『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[闇のない、それはそれは「クリーン」な国 (角界暴力団排除宣言に寄せて。民主党もあるヨ!)]

2010-08-31 22:48:41 | 保守の一考
☆私は、大相撲やプロレス、芸能の興行活動の陰には、いわゆる「ヤクザ」の存在は当たり前だと思っていたので、今回の一連の相撲界の暴力団絡みの不祥事の、マスコミや世論によるヒステリックな糾弾には非常に驚いている。

 興行の裏においてのヤクザの活動は、ヤクザのシノギの中では「健全」なものの範疇だろう。

   《「これで終わりではない」強い口調の放駒理事長 (2010.8.26 19:59)》

 <放駒理事長(元大関魁傑)一問一答
 --素早い対応だった
 「秋場所も間近に迫っている。この問題をいつまでも引きずってはいけない。ただ、これで終わりではない。名古屋場所以前の形に戻すには、まだまだやることがある」
 「難しい言葉ではなく、誰にでも分かる言葉遣いを一番に考えた。皆さまにどういう評価をしていただけるか。(相撲協会規定集の)寄付行為に盛り込むとは考えていない」
 --具体的な暴力団排除方法はあるのか
 「警察の協力を得て、いろいろと対策を講じている。(暴力団関係者など)そういう人の入場をチェックしていきたい」
 --宣言はいつから適用されるのか
 「今日からだ。ただ以前に起きたことは無罪放免ではない。場合によっては罰則もある。その時は暴力団等排除対策委員会などで検討する」>

 ・・・いや、この、苦境を負かされた放駒理事長に不満を言うのではない。

 ただ、なーんか、こうして、いわゆる「庶民」の常識で、いかなる環境からも「闇」を排除し、世の中を透明化し、白日の下に晒し続けていったら、

 日本全てが、今の民主党政権のような、「恥部」をさらけ出して、それを恥と考えない世の中になってしまうような気がする。

 かようにして排除されていったヤクザ者・・・、、健全なシステムの闇としてあった「はみ出し者」は、より先鋭化し、完全なる「悪」へと変貌してしまうだろう。

 ヤクザ者の居場所は必要で、スポーツ界や芸能界への「寄生」は、女子供に危害の及ばない、ヤクザ者を穏健な社会に収めておく、機能的なシステムであったはずなのに・・・。

   ◇

 この本、読みやすいので、私、ちょくちょく読み直す。

      『戦前の日本』(武田知弘著・ 彩図社)


 その第一章は「国会議員にヤクザの親分がいた」で、九州の筑豊炭鉱からのしてきた吉田磯吉について語られる。

 彼が、議員になる前のエピソードにこんな話がある。

 <・・・吉田磯吉を象徴する事柄に「放駒事件」がある。
 明治42年(1909年)、大阪相撲協会に所属する大関、放駒が東京大相撲に移籍すると発表した。当時の大相撲は、東京と大阪のふたつの団体に分かれていた。相撲取りの身分は所属する団体に握られていたため、勝手な移籍は許されないことだった。しかし放駒は大阪での待遇に不満を持ち、あえてタブーを犯して移籍しようとしたのである。
 この一件は、大きな波紋を呼んだ。当時、大相撲といえば人気ナンバーワンのスポーツだったため、新聞各紙はこぞってこの話題を取り上げた。また、水面下では、興行に関わるヤクザの親分や地域のボスたちが互いに意地と面子を張り合ったので、問題はこじれにこじれ、複雑怪奇な様相を呈していた。
 そんな中、弱った関係者が吉田磯吉に仲介を打診した。
 事件に関係するボスたちの顔を立てて、うまく解決に導いて欲しいとの狙いだった。
 依頼を受けた磯吉は、さっそく放駒の移籍を渋っている関西の顔役のもとに赴いた。その際、磯吉は死をも覚悟していたといわれるが、その顔役とは五分の兄弟分だったのが幸いして、顔役は説得の言葉に耳を傾けた。その結果、磯吉は顔役から放駒の移籍の容認を引き出し、事件を解決したのである。この仲裁劇は読売新聞などの全国紙でも報道され、磯吉の名は一躍広まることになった。
 また、磯吉は「ストの調停」でも名をなした。
 高まる社会主義思想の影響か、大正から昭和初期にかけての日本では、全国でストライキが頻発していた。しかし、当時はまだ労働法も整備されておらず、公的な調停機関もなかったため、争議がこじれて流血騒ぎになることもしばしばだった。そのため、労働者のまとめ役でもある地域のボスに、調停の依頼が舞い込んできたのである。
 調停の打診を受けた地域のボスは、企業から労働者側に有利な譲歩を引き出す一方で、腕力をチラつかせてストライキを押さえ込んだ。このやり方は、当時の社会制度の中では、有効な解決策だったのである。
 吉田磯吉は、こうしたストの調停のプロパーともいえる存在だった。
 彼は旭硝子争議、三井炭鉱の長崎沖仲仕紛争など、数々の争議を調停し、吉田磯吉にかかればどんな困難な争議でも必ず解決する、とまでいわれるようになった。
 もちろんそのやり方は、きれいなものばかりではない。ときには子分を使って暴力沙汰を起こしたり、威嚇行為を行なうこともあった。>

 かつての任侠者と、現在の暴力団を、安易に比べるわけにもいかないが、

 世の中には、裏街道を生きるしかない人間がいて、世の中には、そんな「はみ出し者」が収まる「適所」が必要だと思うのだ。

 また、世の中の表舞台には、表街道の仮面を被った異常者(異常組織)がいっぱいいて、そんな奴(ら)には、どうあっても「暴力」を用いるしかないときもある。

 私が言いたいのは、戦争も、その帰結の一つだってことだ。

 日教組教育においては、性悪者による性善説の洗脳がなされているが故、多くの国民は、その行動原理から攻撃的な思考回路が、ロボトミー手術を施されたかのように切除されている。

 その雛形が、鳩山由紀夫である。

 私は今、吉田磯吉の仲介の行動を書き写していて、菅首相と小沢元民主党幹事長の間を右往左往して仲介者を気取っている鳩山前首相と比べ、そのあまりにもの隔たりに歯軋りする。

 私は、民主党は、もはや、暴力で駆逐されるべき段階に突入していると思う。

 小沢一郎は「悪」である。

 だが、その「悪」でしか、民主党は葬れないであろう。

   ◇

 先日から予告していた通り、私、小説執筆に入りたいと思いますので、三ヶ月ほど、ブログを休ませて頂きます^^

 このブログは、ちょくちょく覗くので、コメントやTBへはちゃんと返信させて頂きます^^

 また、私への連絡は、こちらにお願いします^^

     midnight-run@tbc.t-com.ne.jp

 では、シーヤ!!

                                            (2010/08/31)

[近況報告・45 「壊れ物2題」]☆

2010-08-31 19:10:40 | 新・街を行く

☆私はシャープの「SH-02A」と言う携帯電話を使用している。

    ・・・色は1番右^^

 その携帯も、一年半ほど使用し、次第に疲労してきて、ついに、相手に、こちらの声が伝わらないという現象が起こった。

 外観もすり傷だらけだ。

 ともあれ、ドコモショップに修理に出した。

 すると、中の基盤を交換するほどの大修理を終えて帰ってきた^^

 何故か、外身も新品同様で、セロファンが貼ってある。

 しかも、無償だ^^v

 嬉しかった!

 ただ、バッテリー部分の蓋だけは、修理には出されていなかったらしく、ちょっと欠けたままだ。

 しかし、それが妙に味わい深い^^

 私は、次の携帯を買うときは、スライド式を考えていたのだが、あと一年は、この、パカッ! と開くコンパクト式を大事に使うことにしよう^^v

   ◇

 仕事中に、車の鍵をずっとポケットに入れっぱなしにしていたら、90度曲がってしまった^^;

 でも、かなり金属疲労していて、柔らかくなっているので、手の力で元に戻した。

 でも、微妙に歪んでいる。

     

 だが、エンジンはかかり、車は動いた!

