのですが。)それだと当然ながら意味が変わってしまう。さらにスペイン語では主語を省略できることがトンデモ訳を誘発しているようにも思われました。
ということで、要約の翻訳は当分の間(自動翻訳がまともなレベルに到達するまで)私が引き受けることになるのかな、と思っていたのですが、英語で作成することにしたそうです。牧師さんは英語が読めるので。