梅雨の季節になり、アジサイ祭りがあちらこちらで開かれる時期になった。関東に住んでいると、アジサイ祭りといえば、すぐに鎌倉の寺を思い浮かべる。
私たちも鎌倉に住んだ2年間に、四季折々の鎌倉を楽しみたいということで、多くの寺めぐりをしたが、アジサイの花が咲くこの時期に「紫陽花寺」の別名を持つ「明月院」と「長谷寺」に出かけたことがあった。
「明月院」のアジサイは「明月院ブルー」という言葉があるように、濃い青色をしている。このアジサイは、「ヒメアジサイ」という日本古来の品種であるとされている。
一方、「長谷寺」のアジサイの色は、青・ピンク・紫・白と多様であり、その形は私が慣れ親しんだ大きい手鞠形の姿をしていた。
ところで、昨年から高齢の母の見守りで毎月大阪に来ているのだが、その母が朝、新聞を見ながら「ここのアジサイを見に行きたいナ!」とつぶやいた。どれどれとその新聞を見てみると、カラー写真と共に、堺市堺区の下水処理場「三宝水再生センター」の敷地内で、色とりどりのアジサイが見頃を迎えていて、「三宝あじさいまつり」と銘打ち、11日まで無料開放していると書かれていた。
「三宝あじさいまつり」を伝える6月6日付読売新聞記事
それではと、早速車で出かけることにして家を出た。この「三宝水再生センター」のことは知らなかったが、調べてみると、実家からはそう遠くない、大和川の河口近くに位置していた。昭和38年から運転を開始しているということなので、私が大阪に住んでいたころには存在していたはずであるが、全く記憶にない。
現地近くまではナビが案内してくれ、施設の近くまで来ると、のぼり旗と看板が目に付き、迷うことなく敷地内の駐車場にたどり着くことが出来た。
この施設では、約30年前に、見学に訪れる小学生たちを楽しませようと、職員がアジサイを植えたのが始まりというだけあって、とても気持ちよく見物客を迎え入れていた。われわれが出かけたのは平日であったので、年配の夫婦連れの客が多く、また介護施設から来たと思われる車椅子のお年寄りと付き添いの施設の職員たちの団体も見られた。
アジサイは、施設の西側に設けられた花壇にも植えられていたが、いちばんの見所は、敷地南西部の傾斜地に植えられているものであった。
この傾斜地には約30種類ほどのアジサイが品種ごとに縦列状態に植えられていて、歩道を歩きながら次々と花色や形の異なる品種のアジサイを眺めることが出来るように配置されている。
満開のものや、すでに少し、しおれ始めているもの、また元気のいい大株のものや、今にも消えてしまいそうな小さな株など様々であった。
また、この鑑賞用の場所のほかに、”あじさいの育成”エリアとしてほぼ同等の面積が確保されていて、ここでは新品種や、世代交代用の苗などが植えられているようであった。
現在、5000平方メートルで約100種類計約1600株が処理水を利用して栽培されているということで、鎌倉の寺で見た馴染みのある手鞠状の大輪の花のほかに、葉の形、花びら(実はガク)の形の異なるものなど、私にははじめての種類が次々と現れ、実に多彩な花の競演であった。
以下に撮影した写真の一部を紹介させていただく。
最初は、いわゆる「セイヨウアジサイ」の仲間で、日本原産の種であったものが、西洋で改良されて日本に逆輸入されたものとされている。そのためか、ミスヘップバーン、モナリザ、ヨーロッパ、ベネルックスなどの名が見られる(ただし、ここでの分類は筆者が花を見て判断したもので、厳密な分類ではないことをご承知願いたい)。
次は「ガクアジサイ」の仲間で、日本原産種である。こちらには、小町、甘茶、墨田の花火、城ヶ崎、初霜、ミハラヤエなどの名が並んでいる。
三宝水再生センターで咲くアジサイの花(すべて2017.6.6 撮影)
私たちも鎌倉に住んだ2年間に、四季折々の鎌倉を楽しみたいということで、多くの寺めぐりをしたが、アジサイの花が咲くこの時期に「紫陽花寺」の別名を持つ「明月院」と「長谷寺」に出かけたことがあった。
「明月院」のアジサイは「明月院ブルー」という言葉があるように、濃い青色をしている。このアジサイは、「ヒメアジサイ」という日本古来の品種であるとされている。
一方、「長谷寺」のアジサイの色は、青・ピンク・紫・白と多様であり、その形は私が慣れ親しんだ大きい手鞠形の姿をしていた。
ところで、昨年から高齢の母の見守りで毎月大阪に来ているのだが、その母が朝、新聞を見ながら「ここのアジサイを見に行きたいナ!」とつぶやいた。どれどれとその新聞を見てみると、カラー写真と共に、堺市堺区の下水処理場「三宝水再生センター」の敷地内で、色とりどりのアジサイが見頃を迎えていて、「三宝あじさいまつり」と銘打ち、11日まで無料開放していると書かれていた。
「三宝あじさいまつり」を伝える6月6日付読売新聞記事
それではと、早速車で出かけることにして家を出た。この「三宝水再生センター」のことは知らなかったが、調べてみると、実家からはそう遠くない、大和川の河口近くに位置していた。昭和38年から運転を開始しているということなので、私が大阪に住んでいたころには存在していたはずであるが、全く記憶にない。
現地近くまではナビが案内してくれ、施設の近くまで来ると、のぼり旗と看板が目に付き、迷うことなく敷地内の駐車場にたどり着くことが出来た。
この施設では、約30年前に、見学に訪れる小学生たちを楽しませようと、職員がアジサイを植えたのが始まりというだけあって、とても気持ちよく見物客を迎え入れていた。われわれが出かけたのは平日であったので、年配の夫婦連れの客が多く、また介護施設から来たと思われる車椅子のお年寄りと付き添いの施設の職員たちの団体も見られた。
アジサイは、施設の西側に設けられた花壇にも植えられていたが、いちばんの見所は、敷地南西部の傾斜地に植えられているものであった。
この傾斜地には約30種類ほどのアジサイが品種ごとに縦列状態に植えられていて、歩道を歩きながら次々と花色や形の異なる品種のアジサイを眺めることが出来るように配置されている。
満開のものや、すでに少し、しおれ始めているもの、また元気のいい大株のものや、今にも消えてしまいそうな小さな株など様々であった。
また、この鑑賞用の場所のほかに、”あじさいの育成”エリアとしてほぼ同等の面積が確保されていて、ここでは新品種や、世代交代用の苗などが植えられているようであった。
現在、5000平方メートルで約100種類計約1600株が処理水を利用して栽培されているということで、鎌倉の寺で見た馴染みのある手鞠状の大輪の花のほかに、葉の形、花びら(実はガク)の形の異なるものなど、私にははじめての種類が次々と現れ、実に多彩な花の競演であった。
以下に撮影した写真の一部を紹介させていただく。
最初は、いわゆる「セイヨウアジサイ」の仲間で、日本原産の種であったものが、西洋で改良されて日本に逆輸入されたものとされている。そのためか、ミスヘップバーン、モナリザ、ヨーロッパ、ベネルックスなどの名が見られる(ただし、ここでの分類は筆者が花を見て判断したもので、厳密な分類ではないことをご承知願いたい)。
次は「ガクアジサイ」の仲間で、日本原産種である。こちらには、小町、甘茶、墨田の花火、城ヶ崎、初霜、ミハラヤエなどの名が並んでいる。
三宝水再生センターで咲くアジサイの花(すべて2017.6.6 撮影)