 これからも、この鍵を愛用しようと思ふ・・・。

                                              (2010/08/31)


[与党民主党考・110 「唖然」]

2010-08-31 06:30:42 | 保守の一考
☆朝も早いので、一言だけでごめん・・・。

   《「トロイカプラス1」で一致 菅首相と鳩山氏(2010/08/31 01:16)》

 <民主党代表選をめぐり菅直人首相と鳩山由紀夫前首相は30日夜、首相公邸前で記者団の取材に応じ、両者の会談で鳩山氏は「トロイカ体制」による挙党態勢の構築を求め、首相は応じる考えを示したことを、それぞれ明らかにした。

 両氏へのぶら下がり取材の詳細は以下の通り。

 鳩山氏「私の方から先に申し上げます。先ほど菅総理と話をいたしました。今、ご案内の通り、経済的にも円高などで大変、対策が急がれているときなので、こういう時にこそ党内、挙党態勢を築くことが大変重要であるということを申し上げた」

 「そして、挙党態勢とは何かということを申し上げれば、小沢先生が加入、加わられてから、いわゆる『トロイカ体制』というもので今日までやって参ったと。その原点に立ち戻ることが挙党態勢を築くために大変重要ではないかと」

 「ぜひ、そのことをご理解いただいて、菅総理としても挙党一致の中でしっかりとした仕事をしていただけるような環境を作るために今こそ党内一致結束した姿を示すことが大事ではないかと申し上げたところでございます」

 「総理も基本的にその気持ちを示されましたが、そのことはご本人からここで申し上げて頂ければと思います」

 「そして、そのもとでもし、そのことが確認されればということでありますが、挙党態勢でいこうと、すなわちトロイカ体制というものを重視していこうということであれば、明日、私が責任を持って菅総理と小沢一郎先生との間の会談の仲介の労を取りたいということを申し上げたことでございます。以上です」

 菅首相「鳩山前総理から何度にもいろいろ、ご苦労をいただきまして、ご足労をいただきまして、今の日本の状況、あるいは民主党の状況の中で、今の鳩山さんご自身から言われましたように、やはりここは党内で激しい代表選というものが戦われることについていろいろ、内外でも議論があるという中で、いろいろご心配いただきました」

 「その中で、この党が政権にたどり着くことができた大きな要素はもちろん、スタートの最初の最初、鳩山さん、さらには私、それに小沢先生の合流といったことが大変大きな要素でありまして、そのトロイカ体制の原点、その原点を大事にしてやっていこうじゃないかという言葉を鳩山さんからいただきました」

 「加えて、この間、輿石(東)参院(議員)会長もいろいろご苦労をいただいている中で、場合によっては『トロイカプラス輿石さん』を加えた中でしっかりとやっていこうではないかというお話をいただきました」

 「私としては、その基本的な考え方については全く異存がありませんので、そういうお話をいただいたことについて、そのトロイカ体制、それに輿石先生を加えた中で、その体制を大事に考えて、いろいろな活動を進めていくことについて、私も鳩山さんからの提案に同意をいたしたところでございます」

 --明日、小沢氏と首相が会談を行うのか

 鳩山氏「はい、今、これから、そのことを小沢先生側にお伝えをして、このような結論が出た、『トロイカ体制、トロイカプラス1で行こうではないか』という思いを総理からいただいたので、そのことを前提として、明日、私の方から責任をもって小沢先生側にお伝えをして、菅総理と会談していただく段取りを付けたいと思います」

 「その場合にどういう形になるのか、2人だけになるのか、さらに1人、2人加わっているということになるかはこれから詰めてまいりたいと思います」

 --小沢氏サイドから枝野幸男幹事長や仙谷由人官房長官の交代を求める意向があったようだが、結論はまとまったのか

 首相「あのー、鳩山さんからは、そういった話は全く、話そのものにものっていませんし、そういう具体的なことについては全く、話もしていませんし、そういう何かこのー、要求があって応じたとか応じなかったとかいうことは全くありません。つまりは、そういう要求それ自体が、少なくとも鳩山さんから伝えられたということは全くありません」

 --鳩山前首相、はしごを外された格好の小沢前幹事長にどう明日、理解を求めていくか。何らかのポストの提示を考えているか

 鳩山氏「ポストとかそういう何か取り引きみたいな話をするつもりはありません。大事なことは、トロイカ体制、トロイカプラス1の体制でいくということが大事であって、それを理解していただくことで、私は小沢先生にはご理解をいただけるものだと、そう思っています」

 --菅首相、トロイカ体制でいくというのは小沢前幹事長を再選後、それなりのポストで処遇すると鳩山前首相と菅首相の間で合意をしたということか

 首相「今、申し上げたようにポストとかそういうことについては一切、話をいたしておりません。この党が成立をし、この党が政権にたどりつくに至るまでの中で、鳩山さん、私も含め、この党を作るときのメンバーですが、小沢さん、自由党との合併の中でここまで来たわけでありますので、そういう、いわばトロイカ体制、さらには輿石さんを加えた体制、その原点を大事にしようじゃないかということを鳩山さんに言っていただきまして、そういう意味で、トロイカ体制を大事に考えていこうということで私も全く異存がないと申し上げました」

 「ですから、何かこのポストを用意したとかそういうことを約束したということは、鳩山さんからもそういう話はありませんし、私からも一切、そういう話はいたしておりません」

 --小沢氏は結局、菅首相の理解を得られれば代表選に出ないのか

 鳩山氏「出る出ないの話は明日、当然、小沢・菅会談が行われるときに、その内容によって決められる話であって、今、私がうんぬんする話ではありません」

 --菅首相は政策面でも人事面でも「脱小沢」を撤回するのか

 首相「今日のお話は今、申し上げたように、トロイカ体制、さらには輿石さんを加えた、そういう体制の原点を大事にしていこうという考え方でありまして、私が何かこれまで言ったことを変えるとか変えないとかは、全くそういう議論をしたわけではありません」

 「何度も言っているように、トロイカ体制の原点を大事にしていこうという考え方を鳩山さんの方からそういう考え方でいって一致していこうじゃないかと言っていただいたので、それについて全く異存ありませんということを申し上げたという経緯です」

 --お二人の間で代表選回避の認識で一致したということか

 首相「私の立場で言えば、今まさに日本の経済情勢、あるいは予算の編成、さらにはいろいろな外交日程もありますし、また私自身鳩山政権から引き継がせていただいて、3カ月足らずという段階にあります。そういう意味では、いよいよ本格的に政権を新たな段階で動きだしているところでございますから、私としてそういう形を継続したいという思いは、もちろん持っております」

 「しかし、それは私の思いですから、そのことが代表選がどうあるべきかということとは、これはもちろん私の一存で決められることではありませんので、私の思いを聞かれれば、今申し上げたことにつきるところです」

 --鳩山さんは軽井沢以来の騒動をどう総括する

 鳩山氏「騒動ではありません。代表選です」   >

   ◇

 絶句した・・・。

 選挙前の最悪の状況に戻る訳だ・・・。

 失脚した有力者を、ある一定の期間を経させて、表舞台に戻すというのは、割と良くあるやり方だが、

 少ない人材の民主党はそれが顕著で、それでも、2,3年前までは、復帰までに数年の期間はおいていた。

 でも、最近の民主党は、あまりにも失策が酷く、失脚もめまぐるしく、ロンダリングが、その機能を発揮していない、異常に短いタームでの復帰が為されている。

 いやはや、誰もが呆然と見守るしかないぞ・・・。

 自分達の中では、自分らの行動の何がおかしいのか、全く見えていないんだろうね。

 イッタイゼンタイ、ナニヲヤッテルノ?

                                            (2010/08/31)

[『ダム・ファッカー(みちのく西松建設ダム巡り)〔20〕<西松ダム>』]

2010-08-29 23:07:02 | みちのく西松建設ダム巡り
☆間が空いてすまんね。

 正直、記憶が薄れているので、足早に報告する。

 ブログ休止前に、どうにか終了させたいのだけど、無理だろうな・・・^^;

     

 ・・・11/13(金)…雨時々曇り

 紅葉の残る岩手路、国道107号線を、和賀川に沿って東進する。

     ・・・「イロトリドリ ノ セカイ」by JAM

 この旅における、第38番目のダム<石羽根ダム>だ。

 敷地に入っていくと、管理のおじさんが、ちょうど一緒に駐車場に車を滑り込ませていた。

「ちょいと見学させて頂きます^^」

 私が言うと、「どーぞー」と気さくだ。

 おじさんは、ダムの堤体に進んで行きつつ、私を振り向き、「足元がぬかるんでいるから、転ばないようにね」と言った。

 そんな優しさが、私の心を和ませた。

     

 大きな重力式のダムばかり見ていたので、この機能的な「いかにも堰」な佇まいが味わい深い。

  西松建設の施工である!!

