メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

映画『MAMMA MIA!』

2009年02月08日 | 国外・舶来エンタメ
ミュージカル「MAMMA MIA!」は1999年4月にロンドンで初日を迎えた。
以降この作品を機として、特定のアーティストのヒットソングで構成されたミュージカルが多く作られることとなる。
そんな元祖「ジュークボックス ミュージカル」が映画化された。

ストーリーは舞台と変わらず。
若い頃に親友達と3人組で歌手活動をしていたドナは、現在ギリシャでホテル(民宿)を経営している。
女手ひとつで育てた娘ソフィが今度結婚することになった。
ソフィは母親の若い頃の日記から探り当てた、自分の父親かも知れない3人の男性に結婚式への招待状を送る。
その事を知らないドナは、いきなり島に現れた過去の男性3人との再会に驚くのであった…

主役のドナは、自身が20歳の時に出産した20歳になる娘を持つ40歳。
なのでメリル・ストリープが映画版の主演と聞いて少々驚いた。
プリンシパル男女6名はコリン・ファースを除いて全員50代。
20年前の80年代後半にハメを外していた世代というには、正直無理がある

ドナが男性陣3名と再会するシーンはそれぞれの若い頃の姿が錯覚として現れていた。
しかしながら20年前のスタイルをしていたのはピアース・ブロスナンだけで、あとの二人はヒッピー風だったりと、時代設定があやふやだった。
まぁ細かいことを突っ込んでいたらキリがない(笑)

歌については、サム役のピアース・ブロスナンを除いて普通に良かったのでは、と言ったところ。
映画オリジナルのサントラを新しく買いたいと思うほどではないものの、ABBAの歌のカタログを楽しむことが出来た。

映像は、地中海キクラデス諸島の光景が美しかった。
崖と碧い海を見ていると、旅心を刺激される。
このミュージカルの功績は、ABBAの歌とギリシャの島をマリアージュさせたことかも。

一方ミュージカルシーンは20年前のPVの様な印象。
というか、わざとそういう風に演出したのかも。
「MONEY MONEY」なんかは露骨にそうだものね。
タイタニックのパロディもあるし。でも結構面白かった。嫌いじゃない

メガヒヨがこの舞台版を初めて観たのは、2002年春のブロードウェイ版だった。
英語のヒアリング能力が足りなくて、父親探しの決着が分からずに悶々として劇場を後にしたのを思い出す(笑)
その後の四季版でやっとオチが分かったのだけどね。
父親がだれかずっと気になっていたので、あの結末に拍子抜けした。
まぁ、こういう根から明るい話はやっぱり映画向きだなと思う。

ブロードウェイの劇場では、開幕から数年たった現在も客足が好調とのこと。
この作品も名作とは言われずとも、スタンダードに愛される作品として残っていくのではないかな。