負けた徳島のポゼッション率はなんと64%
鹿島は相手にボールを持たせ、ハイプレスで徹底して徳島のビルドアップを壊しに来た。これがまんまと当たりウノゼロ勝ち。鹿島のゲームモデルの勝利である。
フォーメーションは両者4-2-3-1同士のミラーゲームになった。ただし戦術はまったくちがう。
徳島は最終ラインからていねいにビルドアップしようとするが、鹿島のワントップである上田綺世や両SHが前からしきりに圧をかけプレッシングする。
すると気圧された徳島はバックパスに逃げる、という流れ。徳島のポゼッション率64%というのは、もっぱらこのデイフェンディングサードにおけるビルドアップの試行錯誤に消費された。つまり有効なポゼッションじゃなかった。
ふつう支配率64%などといえば負けようがないように思えるが、ポゼッション率は勝敗に必ずしも直結しないことがこの日も証明された。
徳島は低い位置で逃げのバックパスと、横パスばかり繰り返していただけだったのだ。
相馬直樹新監督の研究が光った?
徳島はハイライン・ハイプレスのチームである。この日、初陣になった鹿島の相馬直樹新監督はおそらくそれを研究していたのだろう。
鹿島は徳島のビルドアップに圧をかけ、彼らを低いゾーンに押し込めた。
そのせいでこの日の徳島は最終ラインがいつもより低く、敵にハイプレスをかけるシーンなどほとんどなかった。完全に鹿島のスカウティングの勝利だろう。
徳島は自分たちのゲームモデルを破壊され、いつものサッカーができなかった。そのため彼らのハイライン・ハイプレスは鳴りを潜めた。
プランBがなかった徳島
後半に入っても、この構図は変わらなかった。
鹿島が最終ラインにハイプレスをかけてくるので、徳島は前へボールを持ち出せない。特にミドルサードからアタッキングサードにかけて、ボールを持てなかった。徳島はプランAを破られ、うしろで回しているだけだ。
たとえば徳島は、前線にロングボールを入れるようなプランBで鹿島のラインを下がらせるなど、相手の対策に対する打開策がほしかった。
だがその後も試合の流れは変わらず、後半46分には鹿島はFWの上田綺世に代えて守備的MFの永木亮太を入れて試合を終わらせた。
徳島は十分にJ1残留する力をもっている
シーズンのスタートでもたついた鹿島はこの日のような知的サッカーをして行けば、上位への返り咲きも十分あり得るだろう。
特にFWの上田綺世はよかった。巷間、東京五輪のFWのオーバーエイジは大迫を推す声が強いが、個人的にはFWにはオーバーエイジは使わず上田と前田大然(横浜FM)で行って欲しい。ぜひ見たい。
一方、徳島は持ち前のハイライン・ハイプレスで、前節まで非常にいいサッカーをしていた。この日の反省で修正するところは修正して、また態勢を立て直し挑んでほしい。
それができれば徳島は十分にJ1残留する力をもっている。がんばってほしい。
鹿島は相手にボールを持たせ、ハイプレスで徹底して徳島のビルドアップを壊しに来た。これがまんまと当たりウノゼロ勝ち。鹿島のゲームモデルの勝利である。
フォーメーションは両者4-2-3-1同士のミラーゲームになった。ただし戦術はまったくちがう。
徳島は最終ラインからていねいにビルドアップしようとするが、鹿島のワントップである上田綺世や両SHが前からしきりに圧をかけプレッシングする。
すると気圧された徳島はバックパスに逃げる、という流れ。徳島のポゼッション率64%というのは、もっぱらこのデイフェンディングサードにおけるビルドアップの試行錯誤に消費された。つまり有効なポゼッションじゃなかった。
ふつう支配率64%などといえば負けようがないように思えるが、ポゼッション率は勝敗に必ずしも直結しないことがこの日も証明された。
徳島は低い位置で逃げのバックパスと、横パスばかり繰り返していただけだったのだ。
相馬直樹新監督の研究が光った?
徳島はハイライン・ハイプレスのチームである。この日、初陣になった鹿島の相馬直樹新監督はおそらくそれを研究していたのだろう。
鹿島は徳島のビルドアップに圧をかけ、彼らを低いゾーンに押し込めた。
そのせいでこの日の徳島は最終ラインがいつもより低く、敵にハイプレスをかけるシーンなどほとんどなかった。完全に鹿島のスカウティングの勝利だろう。
徳島は自分たちのゲームモデルを破壊され、いつものサッカーができなかった。そのため彼らのハイライン・ハイプレスは鳴りを潜めた。
プランBがなかった徳島
後半に入っても、この構図は変わらなかった。
鹿島が最終ラインにハイプレスをかけてくるので、徳島は前へボールを持ち出せない。特にミドルサードからアタッキングサードにかけて、ボールを持てなかった。徳島はプランAを破られ、うしろで回しているだけだ。
たとえば徳島は、前線にロングボールを入れるようなプランBで鹿島のラインを下がらせるなど、相手の対策に対する打開策がほしかった。
だがその後も試合の流れは変わらず、後半46分には鹿島はFWの上田綺世に代えて守備的MFの永木亮太を入れて試合を終わらせた。
徳島は十分にJ1残留する力をもっている
シーズンのスタートでもたついた鹿島はこの日のような知的サッカーをして行けば、上位への返り咲きも十分あり得るだろう。
特にFWの上田綺世はよかった。巷間、東京五輪のFWのオーバーエイジは大迫を推す声が強いが、個人的にはFWにはオーバーエイジは使わず上田と前田大然(横浜FM)で行って欲しい。ぜひ見たい。
一方、徳島は持ち前のハイライン・ハイプレスで、前節まで非常にいいサッカーをしていた。この日の反省で修正するところは修正して、また態勢を立て直し挑んでほしい。
それができれば徳島は十分にJ1残留する力をもっている。がんばってほしい。