軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

庭にきた蝶(12)スジグロシロチョウ

2017-09-08 00:00:00 | 
 今回はスジグロシロチョウ。前翅長が24~35mmの中型の蝶で、シロチョウ科シロチョウ亜科モンシロチョウ属に属する。子供のころ住んでいた大阪市内の自宅周辺ではモンシロチョウが、山地近くに行くとスジグロチョウが見られた。

 名前のスジグロシロチョウだが、かつてはスジグロチョウであった。いつもの「原色日本蝶類図鑑」(1964年 保育社発行)には、類似種として、このスジグロチョウと並んで、チョウセンシロチョウ、タイワンモンシロチョウ、モンシロチョウ、エゾスジグロチョウの名前が見られる。

 最近の分類では(フィールドガイド日本のチョウ:誠文堂新光社発行)、チョウセンシロチョウの名前が消え、ヤマトスジグロシロチョウ、エゾスジグロシロチョウ、オオモンシロチョウの名前が新たに見られる。モンシロチョウとタイワンモンシロチョウはそのままである。

 このヤマトスジグロシロチョウは、かつては、エゾスジグロシロチョウとして扱われていたものが、最近、北海道産のものをエゾスジグロシロチョウとヤマトスジグロシロチョウの2種に分け、本州、四国、九州に分布するものをヤマトスジグロシロチョウとして区分している。軽井沢周辺でも普通に見られるとされる。

 さて、軽井沢では、どこに行ってもこのスジグロシロチョウが見られ、もっとも普通のチョウである。自宅の庭にも春から夏にかけてはよくヒラヒラと飛んでくる。

 モンシロチョウとは歴然とした差が有り見間違えることはないと、子供のころは思っていた。しかし、最近写真を撮り、さてこれはモンシロチョウかスジグロシロチョウか判定しようとすると、意外によく似ていて難しいことがある。翅脈をみるとスジグロシロチョウは黒く、モンシロチョウは白いとされているのであるが。

 さらに、酷似した種にヤマトスジグロシロチョウがいるとなると、その同定は素人には容易ではないようだ。また、両者の交雑種がいるとの話もあり話は複雑になる。

 今回は、スジグロシロチョウとして採りあげるが、厳密なものではないことをお断りしなければならない。

 スジグロシロチョウの食草は、イヌガラシ、タネツケバナなどの野生のアブラナ科とアブラナ、ワサビなどの栽培種(アブラナ科)で、通常暖地では年4~5回発生するが、軽井沢では年に2~3回の発生であり、蛹で越冬する。

 我が家の庭とその周辺のブッドレア、キャットミント、ヒメジョオン、タンポポ、アザミなどに吸蜜にやって来る。



ブッドレアで吸蜜するスジグロシロチョウ(2016.7.17 撮影)


キャットミントで吸蜜するスジグロシロチョウ(2016.10.4 撮影)


アザミで吸蜜するスジグロシロチョウ(2015.9.3 撮影)


ハルジオンで吸蜜するスジグロシロチョウ(2017.6.17 撮影)


タンポポで吸蜜するスジグロシロチョウ(2017.6.17 撮影)


ハルジオンで吸蜜しながら開翅するスジグロシロチョウ(2017.6.17 撮影)





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