『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[教科書戦争を来年に控えて・・・]

2010-11-24 22:09:00 | 保守の一考
☆来年の夏に、中学校教科書の採択が迫っている。

 私などは、本日、<日本教育再生機構>から、タイトル写真のDVDが送られてきて、はじめて認識した。

 <日本教育再生機構>としては、かなりの臨戦態勢に入り始めているらしい。

 私も、ケツを叩かれたわけで、スロースターターながら、そろそろ、民主党政権も陥落してるし、頭を教科書戦争に切り替えなければなるまい。

 このDVDは、各社から出版される歴史教科書、そのどこをポイントととして見て、採択されるべきなのかを分かりやすく啓蒙してくれているものだ。

 「啓蒙」という、長く使われてきた言葉さえも、左翼に言わせると「差別用語」になるのだそうだ^^;

 そのような、現実に全くそぐわない左翼的メンタリティを排除するのも、<教科書戦争>の一環になると私は考えている。

 『教科書も「仕分け」しよう』がタイトルだが、私は少々、民主党語の「仕分け」をタイトルにしたことが不満であり、「教科書も」と、あたかも、民主党の行なった「仕分け」が適切であったかのような助詞を使っているのも嫌なのだが、

 それでは、<日本教育再生機構>にやっかみを向ける<新しい歴史教科書をつくる会>みたいなので、不問に付す^^;

   ◇

 あなたの子供の使っている教科書をチェックしてみよう!

     《歴史教科書のチェックポイント》・・・YESが多ければ良!!

   (全体)

  1・不自然な中国・韓国語読みでなく日本語読みになっているか?

  2・代表的な日本人が出ているか?(小学6年社会の学習指導要綱の人物をちゃんと教えているか?)

  3・政治的に偏っておらず、バランスのとれた人物選択になっているか?

  4・外国の教科書や歴史観をそのまま引用していないか?

  5・国号(日本)と天皇号についてきちんと説明しているか?(初代天皇を神武天皇としているか?)

   (原始・古代)

  6・国家の成り立ちを階級闘争史観で描いていないか?

  7・指導要綱の通り「大和朝廷」と書いているか?

  8・聖徳太子の対等外交を描いているか?

  9・極端な比較をしていないか?(奈良時代の食事)

  10・神話・伝承をきちんと描いているか?

  11・『源氏物語』の世界史的意義について書いているか?

   (中世・近世)

  12・指導要綱の通り「元寇」と記して侵略性を描いているか?

  13・「倭寇=日本人」の誤ったイメージで語っていないか?

  14・朝鮮出兵で外国人を英雄のように記していないか?

  15・江戸時代を”暗い時代”として一面的に描いていないか?

  16・近世の武士道や勤勉精神について説いているか?

  17・浮世絵が世界に与えた影響について書いているか?

   (近代・現代)

  18・明治憲法をマルクス主義の史観で描くのを避けているか?

  19・日清戦争の背景にあるロシアの脅威を記しているか?
     日清戦争が避けられない戦争であったことを記しているか?

  20・南京事件や従軍慰安婦問題について事実に反する記述がない?

  21・「ABCD包囲網」や経済封鎖、ハルノートに触れているか?

  22・原爆投下を日本の責任にしていないか?
     日本の敗戦を「喜び」としていないか?

  23・日本国憲法が占領中に作られたことに触れているか?
      (東京裁判について一面的に記していないか?)

  24・朝鮮戦争や社会主義国家について正しく教えているか?

  25・歴史のまとめで特定の政治勢力に加担していないか?

     ◇

 こんな簡単に記されたチェックポイントでは、ちょいと判断に迷うものもあるよね(近日、詳しく解説したいが・・・)。

 ならば、貴方!!! このDVDを取り寄せてみよう^^v

 1000円で購入できるぞ!!!

   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓   ↓

     ◇

  <日本教育再生機構>のHPより

DVDによる映像での解説!
来年夏に中学校採択が迫っています。ぜひ普及にご協力を!
教科書問題が一目でわかる
『教科書も「仕分け」しよう!』
歴史教科書のチェックポイント(中学校編)
特典付録:パンフレット『きちんと選ぼう!子供の教科書』、チェックリスト「ここをチェック 教科書の見分け方、教えます」付

今の歴史教科書は、どこがおかしいのか?
菅原道真も二宮尊徳も東郷平八郎も出てこない教科書。
蒋介石を「しょうかいせき」と読まず、中国語の「チャンチェシー」と読ませる教科書。
戦争について偏向した歴史や不正確な知識を教えて、自分の祖先や祖国を愛することができなくなる教科書・・・

教科書が変れば日本が変る。あなたの教科書改善運動から日本は生まれ変わります!
是非ご覧ください!

