ある研究者が猿を二十年以上飼育して研究した結果、食べたい放題に餌を与えた猿と
カロリーコントロールして餌の量を抑えていた猿を比較すると、食べ放題の猿は禿げて
シワだらけの老猿になって、カロリーコントロールした猿は元気はつらつとしていたそうです。
過度の欲望を持つことなく、常に足るを知るというのは、昔の東洋人が体験的に悟りを得た人生観です。
「仏遺教経」という経典には、「足るを知る人は地上に寝るような境遇であっても幸せな人であり
足るを知らない人は、天上界の宮殿のような立派なところに住んでも、満足できない」という言葉があります。
足ることを知らない人は、いかに財産があっても、心が貧しい人だというのです。
人間は確かに欲望がなければ生きていけません。しかし、欲望を募らせ、それが「貪欲」にまでなっていくと
どのような状況にも満足できず、何ものにも感謝できなくなります。
これは、ある宗教者の詩です。
日本では おにぎり一つぐらいと そまつにし
インドでは おにぎり一つこそと おがむ
どちらが幸せだろうか。
おにぎりを食べるとき、日本人とインド人はどちらが幸せでしょうか。
小欲知足が身に付くと、何事にも感謝しつつ、心身ともに健康な生活が送れるのではないでしょうか。
合掌