☆私の、最も好きな美少女として、映画『バロン』に出ていたサラ・ポリーがいる。
チンクシャで、子供ゆえに、華奢な体なのだが、瞳がなんとも高貴だったのである。
そのサラ・ポリーも、今じゃ、普通の美人女優さんに成長してしまった。
初めて『ライラの冒険 黄金の羅針盤』の予告編を見たとき、私は、主演の女の子に、サラ・ポリーの面影を見て嬉しかった。
でも、映画としては、あまり期待していなかった。
どうあっても、ファンタジー映画としては、『ロード・オブ・ザ・リング』のレベルに達することは難しいように思え、また、私は、前年、同じような原作持ちである『エラゴン』と言う作品を観て、ちょっと長大な原作を持つ物語の映画化に幻滅していたのだ。
・・・ファンタジー映画と言うのは、大体において世界観は似通っている。
細部にこそ、その作品のオリジナリティが宿る。
しかし、『エラゴン』においては、原作の長い物語を映画の上映時間に押し込むために、細部のオリジナリティ溢れる部分を切り詰めて切り詰めてしまい、なんだかよくあるファンタジー物になってしまっていたのだ。
だから、私は、この『ライラの冒険』も、他愛ない作品になってしまうのだろうと思った。
しかし、ふんだんに特殊効果やCGも使っているので、見て損はないだろうと、いつものMOVIX昭島に、姪と連れ立って行った。
・・・『ライラの冒険』の世界の人間と不可分の「ダイモン」と呼ばれる守護精霊の存在、また、脇役に「白クマ戦士」がいるとのことで、そのイメージが斬新だなとは思っていた。
# # # #
良い作品だった^^
何よりも、ライラ(ダコタ・ブルー・リチャーズ)が美しかった。
お転婆だし、嘘をつくし、嫌な表情もするのだが、なんとも上品な顔をしているのだ。
この主人公は、作品の評判によると「嘘つきで生意気」と聞いていた。
私はそれで良いと思うのだが、どうも、作品上では、その「嘘」が、作中の敵に対して発揮されるので、私には「機転」にしか思えなかった。
ファンタジー作品でありながら、ライラたちは、特に魔法を使えるわけではない。
故に、そのライラの「嘘(機転)」は、敵との対決場面での強力な魔法を感じさせてくれる。
後に、その旅に加わることになる水の民・ジプシャン族の船に乗り込んだとき、ライラは、彼女を珍しがって見つめる乗員たちに「なに、ジロジロ見てるのよ!」と言う。
また、最後の決戦の場のとき、ライラは、子供たちの集団から数歩前に出て、敵の集団に対し、「ぺっ!」と唾を吐く。
そこら辺がいかにも生意気で、でも、そこだけがライラの生意気を感じさせてくれる箇所で、全編を「生意気」で通してくれていたら、その美しさはもっと引き立ったと思うのだ。
# # # #
この作品には、配給側も公開映画館も力を入れていたので、私は、何度も予告編を見せられていた。
しかし、予告編であったのに、本編ではないシーンがいっぱいあった。
「私は北に行く!」とライラが叫ぶシーン。
白クマ戦士のイオネクが、群れを率いて雪原を疾走するシーン。
ライラが気球から落ちてしまうシーン・・・、etc…。
おそらく、大幅にカットされたのであろう。
そのうち、『黄金の羅針盤・完全版』が出来るのであろうか。
そういった売り方はちょっとムカつく。
もしくは、三部作なので、二部や三部の映像が予告編に混在していたのかも知れない。
# # # #
作中で、ライラは色んな衣装に身を包む。
私は、最初の小汚い赤いエプロンドレス風のライラがお気に入り。
また、雪国で着ていた紫色のタイツも良かったね^^
しかし、コールター夫人に引き取られたシークエンスで、一瞬だけ画面に映ったチェックのワンピース姿もかなり気になった。
あの服装などは、『完全版』でしか見れないのでしょうか?
