メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ in SPAIN 11 《美術館はしご編》

2011年10月23日 | メガヒヨのホリデイ


前日訪れたのと同じバルにて。
サンドイッチを頼むつもりが、土曜日ということでまだ用意されていなかった。
代わりにチュロスを注文。
チュロスに味付けはされておらず、初めての感覚。
地元の方はホットチョコレートに浸して食べるみたいだけどね。
美味しかったけど四つは多く、心苦しくも半分残してしまった。
そしたら店のおじさんが何も言わずとも包んでくれた。親切だなぁ


サンティアゴ・コンポステーラに本日から二泊するので、大きい荷物を預けたままホテルをチェックアウトした。
これから飛行機の時間まで、二軒の美術館をはしごする。
一軒目はホテルのすぐ近くにある、王立サン・フェルナンド美術アカデミー。
立派な門構えの建物があったのでここかと思ったけど、これはカジノ。
ヨーロッパのカジノってチップ単価高そうで、庶民には無縁のものだな~。


こちらが王立サン・フェルナンド美術アカデミー。


入場料5ユーロを支払い、中へ。
こちらは内部の撮影が、フラッシュ無しなら自由。
さっそく彫刻と対面するも、いちじくの葉っぱつきだった。
バチカン美術館を思い出す(笑)


王立だけあって、上品な作品が多い。


ベスピオ火山?


今まで訪れたのが撮影禁止の美術館・教会ばかりだったので、水を得た魚のように写真を撮りまくり。
朝一番で入場したせいか、ほぼ貸切状態だったしね。


この美術館はゴヤのコレクションが充実している。
これは自画像。
以下ゴヤ作品続く。


闘牛の光景。
今回の旅行では闘牛も見たかったけど、スケジュールの関係でかなわず。
せめて絵で我慢。

なんかテルマエ・ロマエっぽい絵。


これが有名な『鰯の埋葬』。
スペイン版鰯供養の様子。
全体的にいっちゃっている感じがよろしい。

 
銅版画もあるよ。
左のは鳥人間コンテストって感じだね。

 
こちらも自画像。ころころしていていいなぁ。
右のはパレット。月桂冠が飾られ、敬意を表されている。

 
ここはムリーリョのコレクションも数多い。
マグダラのマリアの絵を見ると、ダ・ヴィンチ・コードブームを思い出すなぁ。


さて。お次は、ティッセン・ボルネミッサ美術館。
プラド美術館のすぐ近くにあるよ。
ここはウェブサイトがハンパなく充実している。
バーチャルツアーで、グーグルマップみたいに館内を歩くようにして全展示作品を見られるようになってるよ。
中でもメガヒヨのおすすめを貼っておいたので参考にしてね!
(画像をクリックすると、美術館の作品のサイトに飛ぶようにしといたよ。)


13世紀の聖母子像。
この様な中世の作品からコレクションは始まる。


これはすごい!
Jan van Eyckによる、立体だまし絵。
どうみても彫刻作品のように見える。
15世紀前半に描かれたとは思えないなぁ。


この絵にもインパクトを受けた。
Derick Baegertによる『聖女ヴェロニカ』。
日本の絵巻物のように、一画面で異なる時間の場面が展開されている。
右上で受難のイエス・キリストにハンカチを差しだす彼女、
そして画面下部で奇跡を披露する様子が描かれている。
この勝ち誇った顔が何とも言えない。
トレドにあったエル・グレコの同じテーマの絵とは大違いだ(笑)

ところで右上でキリストを嘲笑する人々の中に、べっかんこポーズを取る人がいて驚いた。
この手のからかい方って、はるか昔15世紀からあるんだな~。


Vittore Carpaccioによる、『風景のなかの若い騎士』。
カルパッチョなんて美味しそうな名前だな~と思ったらその通り。
料理の名前の元になった画家。
彼の美しい赤の描写がその由来になっているとのこと。
そう言われたら、絵の中で赤い部分を必死に探してしまう 


ここは印象派のコレクションも充実しており、カミーユ・コローの絵も数点あった。


これはエドガー・ドガの『緑の服の踊り子』。
そうそう。ここら辺のフロアを見学していたら、昨日プラドで話したオランダ人にまた会っちゃったよ(笑)


スペインといったらこの方を忘れちゃいけない、パブロ・ピカソ。
メガヒヨは初期の作品の方が好き。
これもその一つ、『鏡を持つアルルカン』。


そしてそして。もう一人のスペインの現代美術の巨匠といえば、サルバドール・ダリ。
『目をさます一秒前、ザクロの身の周りを一匹のミツバチが飛び回ったために見た夢』。
トラが主役張っているような絵だけど、ミツバチとトラねぇ…。
黄色と黒の縞模様だから関連づけているのかなぁ? 謎だ。

ダリといえば、妻のガラとのエピソードとか好きだなぁ。
さんざんダリが振り回された印象だけど、謎の映像作品にしぶしぶ付き合わされているガラもそれなりに大変だったと思う。

そうそう、それともう一つ。
チュッパチャップスのロゴって、ダリのデザインを元にしているんだってね。
スペインに行って初めて知ったんだけど、あのお菓子自体アメリカのものだと思い込んでいたので、目からウロコだったよ。


以上が9時から13時までの美術館はしごの話。
やっぱり歴史の中で長いこと強豪の地位を保った国のお宝はすごいね。
フライトまでの駆け足ながら、とっても充実した時間を過ごしたメガヒヨなのであった。