鈴木のファウルが発端だった
日本サッカー協会の審判委員会は2日、Jリーグ等での判定をケースごとに解説するレフェリーブリーフィングを実施した(リンク先に記事あり)。その席で問題になったのは、鹿島アントラーズのFW鈴木優磨のプレイだった。
時は5月14日に行われたJ1リーグ第13節、対名古屋戦だ。鹿島の前半12分でのプレイだった。
右CKの場面でキッカーのMF樋口雄太が蹴ったボールを、鈴木が頭で叩いてゴールに収めた。だがVARで得点は取り消しになる。事前のポジション争いで鈴木がマーカーの稲垣祥をブロックしたファウルが認められたのだ。
収まらないのは鈴木のハラの虫だ。
続く同29分。なんと鹿島がさっきとまったく同じ形で、MF樋口が蹴る右CKからの鈴木のヘディングシュートを見事に決めて見せた。
ゴールを決めて審判に「どうだ?」の顔
劇的なゴールに感情を抑え切れない鈴木は、「どうだ? 見たか?」とばかりに主審にアピールした。チームメイトたちはゴールを祝いながらも、あわてて鈴木を主審から引き離した。
この審判に対する鈴木の行為が、レフェリーブリーフィングで俎上に上がったのだ。
ブリーフィングに列席したJFA審判委員会委員長の扇谷健司氏は、「この件は大きなことです。ああいうことがピッチ上で行われるのはよくない」
「JFAは暴力、暴言の根絶を掲げている。ああいったことを相手選手やサポーターにやれば大乱闘になる。これは大問題だと思っています。我々としてはピッチ上でしっかり対応しなければいけないと思っています」
こう見解を述べたのだ。
コメント欄も「賛成」の嵐だが……
そしてこのコメントを伝える上記の記事のコメント欄には、いっせいに鈴木を批判する意見が大挙書き込まれている。
だが、本当にそうだろうか?
私は鹿島サポじゃないし鈴木ファンでもない中立の立場だが、あのとき鈴木は「どうだ? オレはゴールを決めたぞ!」という顔をして審判を見ただけに思えた。
恐らくはゴールを決めたことによるひたむきな感情の爆発であり、「示威行為」と呼ばれるたぐいのものだとは感じなかった。いやひょっとしたらユーモアの発露なのかな? とも思った。
だから私はチームメイトがあわてて鈴木を審判から引き離すのを見て、「まるでプロレスみたいだな」と逆に笑ってしまったのだ。
あのとき鈴木は審判に対し、荒々しく腕を振り上げるわけでもなかった。顔を歪めたわけでもない。ただ単に審判のほうを見て「どうだ?」という表情を見せただけだ。
あれが「ファウル」になるのだろうか?
日本の審判はユーモアのセンスをもて
私は、ひょっとしたら鈴木が「レフェリーにクレームをつけるプロレスのワンシーン」をイメージし、あの「どうだ?」の表情をしたのかと思った。
だからむしろ「ユーモアのセンスのあるおもしろい奴だな」と感じた。本当にそうであるかはわからないが、少なくとも私はそう感じた。
一般に日本人は生真面目で、ユーモアのセンスのある人が少ない。特にサッカーの審判はそうだ。
例えばヨーロッパの審判はジャッジをめぐって試合中に笑顔を見せたり、おどけた仕草をしたりする。彼らはユーモアがわかる試合の「演出者」だ。おもしろい試合を「演出」してくれる。
だが一方、日本の審判ときたらまるで逆だ。彼らは「竹刀を持って生徒を威嚇する体育の先生」である。選手を威嚇することで威厳を保ち、試合を維持しようとする。ユーモアのかけらもない。海外の審判とはぜんぜんちがう。
まあ鈴木の一件は別にして、日本の審判はもっとユーモアのセンスをもってほしいなと個人的には思う。
日本サッカー協会の審判委員会は2日、Jリーグ等での判定をケースごとに解説するレフェリーブリーフィングを実施した(リンク先に記事あり)。その席で問題になったのは、鹿島アントラーズのFW鈴木優磨のプレイだった。
時は5月14日に行われたJ1リーグ第13節、対名古屋戦だ。鹿島の前半12分でのプレイだった。
右CKの場面でキッカーのMF樋口雄太が蹴ったボールを、鈴木が頭で叩いてゴールに収めた。だがVARで得点は取り消しになる。事前のポジション争いで鈴木がマーカーの稲垣祥をブロックしたファウルが認められたのだ。
収まらないのは鈴木のハラの虫だ。
続く同29分。なんと鹿島がさっきとまったく同じ形で、MF樋口が蹴る右CKからの鈴木のヘディングシュートを見事に決めて見せた。
ゴールを決めて審判に「どうだ?」の顔
劇的なゴールに感情を抑え切れない鈴木は、「どうだ? 見たか?」とばかりに主審にアピールした。チームメイトたちはゴールを祝いながらも、あわてて鈴木を主審から引き離した。
この審判に対する鈴木の行為が、レフェリーブリーフィングで俎上に上がったのだ。
ブリーフィングに列席したJFA審判委員会委員長の扇谷健司氏は、「この件は大きなことです。ああいうことがピッチ上で行われるのはよくない」
「JFAは暴力、暴言の根絶を掲げている。ああいったことを相手選手やサポーターにやれば大乱闘になる。これは大問題だと思っています。我々としてはピッチ上でしっかり対応しなければいけないと思っています」
こう見解を述べたのだ。
コメント欄も「賛成」の嵐だが……
そしてこのコメントを伝える上記の記事のコメント欄には、いっせいに鈴木を批判する意見が大挙書き込まれている。
だが、本当にそうだろうか?
私は鹿島サポじゃないし鈴木ファンでもない中立の立場だが、あのとき鈴木は「どうだ? オレはゴールを決めたぞ!」という顔をして審判を見ただけに思えた。
恐らくはゴールを決めたことによるひたむきな感情の爆発であり、「示威行為」と呼ばれるたぐいのものだとは感じなかった。いやひょっとしたらユーモアの発露なのかな? とも思った。
だから私はチームメイトがあわてて鈴木を審判から引き離すのを見て、「まるでプロレスみたいだな」と逆に笑ってしまったのだ。
あのとき鈴木は審判に対し、荒々しく腕を振り上げるわけでもなかった。顔を歪めたわけでもない。ただ単に審判のほうを見て「どうだ?」という表情を見せただけだ。
あれが「ファウル」になるのだろうか?
日本の審判はユーモアのセンスをもて
私は、ひょっとしたら鈴木が「レフェリーにクレームをつけるプロレスのワンシーン」をイメージし、あの「どうだ?」の表情をしたのかと思った。
だからむしろ「ユーモアのセンスのあるおもしろい奴だな」と感じた。本当にそうであるかはわからないが、少なくとも私はそう感じた。
一般に日本人は生真面目で、ユーモアのセンスのある人が少ない。特にサッカーの審判はそうだ。
例えばヨーロッパの審判はジャッジをめぐって試合中に笑顔を見せたり、おどけた仕草をしたりする。彼らはユーモアがわかる試合の「演出者」だ。おもしろい試合を「演出」してくれる。
だが一方、日本の審判ときたらまるで逆だ。彼らは「竹刀を持って生徒を威嚇する体育の先生」である。選手を威嚇することで威厳を保ち、試合を維持しようとする。ユーモアのかけらもない。海外の審判とはぜんぜんちがう。
まあ鈴木の一件は別にして、日本の審判はもっとユーモアのセンスをもってほしいなと個人的には思う。