あと5分でPK戦だった
サッカーU-24日本代表は8月3日、東京オリンピック準決勝でU-24スペイン代表と戦い、延長戦の末0-1で負けた。
試合開始からスペインがポゼッションして攻め込み、日本が最終ラインを低くして待ち受ける形が続いた。
日本のブロック守備は機能し、スペインのポゼッション率は66%と相手に譲ったが、ある意味、日本がゲームをコントロールした。
何度かあった敵の決定機を跳ね返しながら粘ったが、延長戦終了寸前5分前にスペインのアセンシオにゴール左スミにシュートを決められ日本の冒険は終わった。
スペインのシュートとパスの精度は、明らかに日本を上回っていた。明確な差があった。日本の守備的戦術によって結果的に接戦にはなったが、勝利にふさわしいのはやはりスペインだった。
日本のワントップは林大地だ
日本のフォーメーションは4-2-3-1だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、板倉滉、中山雄太だ。
CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、旗手怜央。ワントップは林大地である。
一方、スペインは4-1-2-3だ。
日本は立ち上がり、ハイプレスで入った。プレスは効いていた。
ブロック守備に移るとやや最終ラインが低かったが、時折マイボールにして少ないながらもチャンスは作った。
久保は敵のアンカー、マルティン・スビメンディをマークしながら互いが互いを消しあっている。
堂安も板倉もよく守備をしており、非常に効いていた。
前半30分頃から、日本の時間になった。日本はポゼッションして攻撃。2本のシュートを放った。久保と堂安のコンビは機能し、攻めに効いている。
前半39分、スペインはラファ・ミルが抜け出しGK谷と1対1になりシュートを打ったが、絶体絶命のピンチを谷がファインセーブした。
日本はこのまま粘り強く戦えば必ずチャンスはくる。ガマン比べだ。
後半、日本のデキが良くなりチャンスを作る
後半の立ち上がり、日本は速いトランジションからチャンスを作った。こうしたワンチャンスは必ずくる。
日本は明らかに前半よりいい。ボールは敵に持たせているが、チャンスは作っている。
後半7分。自陣からのロングボールを旗手が抜け出して受け、最後は林がペナルティアーク内でシュートを放つが枠の右へ外れた。
後半11分。ククレジャが左サイドからクロスを入れ、メリノが中央で受けて仕掛けると吉田と接触し倒れる。
ファウルの判定でPKが宣されたが、VARチェックの結果、ファウルもPKも取り消しになった。助かった。
GK谷が立て続けにファインセーブする
日本は前半より明らかに守備が良くなった。おそらくスペインは「なかなか点が取れない」と考えているだろう。
後半20分。日本は林に代えて上田、旗手に代えて相馬を投入する。相馬投入は良いが、林はまだ動けた。作戦ミスだ。
投入された上田はなかなか試合に入れず、シュートチャンスもまったく来ない。日本は林が消えたせいで自ら前線の基点を放棄した形になった。これは痛い。
疑問の残る交代だった。
ただし旗手と代わって入った相馬は非常によく、彼はうまく幅を取りドリブルから鋭いクロスを入れた。
日本のネガティブ・トランジションは効いている。
後半31分。ラファミルがこぼれ球に反応してシュートに持ち込んだが、GK谷がナイスセーブでシュートを防いだ。谷は非常にいい。
後半43分。ラファミルがペナルティエリア右からシュートを放つ。だが続けてGK谷がすばらしい反応でセーブした。
おそらくスペインは焦っているだろう。
日本の攻守がボディブローのように効いてきている。
延長後半、この試合唯一の完全な決定機をスペインに決められる
試合は延長戦に入り、日本は頭から久保に代えて三好をトップ下に、堂安に代えて前田大然を右SHに投入した。まだ動けた堂安の交代には疑問が残った。
延長前半12分。中山が左サイドからクロスを入れ、前田がゴール前へ飛び込んでDF2人と競りながらヘディングシュート。だがわずか枠の右へ外れた。
延長戦も後半に入った。
どちらかにワンチャンスが来れば試合は終わる展開だ。
だが幸運の女神はスペインに微笑んだ。
延長後半10分。オヤルサバルが日本のペナルティエリア右へパスを送り、日本は一瞬、アセンシオをフリーにしてしまった。
受けたアセンシオはターンし左足を振り抜く。
シュートが美しい軌道を描いてゴール左スミに突き刺さった。
日本の冒険は終わった。ただしオリンピックがW杯と違うところは、準決勝で負けてもまだ「銅メダル」がある点だ。
メキシコとの3位決定戦は、8月6日(金)の20:00に行われる。
日本はこのラストチャンスに賭けたい。
