☆・・・見終えて、ずっと下腹部に怖れが残った。
『アウトレイジ』にかき回された感のある、映画における<組織暴力>の世界が、リアルに復活した。
アウトロー然として、マル暴の刑事として暴力団と渡り合う無頼の大上(役所広司)に、松坂桃李演じる新米の刑事が付き添わされる。
たいがい、若手俳優の中では松坂桃李は貫禄あると思うが、この物語の役所広司の前にあってはヒョロヒョロだ。
だが、物語の終盤においては、そのヒョロヒョロが格段に成長している、カッコいい!
取調室で、相談に来た人妻を犯すような大上が、実は緻密な計算の上に暴力団と交流していたことが後からわかるが、そんな体裁はこの作品にいらないような気もする。
原作では、松坂桃李の新米刑事との間に、大上は父と子の情愛みたいのを通わす展開だったそうで、映画版ではそれがバッサリと削除されていたと聞き、その英断に感心させられるのだった。
しかし、なんで、ほとんどのメイン登場人物が、真木よう子演じるママのいるスナックにばかり行くのだろふか・・・^^;
(2018/05/31)