# # # #
『パンズ・ラビリンス』でも思ったのだが、女の子が主人公の冒険ファンタジーってのは、主人公が苦難に直面する様が、良いのである。
この作品でも、何度もライラは苦しむ。
例えば、その「ダイモン」の痛みは、直接本人の痛みとなる。
言うことを聞かないライラは、コールター夫人(二コール・キッドマンがいい演技^^)のダイモン猿によって、自身のダイモンを締め上げられる。
白い肌に苦痛を浮べ苦しむライラ・・・。
いつもは生意気で負けん気の強いライラ・・・。
だが、「私の言うことを聞きなさい!」と強制するコールター夫人に対し、
「・・・は、はい、わかり、ました・・・」と答えざるを得ないのだ。
・・・その筋の者には、ゾクゾクするシチュエーションと言えよう^^;
# # # #
三部作の序盤なので、それ程派手な展開が待っているわけではないが、原作の持つオリジナリティを損なっていない作劇だったのではないでしょうか?(←原作を読んでないので、自信はないが^^;)
『ロード・オブ・ザ・リング』のダイナミックさとはちょっと違った、格調高さというものを、私は『ライラの冒険』に感じた。
それは、歴史あるイギリスを序盤の舞台にしたからだろうか?
それとも、この世界の秘密<ダスト>や<異世界の存在>に、これまでの物語にない「神秘」が感じられるからだろうか?
その「神秘」は、いまは解明などする必要はなく、その「謎」に、我々は心ときめかせれば良いのだと思う。
美しいライラは、全編出ずっぱりで、私たちの心を捉えてくれる^^
# # # #
鎧クマ族のイオネクは力強く、その王位奪還のエピソードは、『ロッキー』的な興奮を、見る者に与えてくれよう。
# # # #
第一部最後の戦いは、雪の平原で行なわれる。
ここが少々、インパクトに欠けるかな?
「平原」と言う単調な舞台が寂しい。
それこそ『ロード・オブ・ザ・リング』で、あれだけの舞台での決戦を見せられたからなあ。
でも、まあ、宿場町を待ち伏せポイントとして敵を迎え撃った『十三人の刺客(工藤栄一監督)』に対しての、屋外大乱闘の『十一人の侍(工藤栄一監督)』と思えば、他作品と比べること自体がおかしいかも知れんな。
# # # #
二作目、三作目が楽しみだ^^
おそらく、私は、すぐに原作本を読破してしまうだろう。
ライラを、コールター夫人がしたみたいに抱きしめたいものだなあ^^
(2008/02/24)
チンクシャで、子供ゆえに、華奢な体なのだが、瞳がなんとも高貴だったのである。
そのサラ・ポリーも、今じゃ、普通の美人女優さんに成長してしまった。
初めて『ライラの冒険 黄金の羅針盤』の予告編を見たとき、私は、主演の女の子に、サラ・ポリーの面影を見て嬉しかった。
でも、映画としては、あまり期待していなかった。
どうあっても、ファンタジー映画としては、『ロード・オブ・ザ・リング』のレベルに達することは難しいように思え、また、私は、前年、同じような原作持ちである『エラゴン』と言う作品を観て、ちょっと長大な原作を持つ物語の映画化に幻滅していたのだ。
・・・ファンタジー映画と言うのは、大体において世界観は似通っている。
細部にこそ、その作品のオリジナリティが宿る。
しかし、『エラゴン』においては、原作の長い物語を映画の上映時間に押し込むために、細部のオリジナリティ溢れる部分を切り詰めて切り詰めてしまい、なんだかよくあるファンタジー物になってしまっていたのだ。
だから、私は、この『ライラの冒険』も、他愛ない作品になってしまうのだろうと思った。
しかし、ふんだんに特殊効果やCGも使っているので、見て損はないだろうと、いつものMOVIX昭島に、姪と連れ立って行った。
・・・『ライラの冒険』の世界の人間と不可分の「ダイモン」と呼ばれる守護精霊の存在、また、脇役に「白クマ戦士」がいるとのことで、そのイメージが斬新だなとは思っていた。
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良い作品だった^^
何よりも、ライラ(ダコタ・ブルー・リチャーズ)が美しかった。
お転婆だし、嘘をつくし、嫌な表情もするのだが、なんとも上品な顔をしているのだ。
この主人公は、作品の評判によると「嘘つきで生意気」と聞いていた。
私はそれで良いと思うのだが、どうも、作品上では、その「嘘」が、作中の敵に対して発揮されるので、私には「機転」にしか思えなかった。
ファンタジー作品でありながら、ライラたちは、特に魔法を使えるわけではない。
故に、そのライラの「嘘(機転)」は、敵との対決場面での強力な魔法を感じさせてくれる。