     

   ☆

 国道107号線をバリバリ東に進み県道178号線が見えたら、北上、田瀬湖を周回しつつ、南北に長細い湖の北端にある国土交通省管轄の田瀬ダムへ。

 ここには、情報センターである<ものしり館>がある。

 私は、管理人の方に<ダムカード>を貰いつつ、<ものしり館>を見学した。

 観覧者は私だけ・・・^^;

 <ものしり館>の内容などは全く記憶にないのだけど、妙に、その建物の間取りなどは覚えているんだよな。

 ここでは、トイレを借りたのだが、ウンコの切れが悪くて、大量にトイレットペーパーを消費して、後から犯人探しをされたらやばいなぁ・・・、などといらぬ心配をしたのだった^^;

     ・・・第39番目のダム

  西松建設の施工である!!

   ◇

 さて、この地域は、今までの旅の中では、ダムのまばらな地域で、私は、国道107号線を戻り、お気に入りの地名<北上江釣子>をも越え、さすがに<石羽根ダム>までは戻らなかったが、その直前の県道122号線を西南に流れていく。

 「流れていく」なんて、妙な表現だが、「夏油高原いで湯ライン」はのどかな風景が広がっていたのだ。

     ・・・第40番目のダム<入畑ダム>

 すいません、ここ、ほとんど記憶に残っていない^^;

   ◇

 ・・・地方道37号線を南下していく。

 国道397号線(秋田街道/仙北街道)に入る。

 ここには、小沢一郎のニュースで話題の、建設中の胆沢ダムがある。

 私が東北を訪れてからの十ヶ月の間、小沢一郎を取り巻く状況も凄まじく変わった。

 まさか、菅直人と民主党代表選を争う状況にあるとは思わなんだ^^;

 いや、菅が首相になっているとも考えていなかった・・・。

 でも、胆沢ダムの前に、小さな<若柳ダム>があるので、そこを探した。

 しかし、なかなか見つからなかったので、<胆沢ダム>建造現場に向かうことにした・・・。

 下の写真は、ダムを求めて、渡った胆沢川に掛かる橋の上から、上流下流を眺めたところ。

     ・・・上流(逆かも)

     ・・・下流(逆かも)

 なお、この続きは、既に書いている。

   <[『ダム・ファッカー(みちのく水谷建設ダム巡り)〔21〕<小沢・五千万・賄賂・胆沢ダム>』]>・・・クリック!!

 でも、その後は書いていない。

 頑張って、このシリーズを終局に向けていきたいと思っている。

                                            (2010/08/29)

[与党民主党考・109 「相変わらずバカ鳩/育ちの良い谷垣総裁」]

2010-08-26 20:19:11 | 保守の一考
☆短信です。

   《鳩山前首相は「応援するのが大義だ」と小沢氏支持の意向 (2010/08/26 09:11)》

 <民主党の鳩山由紀夫前首相は26日午前、党代表選について、出馬を表明した小沢一郎前幹事長を「応援する」と都内で記者団に述べた。
 鳩山氏は、この日午前、小沢氏と会談し、小沢一郎前幹事長から代表選出馬の意向を伝えられたことを明らかにした上で、「小沢先生に民主党に入ってもらった経緯からして、応援するのが大義だ」と支持する意向を示した。>

 「友愛」って言葉には思い入れがないが、「大義」と言う言葉が、このバカに使われたことによって、もはや他人が使えない下卑た言葉と化してしまうのが口惜しい・・・。

 鳩山には、その状況が、どの時点で「大義」に変貌し、今度はどの時点で「大義」から堕ちるのか、教えといて欲しい。

 おそらく、菅直人も、私と同じ気持ちだよ^^;

 そもそも、大義と言うのは、個人的なつじつま合わせ(それさえも非常に恣意的)に使われるべき言葉じゃない。

 感情は「大義」にはならない!

 「公」のために、自分もしくは仲間を諦めさせるようなときに使う。

 ああ、確かに菅は貶められるか・・・^^;

 でもね、「犯罪者予備軍」の小沢に対し「大義」と称し「友愛」を尽くしてみるのは、日本国民を愚弄する「反大義」行動だよ。

 鳩山の行動は、民主党の「大義」にさえもなっていない・・・。

   ◇

 対して、そんな数々の民主党の不手際への自民党は谷垣総裁の糾弾だ。

   《小沢氏出馬 谷垣総裁批判「ほとぼり冷めてない」 (2010/08/26 19:21)》

 <自民党の谷垣禎一総裁は26日午後の記者会見で、民主党代表選に出馬表明した小沢一郎前幹事長について「数カ月前に(政治とカネ問題で)責任を取って辞めた人がほとぼりも冷めないうちに出るのはどういう意味か」と批判した。
 同時に「菅直人首相は党内を十分掌握できていない。続投するなら政権として何をやりたいか明確なメッセージを出すべきだ」と指摘。民主党分裂による政界再編の可能性に関しては「代表選の行方を注目するが、今の段階で言うことではない」と述べるにとどめた。
 みんなの党の渡辺喜美代表は記者団に「大義なき抗争だ。真夏の暑いときに不快指数が増す」と批判し「民主党内に分裂の芽が出れば政界再編につながるだろう」と期待を表明。共産党の志位和夫委員長も「国民の暮らしそっちのけの権力闘争だ。深刻な疑惑のある人が代表選に出るのは国民の理解を得られない」と強調した。>

 う~ん、ガッキー(谷垣さん)、糾弾の表現が弱い弱い!

 育ちが良すぎるんだよなぁ・・・。

 NHKのニュースを見ていて、ガッキーが民主党を評して「政策不況」と言う表現を作ったことについては、なかなか頑張っているなぁ、の印象はあれど、それでも敵(民主党)と有権者の心に突き刺さる「毒の刃」が足りない。

 秘書の方々は、もっともっとネットを見まくり、民主党攻撃の鋭い表現を採集すべきだ!

 渡辺喜美氏などは、鳩山の「大義」の言葉に相当驚いたらしく、「大義なき抗争だ。真夏の暑いときに不快指数が増す」などと、自分のコメントに「大義」を使ってしまっている^^;

 同じ言葉を使って批判することによって、その言葉の使用を追認してしまうという結果になっちゃうこともあるのだよ・・・^^;

   ◇

 しかし、小沢の民主党代表選出馬、面白い!

 民主党、何をしても、どんな結果になっても、「八方ふさがり」ですな!^^v

                                            (2010/08/26)

[与党民主党考・108 「鳥越俊太郎、高らかに『民主党政権は<時代の要請>!^^;』」]

2010-08-24 19:08:34 | 保守の一考
☆昨日は残業がなく、ブログの更新を二つエントリーしても、まだまだ時間があった。

 最近、テレビのニュースを見る暇もなかったので、久し振りに「報道ステーション」でも見てみようとチャンネルを合わせた。

 古館は直情型なので、さすがに、最近の民主党のお粗末には愛想が尽きている気配があり、ちょいと面白いのだ。

 でも、コメンテーターに鳥越俊太郎が来ていた。

 民主党のゴタゴタのニュースの後、その鳥越俊太郎が、タメを持たせて、語り始めた内容にびっくりした。

 確かに、この人、なかなかの男前で、もういい年なのだろうが、女も惹かれる外見だろう。

 もちろん、私には敵わないが^^;

 で、その「男前」が、自身もメインキャスターとして成らしてきた良く通る声で、民主党について語り始めた(私はビデオを録っていなかったので、ネットで、そのセリフを拾いました。みんなもちゃんと見ていて、驚いていたんだね^^;)。

 ・・・「「民主党が政権を取った意味をちょっと別の角度から考えてみたい。民主党が政権を取ったのは小沢さんがいろいろやったとか、誰が頑張ったとかいろいろな見方がありますが、実は民主党が政権を取ったのは時代の要請だったと思う。時代が民主党を選んだのだと。つまり、戦後60余年の間、大半を自民党と官僚の二人三脚で日本の政治は行われてきた。利益誘導型ですよね。その中で豊かな社会は実現できたんだけども、バブル崩壊、冷戦が終わったあたりくらいから段々おかしくなってきて、どうやら自民党と官僚が二人三脚でやって来た政治ではこの先やって行けないぞと。つまり、少子高齢化が怒涛のごとく進んでくる。介護問題は目の前にどんどん膨れ上がっていく、一方子供の数はどんどん減っていく、人口は減っていく、経済はもうひとつ上手く回っていかない。そういう時代の中で、このままではダメだぞということで、新しいオルタナティブとして民主党の政権を時代が選んだ。国民が選んだ。これは単にちょっとやそっとの目先で代わったのではなくて、そういう深い時代の流れの中で、僕は出てきたんだと思う。
 だからこそ、民主党はそれをしっかり受け止めて、小沢派だ菅派だとコップの中の嵐のような事をやっているのではなくて、日本の5年先、10年先、日本の国をどうして行くのか、今からやってないと間に合わないことが一杯ある。そういう事をちゃんと政策としてやる。マスコミの伝え方も問題があって、どうしても小沢がどうした菅がどうした仙石がどうしたという政局報道になる。面白いけどそれではダメなんで、やっぱりどういう政策を打ち出してどういう国づくりをするんだという議論をキチッとする。そういう政治のあり方に報道も焦点を当てるべきだし、国会議員の民主党の皆さんもそういうつもりで、時代の要請を自分達は引き受けてやるんだというぐらいの気持ちでやって欲しいと思っているんですけど、なかなかそう行っていないですね」

