☆・・・世に棲む日日 (96)
店では、テイクアウトのお客さんを待ちながら、アマプラとかネットフリックスとか、マンガとか小説を見たり読んだりして過ごしている。
15年ほど前、ラジオパーソナリティーのバカボン鬼塚が、NACK5で「吉村昭の『熊嵐』を、イーグルスの『デスペラード(ならずもの)』を聞きながら、是非、読んでみてくれ」と言っていたのを聞き、素直にそうしたら、素晴らしく自分の心にはフィットした。
実際に起こった、人喰い熊と、北海道の寒村、武骨なハンターらのハードボイルドな物語が、わたし的にはたまらなくて、自分を形成する1パーセントの存在になった。
1パーセントって少なく思えて、人の100分の1を形成する要素って凄いよ!
ちなみに、俺にとって、幼女少女は18パーセントを占める。
それはさておく。
てなわけで、吉村昭の、散文の積み重ね、その高みの結実としての作品群は、俺にとって、クリント・イーストウッドが監督した作品群のような上質さを感じ、古本屋では、常にお買得を探していた。
本日、まさかの吉村作品、しかも熊物をブックオフでゲットした。
『熊撃ち』!!
無造作に人を食い散らかす羆vs武骨なマタギ!!
羆・・・、日本最後のモンスターである。
嗚呼、実話に裏打ちされし、スーパーハードボイルドな世界が、また、読めるんだ!
私は、たまらなく、その、サッパリと語られるリアリズムに興奮した。
(2021/09/15)