後に、その旅に加わることになる水の民・ジプシャン族の船に乗り込んだとき、ライラは、彼女を珍しがって見つめる乗員たちに「なに、ジロジロ見てるのよ!」と言う。
また、最後の決戦の場のとき、ライラは、子供たちの集団から数歩前に出て、敵の集団に対し、「ぺっ!」と唾を吐く。
そこら辺がいかにも生意気で、でも、そこだけがライラの生意気を感じさせてくれる箇所で、全編を「生意気」で通してくれていたら、その美しさはもっと引き立ったと思うのだ。
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この作品には、配給側も公開映画館も力を入れていたので、私は、何度も予告編を見せられていた。
しかし、予告編であったのに、本編ではないシーンがいっぱいあった。
「私は北に行く!」とライラが叫ぶシーン。
白クマ戦士のイオネクが、群れを率いて雪原を疾走するシーン。
ライラが気球から落ちてしまうシーン・・・、etc…。
おそらく、大幅にカットされたのであろう。
そのうち、『黄金の羅針盤・完全版』が出来るのであろうか。
そういった売り方はちょっとムカつく。
もしくは、三部作なので、二部や三部の映像が予告編に混在していたのかも知れない。
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作中で、ライラは色んな衣装に身を包む。
私は、最初の小汚い赤いエプロンドレス風のライラがお気に入り。
また、雪国で着ていた紫色のタイツも良かったね^^
しかし、コールター夫人に引き取られたシークエンスで、一瞬だけ画面に映ったチェックのワンピース姿もかなり気になった。
あの服装などは、『完全版』でしか見れないのでしょうか?
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『パンズ・ラビリンス』でも思ったのだが、女の子が主人公の冒険ファンタジーってのは、主人公が苦難に直面する様が、良いのである。
この作品でも、何度もライラは苦しむ。
例えば、その「ダイモン」の痛みは、直接本人の痛みとなる。
言うことを聞かないライラは、コールター夫人(二コール・キッドマンがいい演技^^)のダイモン猿によって、自身のダイモンを締め上げられる。
白い肌に苦痛を浮べ苦しむライラ・・・。
いつもは生意気で負けん気の強いライラ・・・。
だが、「私の言うことを聞きなさい!」と強制するコールター夫人に対し、
「・・・は、はい、わかり、ました・・・」と答えざるを得ないのだ。
・・・その筋の者には、ゾクゾクするシチュエーションと言えよう^^;
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三部作の序盤なので、それ程派手な展開が待っているわけではないが、原作の持つオリジナリティを損なっていない作劇だったのではないでしょうか?(←原作を読んでないので、自信はないが^^;)
『ロード・オブ・ザ・リング』のダイナミックさとはちょっと違った、格調高さというものを、私は『ライラの冒険』に感じた。
それは、歴史あるイギリスを序盤の舞台にしたからだろうか?
それとも、この世界の秘密<ダスト>や<異世界の存在>に、これまでの物語にない「神秘」が感じられるからだろうか?
その「神秘」は、いまは解明などする必要はなく、その「謎」に、我々は心ときめかせれば良いのだと思う。
美しいライラは、全編出ずっぱりで、私たちの心を捉えてくれる^^
# # # #
鎧クマ族のイオネクは力強く、その王位奪還のエピソードは、『ロッキー』的な興奮を、見る者に与えてくれよう。
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第一部最後の戦いは、雪の平原で行なわれる。
ここが少々、インパクトに欠けるかな?
「平原」と言う単調な舞台が寂しい。
それこそ『ロード・オブ・ザ・リング』で、あれだけの舞台での決戦を見せられたからなあ。
でも、まあ、宿場町を待ち伏せポイントとして敵を迎え撃った『十三人の刺客(工藤栄一監督)』に対しての、屋外大乱闘の『十一人の侍(工藤栄一監督)』と思えば、他作品と比べること自体がおかしいかも知れんな。
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二作目、三作目が楽しみだ^^
おそらく、私は、すぐに原作本を読破してしまうだろう。
ライラを、コールター夫人がしたみたいに抱きしめたいものだなあ^^
(2008/02/24)