 この時点に及んでの、このセリフに心底驚いた。

 鳥越俊太郎、こいつは狂人だ! と思った。

 いや、一年前の政権交代直後だったら、このような「祝辞」も分かるんだよ。

 私さえも含めた多くの保守派の者が、民主党政権の行く末を見透かしていたけれど、

 それでも、政権交代直後ならば、左翼に限らず保守派も、「あるいは・・・」の期待を寄せたくもあった。

 しかし、今、こんな長広舌は、それこそ口が裂けても吐けまいよ。

 古館も呆気にとられていた・・・。

 民主党・・・、マニフェストは何一つとして行なえず、そのマニフェストにさえも、多くの詐欺内容を記していて、また、国民が知る由もない、中国や半島二国との「暗黙の了解」だけは膨大な税金を使い実行しようとする。

 鳥越が前政権(自民党)の悪弊的に語る官僚との癒着関係は、民主党政権においては、その数倍の規模になっており、「政治とカネ」の問題も、自民党議員数に比べ、民主党議員数のパーセンテージは著しく高い・・・。

 そして、政治めいた茶番を一年間続けた後、今度は、内紛である。

 この内紛は、正直、国民、誰も辟易しているみたいだが・・・。

   ◇

 菅などは、もう、総理大臣になってから一ヵ月半も国政を投げ出している。

 まあ、その前の鳩山があまりにも無責任だったのだが、それでも、支持率の高かった政権を貶めたのは菅自身だ・・・。

 菅など、いちお、「経済通」を気取っているが、現在の「民主党政権が引き起こした円高対策」に何ら対策を取っていない・・・。

 昨日など、アリバイ的に、日銀総裁と電話で15分話したのだと言う。

 もち、何ら有効な対策を打ち出せていない。

 もはや、政治じゃない・・・。

 そのような、理屈上のアリバイ作りが、却って、民主党においては批判のタネになるのは、数々のブーメラン現象で分かろう・・・。

 ・・・そんな中においての、キチガイ鳥越の「時代の要請」発言である。

 そもそも、こいつは、反日の売国者だから、このような発言も頷けるのだが、

 ならば、今後、鳥越は、歴史の事象全てを、「時代の要請」を基礎として語って欲しいのだ。

 そう、先の大戦の勃発に至る経緯も、「時代の要請」だったのだと。

 もちろん、「韓国併合」なんかもね^^v

 でもね、鳥越の語る「時代の要請」としての政権交代だけど、少なくとも、国民の4/9は認めていなかったんだよ、昨年の八月の時点で。

 対して、先の大戦直前の政権の支持率は如何ばかりか?

 それこそ、「時代の要請」的な熱狂的な支持を集めていた。

   ◇

 民主党や左翼のキチガイどもは、自分ら状況を映す鏡を、常に持つことをしない。

 自民党の官僚政治を批判した民主党は、自民党に倍する官僚との癒着を為し得ている。

 自民党の「政治とカネ」問題を追及していた民主党は、その十倍に達する腐敗を行なっている。

 つまり、情状酌量の余地ある婦女暴行を行なった者を、常習レイプ魔が糾弾しているような構図が、今回、テレビで流されてしまったわけだ。

 これを読んで、私の文章を非難したいバカよりも、私の影響力はもちろんあるが、

 でも、テレビで、抜群のルックス及び演説で語れるキチガイよりは、私の主張は虚弱だ。

 「蟷螂の斧」ではあるが、こうして語ってみるしかない・・・。

                                             (2010/08/24)

[何かしら無理矢理に話す(11:それぞれの状況での不幸)]

2010-08-23 20:54:41 | 保守の一考
☆・・・今回は、思想的なテーマの覚え書きをしておく。

 意味が通らない点もあろうが、このテーマで、論文も書けましょうぞ^^;

   ◇

 先週のNHKの朝のテレビ小説『ゲゲゲの女房』は、水木しげるの戦争中のラバウルでの苛烈なる経験と、現在の、しげるの長女の藍子の学校生活での苦難が平行して描かれていた。

 私は、なかなか優れた展開だと感心してみた。

 水木しげるが、その片手を失ったが如き過酷な玉砕戦と、藍子の学校生活での悩み事が同等に語られているからだ。

   ◇

 藍子は、漫画家を親に持つことで、クラスメイトに「ゲゲゲの娘!」とからかわれ続けていた。

 そんな藍子を、クラスの女子リーダーっぽいお嬢さんが庇ってくれた。

 だが、その女の子には、自分を、水木しげる作品のテレビ番組に出してもらおうと言う下心があり、

 色々あって、藍子は相手に、それは無理だと伝え、絶交を言い渡されてしまうのだった。

 だが、それ以前に、その子の誕生日に誘われていたことをお母さんは知っていたので、手作りのプレゼントを用意してくれる。

 藍子は、母親が作ってくれたプレゼントをどうしようかと、更に悩み、街をさまようのだ。

 ・・・小学生の女の子にとって、そのような悩みは、自分の生きている世界を左右するような大きな問題だ。

 『ゲゲゲの女房』が優れているのは、そんなしげるの玉砕戦と、藍子の苦悩をバランス良く配置したことにあると思う。

 どちらのシークエンスも興味をもてるように語っているのだ。

   ◇

 よく、「戦争中のことを考えろ」「昔の不便に比べたら」とか、引き合いに出す人がいるが、

 それは、当事者の気持ちを分からない言葉のような気がしている。

 状況が違う・・・。

 例えれば、そう、戦争中などに比べ、「恵まれた環境」にあるが故に、それとは違う、ある意味、それ以上の不幸と言うのは、世の中にはそこかしこに点在していると考える。

 分かりやすく言えば、原始時代では裸で暮らせていたのに、今は服を着るのが当たり前の時代であるが故に、その服を買えない不幸がある、ということだ。

   ◇

 二世タレントや二世議員などは、世に出るにあたり、有利な地盤があるからうらやましくもあり、非難もされるが、

 そこには、当然、相応の苦悩がつきまとう。

 金や名声があるばかりに、それを失う苦悩がある。

 あるからこその不幸が、幸福な者の背中には張り付いている。

   ◇

 >>よく、「戦争中のことを考えろ」「昔の不便に比べたら」とか、引き合いに出す人がいるが、それは、当事者の気持ちを分からない言葉のような気がしている。

 そういうことをいう人は、保守的な人物のようでいて、実は、左翼に多い。

 左翼人間には、想像力がない。

 だから、「戦争」と聞くと、何ものよりも耐え難い地獄的な状況と言う認識しかない。

 戦争中の、軍人や国民にも、日々の生活の営みがあり、そこには喜怒哀楽があると言うイマジネーションがない。

 ひたすらに不幸な状況しかなかった人もいるだろう。

 しかし、それは、現在に生きる人にも、同じパーセンテージで存在する。

   ◇

 左翼の人に多いのが、「進歩主義」と言うものだ。

 歴史は、左翼主義者の理想(妄想^^;)に向かって進歩を続けていると言う考え方だ。

 それがそもそも、間違いだ。

 それぞれの時代に、それぞれの幸福があったのである。

 確かに、江戸時代に携帯電話があったら便利で幸せだろう。

 しかし、ない。

 そんな概念もない。

 遠方の人物とのコミュニケーションは、数ヶ月をかけて手紙でやり取りする。

 それで、最高に幸せなのだ。

 江戸時代には、携帯サイトのトラブルなどと言う不幸は存在しない。

 交通事故で、年に一万人以上の人が死ぬなどと言う不幸もない。

 現在が、一番に進歩した社会で、現在が一番に幸福で、未来はもっと明るいなどと言うのは、現在に生きる人間の奢りである。

 そのような、耳に聞こえのいい言葉の帰結が、一年前の民主党政権の誕生なのだろう。

   ◇

 そして、また、左翼人間は、無責任に、「あなたを苦悩させるような世界ならば、壊してしまえ!」とか言うんだわ。

 よく、保守派の人は「激情型」と言われ、あたかも、上記のようなセリフを言いそうに思われるが、保守派の人間はそんなことは言わない。

 こう言う。

「あなたを苦悩させるような相手ならば、殴ってしまえ!」

 つまり、保守派と言うのは、具体的な例外への戦いは奨励するが、

 左翼のように、「世界(国家)システム破壊」へは思考が向かないのである。

 私は、「秋葉原の通り魔」が、自分を不幸にしていた職場に刃を向けずに、

 秋葉原歩行者天国の見も知らない人に刃物を振るったことを思い出すに、

 つくづく、左翼教育(日教組教育)の結果なのだと思うのだ。

 名前を忘れちゃったけど、あの「通り魔」は、左翼教育の結果としての「システム破壊」を実行し、実行したら、左翼に切り捨てられちゃったんだよね。

   ◇

 ・・・しかし、左翼民主党は、いつまで国政をほったらかしにしておくのかね?

