命光不動尊のブログ

貴方の知らない神道や仏教の教えが命光不動尊にはあります。

エゴを捨てる

2015年11月22日 22時05分40秒 | ひと口法話

最近、自転車を趣味として楽しまれている方が多いですね。特にロードバイクといわれる

自転車で走られている姿をよく見かけます。

ロードバイクはかなりのスピードが出るそうですが、車の運転者から見るととても邪魔に感じてしまいます。

逆に自転車を運転する立場から見ると車が非常に邪魔だと感じます。お互い自分中心に物事を

判断するのでそれぞれの立場によって感じ方が全く別なものとなるのです。

仕事においても上司と部下でぶつかり合う、家庭においても妻と夫、親と子供がそれぞれぶつかり合う、

これもそれぞれの立場に立って自己中心的に物事を考える、つまり、自分が有利と感じるほうに

どうしても考えてしまうため衝突してしまうのです。そうすると心の中では相手に対して怒りの感情が

芽生えてきます。一度、火のついた怒りというのはなかなか収まりません。それどころか、怒りが更に

新たな怒りを生んでしまうため悪循環となります。

お釈迦様は怒りはサビと同じであると説かれました。最初は小さなサビ(怒り)であっても

時間が経過すると全体にサビ(怒り)が広がってしまいます。

だから、なるべく怒りという感情を持たないことが大切です。怒りが生まれる前にまず相手の立場に

たってよく考えてみるというちょっとした心のゆとりを持ちたいものであります。

それでも、どうしても怒ってしまったときは、少し冷静になって怒っている自分に気づくということが

大切です。「私は怒っている」と心の中でつぶやいてみてください。少しは怒りが静まります。

怒ることは誰でも出来ますが、怒らないことはなかなかできることではありません。

怒りに火がついたら、早く気づいて消すことがポイントです。

これは火事の時と同じです。早く消すことで怒りの炎も早く鎮火するのです。

しかし、怒りを静める方法を考えるよりも

「どうしたら怒りが生まれないか」と考え工夫することが大事です。

怒りというのはその人の心の中から生まれてくる感情ですから、自分を直す、変えることができれば

怒りから逃れることが出来るのではないでしょうか。結局、自分次第なのです。

怒りは拒否したり捨てたり壊したりする否定的なエネルギーです。逆に愛情は創造したり

何かを生み出したり、育てたりする肯定的なエネルギーです。

怒りやイライラ、嫉妬などは不幸な気持ちをうむだけで、その怒りは巡り巡ってあなたに帰ってきます。

幸せになりたければ、怒らないことを頭の片隅に置いておくことが大事ですね。

 

最後にお釈迦様のある偈文より。お釈迦様の言葉なので覚えて置かれると何かいいことがあるかもしれません。

 

コーダン ジャヘー ヴィッパジャヘイヤ マーナン

怒りと高慢を捨てろ。エゴを持っているから怒るのです。

怒りと一緒にエゴを捨てろ。