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【東京五輪・スペイン戦総括】堂安と林の交代には疑問が残った
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日本のブロック守備は機能し、スペインのポゼッション率は66%と相手に譲ったが、ある意味、日本がゲームをコントロールした。
何度かあった敵の決定機を跳ね返しながら粘ったが、延長戦終了寸前5分前にスペインのアセンシオにゴール左スミにシュートを決められ日本の冒険は終わった。
スペインのシュートとパスの精度は、明らかに日本を上回っていた。明確な差があった。日本の守備的戦術によって結果的に接戦にはなったが、勝利にふさわしいのはやはりスペインだった。
日本のワントップは林大地だ
日本のフォーメーションは4-2-3-1だ。スタメンはGKが谷晃生。最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、板倉滉、中山雄太だ。
CMFは遠藤航と田中碧。2列目は右から堂安律、久保建英、旗手怜央。ワントップは林大地である。
一方、スペインは4-1-2-3だ。
日本は立ち上がり、ハイプレスで入った。プレスは効いていた。
ブロック守備に移るとやや最終ラインが低かったが、時折マイボールにして少ないながらもチャンスは作った。
久保は敵のアンカー、マルティン・スビメンディをマークしながら互いが互いを消しあっている。
堂安も板倉もよく守備をしており、非常に効いていた。
前半30分頃から、日本の時間になった。日本はポゼッションして攻撃。2本のシュートを放った。久保と堂安のコンビは機能し、攻めに効いている。
前半39分、スペインはラファ・ミルが抜け出しGK谷と1対1になりシュートを打ったが、絶体絶命のピンチを谷がファインセーブした。
日本はこのまま粘り強く戦えば必ずチャンスはくる。ガマン比べだ。
後半、日本のデキが良くなりチャンスを作る
後半の立ち上がり、日本は速いトランジションからチャンスを作った。こうしたワンチャンスは必ずくる。
日本は明らかに前半よりいい。ボールは敵に持たせているが、チャンスは作っている。
後半7分。自陣からのロングボールを旗手が抜け出して受け、最後は林がペナルティアーク内でシュートを放つが枠の右へ外れた。
後半11分。ククレジャが左サイドからクロスを入れ、メリノが中央で受けて仕掛けると吉田と接触し倒れる。
ファウルの判定でPKが宣されたが、VARチェックの結果、ファウルもPKも取り消しになった。助かった。
GK谷が立て続けにファインセーブする
日本は前半より明らかに守備が良くなった。おそらくスペインは「なかなか点が取れない」と考えているだろう。
後半20分。日本は林に代えて上田、旗手に代えて相馬を投入する。相馬投入は良いが、林はまだ動けた。作戦ミスだ。
投入された上田はなかなか試合に入れず、シュートチャンスもまったく来ない。日本は林が消えたせいで自ら前線の基点を放棄した形になった。これは痛い。
疑問の残る交代だった。
ただし旗手と代わって入った相馬は非常によく、彼はうまく幅を取りドリブルから鋭いクロスを入れた。
日本のネガティブ・トランジションは効いている。
後半31分。ラファミルがこぼれ球に反応してシュートに持ち込んだが、GK谷がナイスセーブでシュートを防いだ。谷は非常にいい。
後半43分。ラファミルがペナルティエリア右からシュートを放つ。だが続けてGK谷がすばらしい反応でセーブした。
おそらくスペインは焦っているだろう。
日本の攻守がボディブローのように効いてきている。
延長後半、この試合唯一の完全な決定機をスペインに決められる
試合は延長戦に入り、日本は頭から久保に代えて三好をトップ下に、堂安に代えて前田大然を右SHに投入した。まだ動けた堂安の交代には疑問が残った。
延長前半12分。中山が左サイドからクロスを入れ、前田がゴール前へ飛び込んでDF2人と競りながらヘディングシュート。だがわずか枠の右へ外れた。
延長戦も後半に入った。
どちらかにワンチャンスが来れば試合は終わる展開だ。
だが幸運の女神はスペインに微笑んだ。
延長後半10分。オヤルサバルが日本のペナルティエリア右へパスを送り、日本は一瞬、アセンシオをフリーにしてしまった。
受けたアセンシオはターンし左足を振り抜く。
シュートが美しい軌道を描いてゴール左スミに突き刺さった。
日本の冒険は終わった。ただしオリンピックがW杯と違うところは、準決勝で負けてもまだ「銅メダル」がある点だ。
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日本はこのラストチャンスに賭けたい。
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