 私は、今、さすがに、民主党について書くことがない^^;

 ちなみに、参院選で、あれだけ躍進した<みんなの党>も、今は、民主党の分裂を静観している。

 実に面白い^^

 民主党は左翼である。

 対して、左翼もいるのが自民党・・・、それが正常な状態なんですよ。

 何でもかんでも、自分らの考えどおりに「進歩」するのが世の中の道理じゃない。

 常に、一定のパーセンテージで、色んな状況が混在するのが世界なのである。

 それを無理に一つにまとめようとすると、かつての共産主義国、ソ連やカンボジアや東欧、現在も続く中国や北朝鮮のように、数百万単位の大虐殺が起こる。

 歴史は、幾つかの歴史上の特別変異を除き、極左思想・共産主義を推し進めたときだけに、大虐殺が起きる事実を示してくれている・・・。

   ◇

 想像力のない視点で、人の不幸を矮小化、人の「幸福」を非難するなかれ。

                                             (2010/08/23)

[マンガ『鬼太郎国盗り物語』を読んでいる]

2010-08-22 22:52:30 | 物語の感想
☆『ゲゲゲの女房』を楽しんで見ているので、ブックオフで水木しげるマンガを買ってきた。

 私は、手塚治虫ファンなので、水木マンガにはあまり詳しくないが、弟が子供の頃から妖怪が大好きだったので、それなりに読んできた。

 今回、全5巻の『鬼太郎国盗り物語』を購入したが、『ゲゲゲの女房』との相乗効果で楽しんで読んでいる^^

 今回、読んでいて驚いたのは、鬼太郎が対決する<おどろ砂>とのエピソードだ。

 おどろ砂に、鬼太郎は近づいていくのだが、おどろ砂は、鬼太郎の周囲の時間を超加速させるのだ。

「お父さん、腹が減りましたね」などと鬼太郎は言うのだが、鬼太郎が二歩歩く間に、二日が過ぎている。

     

 (注:私の携帯故障中で、現在、代機なので、写真が上手く映らない。あしからず)

 なおも、時間の加速は行なわれ、鬼太郎周囲の時間が十年間を経たとき、鬼太郎は力尽きる。

 ・・・「あまりの時間の早さに、太陽をもはや目で見ることは出来ない。まるでライトの点滅の如く、光と影が変わるだけだった」・・・。

 ・・・「もはや、そこには、昼と夜の点滅さえなかった。あるのは、限りない時間のウズだけだった」・・・。

 鬼太郎の死後も、ちゃんちゃんこやリモコン下駄が、おどろ砂に戦いを挑むのだが、おどろ砂は、一万年後に時間を進め、全てを砂に帰す・・・。

 最終的には、砂になった鬼太郎が<おどろ砂>と混じり合い、その妖力で勝利するのだが、いやはや、凄まじい戦いだった。

 この作品の初出は、1992年のようだ。

 20年前といえども水木しげる先生は高齢だ、

 しかし、若い感性の物語だ。

 ・・・で、それから、10年以上経って、荒木飛呂彦著『ジョジョの奇妙な冒険:ストーン・オーシャン(2003)』のクライマックスで、この<おぼろ砂>のエピソードがパクられていたので驚いた。

 時間の流れが、銀河の回転とリンクするという、イラストのイメージまでもそっくりなので驚いた。

 ・・・「太陽の形が円じゃあねえッ! 長く帯状に見えるッ!」・・・。

 ・・・「なんなんだ!! この空はッ!! 太陽はどこなんだーッ」・・・。

 ・・・「さ・・・・・・、寒くなってきた。気候も変わっているぅぅーッ」・・・。

     

 まあ、この『ストーン・オーシャン』は、筒井康隆のSF短編の影響も濃かった・・・。

   ◇

 面白いのが、水木しげるは、「面白い」を「オモチロイ」と言い、この作品内でも、地下の国へトンネルを滑って向かう鬼太郎一行に『うわー、おもちろい、おもちろい』と言わせている^^

     

 また、水木しげるは、京極夏彦の『狂骨の夢(1995)』の推薦帯に、「これはオモチロイ!」の一言を寄せていたよね。

 私には、貴方のほうがよっぽどオモチロイ!^^

                                              (2010/08/23)

[映画『劇場版「怪談レストラン」』を観た^^v]

2010-08-21 23:59:55 | 物語の感想
☆先ず、最初に言っておきたいのが、この作品、メチャ面白い。

 でも、明日も仕事が早いので、その作品の魅力について、ふんだんに語れないのが辛い・・・。

 ともあれ、必見である!

   ◇

 猛烈に見たい訳ではなかったが、主人公らしき女の子が気になり、今週末、真っ先に見ることになった。

 とは言え、主演の工藤綾乃嬢・・・、私好みの美少女ではない。

 私の年齢の方ならば、(ロリコンであれば)ニュアンスで分かると思うが、彼女(工藤綾乃)は高橋かおり系の正統派美少女のように見受けられた。

 私はどちらかと言うと、磯崎亜紀子や谷本重美(小川範子)、林美穂のほうが好きでした^^

 でも、正統派美少女を、気軽に見られる内容の作品で堪能したいとも思ったのだ。

     

   ◇

 だが、その作品の、大衆的なシュールさに打ちのめされた。

 シュールさは、うまーく笑いに転化されていた。

 闇のギャルソン役の西村雅彦の挙動や間(ま)も、絶妙に面白く、

 演技云々以前の演出による、変な妖怪を見たときの主人公・ハルの「呆然」の姿も、繰り返されると、そこがポイントだと理解できて笑える。

 いわゆる、死神の被害者カップルとなる女の子・ジュンを演じる剛力彩芽嬢は、勘違い少女の演技で笑わせてくれるが、その色気ない仕草の陰の、本来の素材の美しさが透けて見える。

 「なんだ? この風格のある幼女は?」と思ったら、さくらまやで、さすがプロ根性! 彼女のシーンはことごとく笑えた。

 彼女、結構、魅力的だ^^

 私の姪っ子(高1)が子供の頃に読んでいたフェイバリットキャラクターであった<占いカラス>は、<人体模型>クンとコンビで、アンガールズの二人が演じている。

 最近、あまり活躍しないアンガールズだが、この作品では、面白かった!

 その他にも、面白いキャラはいっぱい、死神に取り憑かれる少年の、悪魔のバイオリンを引いている目つきは、完全にイッちゃってた^^;

 用務員のおばさん<紫ババァ>の片桐はいりは、南原清隆っぽくて、クライマックスで妙な男気を見せてくれた。

   ◇

 何か見ていて、楽しくて楽しくてしょうがなかった。

 アングルやライトアップも独特で、作り手の「大林宣彦風の画像なんて、俺らには簡単に作れるんだぜ!」てな気持ちが感じられた。

 冒頭のアニメも、背景画の色鉛筆で描いた風の美術が、スリラーとしての不安定感を醸して良かった。

 ・・・本当は、作品全体に構築された、細かい作品構成因子一つ一つに対しての計算について書いていきたいのだが、短信の感想ですいません。

 「死者の世界」と言う丹波哲郎へのオマージュチックも良かったし、

 時間移動のエレベーターの、「ご都合主義」と「シュール展開」の融合も感心させられた。

 ああ、面白いひと時を過ごせたなぁ!!!^^v

     

     

                                             (2010/08/21)

[近況報告・41 「ウォール街/スプーン/悪貨」]

2010-08-20 21:48:23 | 保守の一考
☆正直、この「近況報告」シリーズと、「何かしら無理矢理に話す」シリーズは、内容にあまり違いがない^^;

 でも、そこにはあまり拘泥せずに、書いていこう。

 私は忙しいので、家ではあまり映画をビデオで見たりしないのだが、

 今、映画館では、『ウォール街』の続編の予告編がやっていて、ちょっと興味を持ったので、TSUTAYAで一作目を借りてきて見た。

     

 内容は、現在ではややシンプルに過ぎる点も感じられたが、やっぱ、オリバー・ストーンのパワフルな演出は見る者をグイグイ引きつける。

 面白かった。

 ヒロインのダリル・ハンナが「男前」で^^; 私もこうした女をこましたいなぁと思った。

 てゆーか、四半世紀近く前の作品の続編が、同じ登場人物で作られるというのは凄いことだ。

 冷酷で欲望に際限のない投資家ゴードン・ゲッコーはどのような復活を遂げるのか?

 続編を、今後の楽しみの一つにしよう^^

   ◇

 ああ・・・、眠い。

 でも、もう一つ、話を書いておく。

 [近況報告・40 「豪雨/ポケモン/吉野家/1300円/徳川監督」]で予告した、甥っ子の吉野家での奇行だが、どのようなことだったか記しておく。

 甥っ子(6歳)は、いつもはスプーンでご飯を食べるのに、吉野家では箸しかなかったので、食いながら飽きてきて、半分、眠りながら食べ始めたのだ。

 つまり、目をつぶりながら、箸で、コメを15粒くらい取り、それを口に運ぶことを繰り返し始めた・・・。

 ・・・自動機械人形。

 私は、その、なんとも間抜けな食い方に、『座頭市』を思い出してしまった^^

 で、姪が言うには、「スプーンなら起きるよ」と言うので、私は店員にスプーンを頼んだ。

 で、半分寝ていた甥っ子の手にスプーンを握らせると、スプーンでバクバク食い始めて、

「なんだか目が冴えてきた^^」と笑顔を向けてきた。

 そのシュールな展開に、私は辟易させられるのだった・・・。

   ◇

 もう一つ・・・。

 なにやら、9月の民主党代表選に小沢が出てきそうだね。

 面白いね^^

 民主党内の常識では、悪貨(小沢)を駆逐したはずの菅が、やっぱり悪貨だったので、悪貨(菅)が駆逐した悪貨は良貨(この場合は小沢)であったような気分になっているようだけど、

 いやはや、小沢は、誰が見ても、一番の「悪役」だよ・・・。

 おそらく、小沢が代表になるようなことになったら、国民は、今後、完全に白い目で民主党を見つめることになるだろうね。

 国民が、どのような常識で民主党を見定めようとしているのか、民主党には分かっていない、分かろうともしていない、分かる術もない。

 いや、私は小沢に民主党代表になって欲しいのだ。

 だって、面白すぎるじゃん^^

 内輪の視点・・・、内向きへの視点ばかりに拘らざるを得なくなると、こんな奇妙な現象を引き起こしちゃうのだね、国政と言うものも・・・^^;

 よく、自民党は「永田町の論理」で動いていると、その派閥政治をマスコミに揶揄されていたけど、その比じゃない、凄まじい狭隘なる視点の政治が行なわれている。

 「元総理が、国政に影響力を持つのは良くないので引退する」と言っていた鳩山も、何故か、そう言ってから二ヶ月で、元気いっぱいに、鳩山が着ると趣味が悪くなる白いスーツ姿で、あたかもキングメーカーめかした行動を嬉々として行なっている・・・。

 でもね、私は思うんだよ。

 こんなキチガイじみた、メチャクチャなことが起こるから、世の中は素晴らしいんだって・・・^^;

                                           (2010/08/20)

[映画『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』を観た]

2010-08-16 22:39:12 | 物語の感想
☆土曜日の先行ロードショーで見たのに、昨日,一昨日と忙しくて、今、やっと書ける^^

 でも、忙しいのは変わってないので、短信ですいません^^;

 と言いましょうか、私、この作品をどう評価していいのか、かなり悩んでいます。

 どうやって感想を記したらいいのか・・・、難しい。

 この『特攻野郎Aチーム』・・・、かつてのアメリカの人気アクションドラマで、中学生ぐらいの私は、それほど熱心ではないが、楽しんで見ていたものだ。

 今回、大きな予算で、それがゴージャスに映画化された。

 脚本は悪くない、コメディ的で非現実的な展開もあるが、作品内においては「あり」である(「3D映画」のシーンなんて、とても粋だ^^)。

 スピーディーな展開なれど、早足感も起こらず、「Aチーム」初めてのお客さんでも、段階を追って、チームの発足からメンバーの個性までを理解できる。

 テレビドラマを見ていた者にも、例えば、怪力の持ち主<B.A>の飛行機嫌いの原初が分かったりして面白い。

 個々の役者の演技も良く、ハンニバル、フェイス、B.A、マードックと、メンバーはたった4人なのに、非常にヴァラエティに富んでいる印象を与えてくれる。

 私は、敵役のCIA捜査官「リンチ」の、幼稚なエリートの姿が非常に面白かった。

 ・・・で、問題は、この作品の要であるアクションなのだ。

 そのアクション描写が、スピーディーかつ、小刻みな編集で、見ているこっちには、その豪快なアクションシーンの数々が、全く体感できないのだ。

 物語冒頭のB.Aのケンカも、画面展開が速過ぎて、「こいつは強いんだ」と言う結果しか分からない。

 こっちは、殴るシーンそのものに爽快感を得たいのに、だ。

 戦車ダイビングのシーンも、あんなに凄いアイディアのアクションなのに、スリルが全く伝わってこない。

 ただ、マードックが、あの状況の中で、ずーっと喜んで笑い続けていたのが、コメディとして見ると面白い^^

 クライマックスの大アクションの絵面も、近年にないスケール感のあるアクションだが、あれらは、リンチ捜査官を騙すドッキリであるとシナリオ上語られているので、

 見ているこちらとしては、ドッキリに注目すればいいのか、豪快なアクションを堪能すればいいのか、非常に落ち着かず、「二兎を追う者は一兎を得ず」で物語を充分に堪能できない・・・。

 また、<Aチーム>は、「戦略」のチームでもあり、敵を追い込む作戦説明風景と、実際の作戦が交互にモンタージュされている。

 それが分かりやすく整理されていればいいが、ハイスピードの編集がされているので、「種明かし」に頭が追いついて行かず、

 先ほどのB.Aのケンカシーンと同じく、「なんか分かんないけど、ハンニバルの戦略で、Aチームが勝ったんだな」と言う結果しか理解できない。

 もっともっとオーソドックスな編集でこそ、往年のメジャーチームのアクションが堪能できたと思うのだが・・・。

 私は見ながら、「もったいない、もったいない」と思い続けていた。

 でも、若い人の感性には合っている作風なのかな・・・?

                                             (2010/08/16)

[与党民主党考・107 「違う内容を事例とし」]

2010-08-15 23:05:09 | 保守の一考
☆こんな記事があった。

   《爆心地にモスク イスラムへの寛容訴え 米大統領が建設支持(2010/08/14 10:53)》

 <オバマ米大統領は13日、米中枢同時テロで崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル跡地近くでのイスラム教のモスク(礼拝所)建設計画に、反発が強まっていることに対し「ここは米国だ。信教の自由を揺るがせてはならない」と述べ、建設を支持する考えを示し、イスラム教徒を感情的に排斥しないよう呼び掛けた。・・・>

 私も、二つに一つで答えを出さなくてはならないとしたら、その建設は支持する。

 何故なら、イスラム教徒と、イスラム教テロリストは違うから、と言う簡単な理由だ。

 そのモスクで、テロの計画が公然と練られているような事はけしてないだろうからだ。

 イスラム教徒と、イスラム教テロリストを同一視するような視点は、それこそ、世界を滅ぼす観点だと思う。

   ◇

 ただ、オバマ大統領の、このような決断は、少なくとも、すぐに日本の左翼に「判例」として援用されるから始末に困る。

 例えば、この件は、朝鮮学校の日本政府主導による高校無償化の理屈に利用される可能性がある。

 実際は、全く状況が異なるのだが、民主党にそれを糾すのは、バカな相手に野暮だ^^;

 だから、国民に言いたい。

 NYの9・11テロの爆心地で立てられるモスクでは、アメリカ壊滅作戦などは練られないし、そこへ集うイスラム教徒は、アメリカへの一定の敬意は忘れないだろう。

 しかし、朝鮮学校では、日本を蔑むような教育が、日本の税金の投入によって行なわれよう。

 何故ならば、北朝鮮では、キムの独裁によって、日本を敵国と考えて人心を掌握しているキムの思考が、個々の生徒の生き方に反映されるような教育が為されているからだ。

 アメリカでのモスク、日本での朝鮮学校、ベクトルが完全に違うのである。

 分かりやすい、極端な暴論を言えば、民主党政権は、現オウム真理教に宗教法人を与えているようなことをしでかしている。

 だから、皆さんに言いたいのは、このことだけでなく、常に、民主党と言うか、左翼が輸入してくる海外の事例には想像力を発揮し、果たして、それが、日本の事例に合致するのかを熟慮して欲しいのだ。

 「友愛」とか、「未来思考」とか、「思想信条の自由」とかのセリフに騙されないで欲しい。

 仮に、常習的な殺人者とは「友愛」も「思想信条の自由」も「未来思考」も築けるはずがない・・・。

   ◇

 だが、こいつらは薄らバカだと思うけどね。

   《在特会「日本のためにやった」 朝鮮学校に抗議活動で逮捕 (2010/08/11 13:10)》

 <京都市南区の京都朝鮮第一初級学校の前で昨年12月、市民団体「在日特権を許さない市民の会(在特会)」(本部・東京)が拡声器を使って抗議活動をした問題で、京都府警は10日、威力業務妨害容疑などで、在特会京都支部運営で、マンション管理業の西村斉容疑者(41)=京都市右京区=、在特会副会長で、電気工事業の川東大了容疑者(39)=大阪府枚方市=ら4人を逮捕。東京都の在特会会長宅や事務所などを家宅捜索した。・・・>

 国民にも「違いの分からないバカ」がいて、保守派にも、「違いの分からないバカ」がいる。

 こういう軽はずみな行動で、日本は沈没へと近づいてしまう・・・。

                                            (2010/08/15)

[終戦の日(靖国で逢える)]

2010-08-15 20:44:00 | 保守の一考
☆・・・終戦の日に寄せて、『ノモンハン美談録(満洲国書株式会社)』からの転載です。

   ◇

   《靖國の大和櫻と共に馨れ》・・・陸軍伍長 山田利治

 七月二日二十一時、暗夜に乗じて隊は目的決行の為に、某方面に向つて出発した。先程迄の星も消え去り、黒雲が低く垂れ、霖雨さへふつて来た。時折、雲間を裂く稲妻に、長蛇の如き隊列が、黒々と照らし出される。

 うちつづく激戦に、一睡もせぬこと幾日、水といへば僅かに口をうるほすだけ、合間にかじる乾麺包とて、腹をみたすに足りなかつた。それが息つく間もなく、この強行軍。停止の声と共に、わづか三分、五分の間を倒れては眠る。びつしよりと肌をぬらす汗は、伏すれば、草葉の露と共にヒヤリと冷たい。

 とりわけ砲をひいてゐる山田分隊の苦労は言語に絶した。

 分隊長山田上等兵は、この疲れきつた部下を労はり励ましながら、自らも弾薬をかつぎ、苦しい行軍をつづけて行つた。分隊長の任務は重い。兵たちが頑張り通すも通さぬも、その責任は分隊長の肩にかかつてゐる。

 汗と霖雨に、上衣も、しつとりと濡れた頃、前面は七十度程の急傾斜となつた。突角に立てば眼下に白々と横たはる一筋の流・・・いよいよ国境なのだ。

 雨に濡れた粘土の坂は、歩む毎に足を奪ひ、砲をもつ山田分隊にいたつては全員泥まみれになる始末だつた。坂を越えており立てば、そこは濕潤地で茫々たる草は身を没するばかりに繁り、泥濘に足を掬れて歩行はますます困難、ただ心ばかりがあせるのだ。

 とうとう砲をひいている一人が膝をついて立ち上がらなくなつた。

「俺が代る。皆元気を出してくれよ!」

 山田上等兵は、自分の疲れはおくびにも出さず、砲をひいて更に前進河岸にたどりついた。

 時計を見れば四時に近い。水をたら腹のんで水筒につめ、この河を渡つて前進をつづけるうち、夜は明け、陽は昇り、大地は忽ちにして灼熱の坩堝と化した。

 正午近い頃、野田小隊長の伝令が来た。

「敵戦車の包囲を受くるおそれあり、警戒を要す」

 と告げて去つた。右方遥かな稜線上に黒い点々が見える。これが戦車なのだ。ぬたのやうに疲れた身体にむちうち、更に前進をつづけ、幾時間の後、一つの臺上に着いた時は、かの戦車群は、いつの間にか、五六百米の地点に廻りこみ、我を襲はんと、突進して来た。

 「射撃用意!」 張り切つた山田分隊長の号令、全員は別人の様に活発に行動、狙ひ定めて発射すると、忽ち、一臺、二臺と擱坐して行く。しかし、本隊の任務は急ぎ第一線へ進出することである。敵がひるんだ隙を見て再び友軍を追つて前進を開始した、だが敵戦車はあくまで執拗である。その機動力を発揮して凹地を縫つてせまり、野田隊を中心として大きな包囲体形をもつて猛烈に射撃して来た。

 我が方は、敢然応射、激戦数刻、二十数臺を破壊すれば、敵はかなはじと退却、我は、草叢に立ちのぼる戦車の炎上をあとに前進、漸く第一線に着いた頃は、夏の日も大分西に傾きかけてゐた。

 砲を据え壕を掘り、昨夕以来の空腹をみたし、ほつとした気持になる、山田分隊長を中心に、今日の難行軍、途中の戦闘のことなど話してゐるうちに、陽は赤々と燃えて全く地平線に沈んでしまつた。

 と、これが合図ででもあるかのやうに、遥か稜線の彼方、見えざる敵が長距離砲の猛火をあびせて来た。濛々たる硝煙、立ち上る砂塵に、天地晦冥敵状もわからぬ程になつた。

 折しも、前面に、鈍い機関の響! 山田分隊長は、きつとなつて自ら砲側によつた。

 敵状を監視すれば、闇中に、黒々とうごめくものがある。すはこそ、敵戦車の襲来。

 分隊長の号令一下我が砲も、時を移さず火を吐き始めた。適確なる射撃に、敵戦車は、次から次へと火焔に包まれ、あたりの草原を赤々と照らして行く。

 分隊の意気は、いよいよ昂り、分隊長の号令はいよいよさえて来た。

 ああ、しかしこの時である。薄暮を利用して進出、闇にかくれて潜伏してゐた敵チエツコ機関銃が、突如、思はざる所から、つるべ射ちに火を吐いた。

 山田分隊長が、ばつたり倒れた。

 一人が駆けよつて抱き起した。万歳のあと半分が、かすかにその口から聞えた。頭部を貫かれての見事な戦死だ。

 痛憤に燃えた分隊の砲弾は、いよいよ正確熾烈を加へた。忽ち、分隊長を奪つたチエツコ機銃も沈黙した。戦車も歩兵も、さんざんにうちまくられて退散して終つた。山田分隊長は、死して猶部下を励まし力づけたのだ。


          君が為散りし我が子は靖國の

               大和櫻と共に馨らん


 遠く郷里にあつて、分隊長山田上等兵の戦死公報に接した母堂は、この一首をよんで、分隊によせて来たのだつた。

   ◇

 戦場は、西方に、南から北へ、国境線ハルハ河が流れている。

 山田分隊は、その国境第一線を目指して進んでいたわけだ。

 我が子の死を、残された隊の仲間への激励に変えたお母さんの公的精神には敬服する。

 ノモンハンには「桜」も咲く。

 靖国神社の「遊就館」で見られると思うが、ドライフラワーのノモンハン桜は、小さく可憐な「桜」である。

 戦士たちは、そのささやかな淡い白い花弁に、桜を想ったのか・・・。

                                            (2010/08/15)

[何かしら無理矢理に話す(8:かわいそうなぞう/かわいそうな子供/境界線/教育)]

2010-08-15 18:36:01 | 保守の一考
☆本日の産経新聞の「ひなちゃんの日常」は、ひなちゃんがお母さんに読んでもらった絵本「かわいそうなぞう」で、ひなちゃんよりも先に、読んでいたお母さんと聞いていたお父さんがが号泣してしまう、と言う話だった。

     

 「かわいそうなぞう」で泣けるところは、戦時中の食糧難で、動物園の象に食料を与えられないのだが、象は、芸をすれば食べ物を貰えると思ってか、空腹の状態で健気にも芸を披露するシーンだろう。

 小学生ぐらいの子が涙を流す定番の絵本であり、私も泣く。

   ◇

 私は、今回の「ひなちゃん」を読んで、母親に餓死させられた大阪の二人の幼児の悲劇を思った。

     《大阪2幼児遺棄事件 母親を殺人容疑で再逮捕 (2010/08/10 17:42)》

 事件の経過のニュースを聞くと、もう、この母親を「八つ裂き」にしても足りないと思う。

 母親の言で、置き去りをはじめてから、一度様子を窺いに帰宅したとき、二人には、いつもするハイタッチをする元気もなかった・・・、との言葉に、私は怒りを沸騰させた。

 なんと言うか、その、こんな言い方は陳腐だが、「愛」と言うものをなくし、それでいて自分の欲望には従順な、この母親の精神性に身の毛がよだつ。

 地獄の状況に、母親は、常識と著しくかけ離れた観点を持っているのだ。

 この母親の、無意識と言うか、人間として生きる、心の中にあろう優先順位の順逆の異常性に気付く事のない、これまでの人生で培われたモノに、私は絶望させられるのだ。

 その怒りの理由について、私は長々と書けようが、この二人の幼児は帰ってこないので、書いてもしょうがない・・・。

   ◇

 子供の虐待死事件・・・、どうにかなくせないものか。

 正直、戦後の日教組教育の、日本崩壊を根底に持つ教育に導かれた、「個人の権利」を大義名分とした「個人主義」の推進は、夫婦よりも、家族よりも、自分個人の権利(ではなく、欲望・・・)を優先している・・・、今後、このような事件はこれからも加速度的に多くなるだろう。

 保守派の「抜本的な教育改革運動」は、今現在、そこで苦しむ子供達のためには何ら機能しない。

 本当に、子供を命を助けたいと考えている硬派左翼(実際はもっとシンプルな思考で行なっているが、保守派に攻撃されるので左翼とする)の行なう「赤ちゃんポスト」などは、それでも間口が狭すぎる。

 子供駆け込み寺みたいのは、もっともっと作られても良い。

 私に莫大な金の余裕が出来たら、先ず、テレビのCMで、幼児には「逃げろ!」と訴えたい。

 理屈にかなわない「地獄状況」からは、ともあれ、他の大人の監視下に逃げてみて欲しい。

 その是非の判断は、児童相談所や警察が精査する(児相や警察の不手際もかまびすしいが、少なくとも判断のつかない幼児に苦痛の生活を続けさせるよりはまともな結果を生もう)。

 とにかく、子供には未来がある。

 死んでしまったら、良くなるものも、悪くなるものさえも可能性が消える。

 そして、先ずは、逃げた子供は、一般人のトコに助けを求めるだろう。

 一般の大人は、自分で判断せずに、警察に一言知らせようじゃないか。

 その判断をあなた自身でつけられると考える驕りは、先ず無くしたまえ。

   ◇

 私は、「かわいそうなぞう」を読むと、もちろん、涙を流す。

 しかし、基本的に、私は、人間と動物を圧倒的に区別している。

 極端に言うと、動物と人間を計りに掛けたら、即座に人間を生かし、動物を殺す。

 私を糾弾できる者はいないだろう。

 誰しも、そんな境界線を心に持っている。

 ペットは可愛がり、家畜は食卓にあげる。

 シー・シェパードなどは、クジラやイルカは生かすが、他の魚類は何の疑問もなく食す。

 ベジタリアンなどは、動物の肉は食わないが、植物は殺して食う。

 生物は罪深く、他の生き物を殺さなくては、生きていけないのだ。

 そして、私はだからといって、他の主義の奴を責めようとも思わない。

 ただ、他の奴らが、自分の主張を他の奴に押し付けようとするのが許せない。

 お前ら、自分が気付いていない、自分らの罪深さを自覚せよ! と、言いたい。

 世の左翼右翼思想を持つ者たち(保守の一部も当然に含んで)は、とかく、自分らの思想を全体に及ばせ、他の考え方の者や、力を持たない子供を不幸に導く。

 その思想を信じる自分らだけで、その主義を処理できていれば良いが、極端な野郎たちは、必ず、強硬な手段を持って、他の共同体を崩しに掛かる。

 私は、強硬な手段を用いる者たちには、強硬な手段を使って戦わせて頂く。

 それが、かつての日本の戦争であった。

 ・・・と、この話は横道に逸れるのでここまでで終える。

 ただ、本日は<終戦の日>なので、一言書いておいた。

 「強硬手段を用いてきた相手に、強硬な手段を用いざるを得なかった戦争」には、何ら咎められる理由はない。

 先ず、その相手の自省が先であるべきだ。

   ◇

 話が変わるが、これはネット上で何度も書いたことだが、私は以前(20年以上前)、八王子の駅前でこんな光景を見た。

 母と子の二人連れがいて、道に飛び出て車に轢かれそうになった子を、母親が怒っていた。

 その母親の怒るさまを、近くを通り過ぎたおじさんが見かね、「何もそんなに怒らなくても・・・」と意見した。

 すると、母親が、おじさんに振り向き、ヒステリックに叫んだ。「あなたは、この子の今後の行動に責任が持てる立場なのですかッ!? ちょっと見かけたからといって、偉そうに言ってこないで下さいッ!!!」

 「それにしたって・・・」と困り顔のおじさん。

 一番困っていたのは、訳のわからない状況が眼前で繰り広げられることになった子供だ^^;

 私は、そんな場面を見てしまって、色々考えさせられた。

 どっちが悪いとか答えが出せなかった。

 そして、それから、20年ほど生きてきて、いまだに、答えを出せない。

 人生の色んな局面で、あの母親は悪い・・・、いや、あのおじさんのほうも悪い・・・、などと考えさせられるのだ。

   ◇

 今回、いつにも増して、とりとめがなくてすいませんです^^;

                                              (2010/08/15)

[映画『魔法使いの弟子』を観た]

2010-08-14 00:25:00 | 物語の感想
☆忙しいので、短信でスマソ^^;

 でも、まあ、観ているときは、なかなか楽しいけど、あまり「ガツン!」と心に残る作品でもない。

 見ていて一番に思ったのが、「この間観た『ゾンビランド』と言い、アメリカのオタク青年は何故、マウンテン・デューを好むのだろう?」だ。

 私が子供の頃(30年前)、マウンテン・デューは一世を風靡したが、今はたまに自動販売機で見かける程度だ。

 だが、私の職場の自動販売機にはあるんだよなぁ^^

 で、その頃から、もうちょい成長した大学生頃の私が、初期に購入した映画のビデオが『2001年 宇宙の旅』と『伝説巨神イデオン 発動篇』、そして、かなり年を経るが『ファンタジア』であった。

 今回見た作品は、『ファンタジア』の、ミッキーマウスが活躍する1エピソードがモチーフだそうだ。

 私は予告編を見た限りでは、名前だけを借りたのかと思っていたら、本編を見ていると、ちゃんと「水浸しの掃除」シーンがあったので感激した。

 あの、ミッキーマウスによる、モップ殺人のシルエットまでも、この作中で再現されていたので驚き。

 ・・・で、魔法使いに見い出される青年だが、挙動が完全にオタクなので、その点がやばかった^^;

 ジェームス・ディーンのNGみたいな顔である^^;

 魔法使い役のニコラス・ケイジの存在は物語に安定感を与えてくれていた。

 でも、私としては、敵役の魔法使いが、デ・ニーロっぽくて気に入った。

 ただ、彼らによって、数々の派手な魔法が飛び交うのだが、その法則性(ルール)が分からないので、見た目の派手さで「楽しいなぁ」で終わってしまうのが残念だ^^;

 ああ、もしかして、プラズマや電気を操って戦う主人公も、『ファンタジア』での夜空の星を操るミッキーマウスへのオマージュなのかな?

 面白いのが、この物語、メインの登場人物が5,6人しかいない。

 なのに、それ程スケールが小さくも思えなかった。

 『トランスフォーマー』並みに、多くの男の子が喜ぶ面白要素を詰め込んでいるからだろう。

 まあ、見ていない人は、無難に楽しめる作品なので、何にも考えずに見るがよかろう^^

                                              (2010/08/14)