教育委員会や地方議員、学校関係者の方々をはじめ、保護者会・町内会等でも視聴頂ける充実の内容です。
(今後DVDを使った教科書会合を全国で開催予定です。)

【DVDのおもな内容】
・教科書に有害添加物が入っている? <マンガ映像>
・自虐教科書とは
・扶桑社教科書の効果
・未だに階級闘争史観 :T書籍の教科書
・江戸時代の本当のすがた
・日本は「世界文明の生きた博物館」
・新しい教育基本法に従った教科書とは?
・教えます! 教科書のチェックポイント <付録資料あり>
・教育委員会に声を届けよう

【出演】
八木秀次(日本教育再生機構理事長)
高清水有子(キャスター)
【企画・監修】
一般財団法人日本教育再生機構
【制作】日本文化チャンネル桜
【普及協力金】1000円(資料付・送料別) 
【収録時間】34分

お申込み方法
仕分けDVD希望とご記入の上、
ご希望枚数/郵便番号/ご住所/お名前/電話番号/ファックスの方は
ファックス番号をご記入いただき、
【ファックス】 03-3835-2436 
【メール】  office@kyoiku-saisei.jp 
までお申込みください。

頒価一部1000円(送料別)です。 

お支払いは、商品をお届けの際に同封いたします郵便振替の払込取扱票にてお願いいたします。
お問い合せは、 office@kyoiku-saisei.jp まで。

     ◇

 とりいそぎの報告です^^v

                                            (2010/11/24)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』を観た]

2010-11-20 23:29:21 | 物語の感想

☆とても良かった。

 このシリーズは、長編の原作を端折らないで画面に詰め込んだので、余韻と言うものが全く無い作品となっていたが、3作目辺りから焦点が絞られ、私的には4作目で最初の面白さのピークを迎えた。

 そして、クライマックスに向けて、5作目でハリーは後見人を失い、6作目でリーダーを失い、この7作目の『PART1』では、いよいよ、ハリーが仲間と3人だけで、復活した<闇の帝王>と戦いを始める。

 冒頭では、闇の帝王・ヴォルデモートと、その一味の幹部達がズラリと勢揃いし、ハリー討伐の会議をしている。

 一方、ハリーたちの仲間は、悪の体制に対し、あまりにも心もとない。

 僅かな希望(マッドアイ、大臣)も、ひたひたと殺される・・・。

 その戦いは防戦一方。

 いろんなエピソードを経ているが、見終えた今、記憶に残るのは、ハリー、ハーマイオニー、ロンの、荒涼とした大地を背景にした逃亡の姿だけである。

 頼るべき者はなく、ひたすらに、脅威の悪のパワーから逃げ続ける。

 逃亡はうまくいっていると思いきや、空に、追跡者である<死喰い人>の飛んでいる、黒い飛行機雲が伸びて突き進んでいる図は、恐怖である。

 今のハリーたちには勝てないのだ。

 物語は、全般を緊張感が支配している。

 ハリーたちは息を潜めるしかない。

 シリーズのいままでになかった静謐の展開である。

 派手さはない。

 しかし、それがいい。

 雰囲気で見せる、良質のロードムービーのような趣だ。

 これまでのシリーズの蓄積があるから、そこに叙情性が芽生える。

 緊張の逃避行の中で、ロンが、恋人であるハーマイオニーとハリーの関係に疑惑を持ち、離脱する。

 残されたハリーとハーマイオニーの虚無感のイメージがいい。

 そんな絶望の中で、二人で踊ってみるシーンがいい。

 私は原作を読んでいる、でも、先が見えない。

 どうにも、ハリーたちは追い詰められている。

 この作品は、『スターウォーズ:帝国の逆襲』の如き、敗北のエピソードと言えよう。

                                             (2010/11/20)

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[与党民主党考・114 「暴力装置(思考停止とTPO)」]

2010-11-19 18:16:54 | 保守の一考
☆これから、レイトショーで『ハリー・ポッター』の新作を観て来るが、その前に、短信で記しておく。

 朝から、通勤中のラジオで「したり顔」で、これを語る馬鹿には腹が立っていた。

 ネットサーフィンしてても、下記のような意見を吐く奴がいる。

 曰く、「仙石が自衛隊を『暴力装置』と表現したのに怒るメディアの言葉狩りには呆れる。そもそも、『暴力装置』と言う言葉は、マックス・ウェーバーが、その著書で述べている言葉で、けして、自衛隊を拙速に非難した言葉ではなく・・・」云々・・・、・・・、ってバカ!

 この説明は、産経新聞にも書いてあったが、この言葉は、左翼用語として革命や国家転覆を意図したときに使用される言葉としての歴史がある。

 とても、とても、国会で「どや顔」で使用されるような言葉ではない。

 例えば、死んだ人間を「死体」と言うが、医者は遺族に向かって、けして「死体」などとは言わない。

 言葉には、TPOがあるのだ。

 仙石の左翼仲間内では、それを使えば良い。

 しかし、国会でそれを使ったとき、「政治家」としては、あり得ざる「未熟」「欠如」を意味する。

 で、「高尚」なるかな^^; マックス・ウェーバーを知っているからと、そこで「思考停止」に陥り、それ以上の状況の想像をすることなく、仙石の擁護を始めるバカどもの跳梁跋扈には虫唾が走る。

 俺か? 俺は知っていたよ。

 でも、それを知らなくても、「暴力<装置>」の言い回しで多くの人が察すると思った。

 私はこう書いている。

   《おそらく、日本共産党が政権を取ったとしても、自衛隊を「暴力装置」とは言わないだろう。》

 日本共産党は、極左として、この言葉を常時使用したと考える。

 しかし、もし、共産党が政権与党となったとしても、こんな言葉はけして用いないだろう。

 仙石のバカは、浅はかにも、与党の政治家として、口が裂けても言えないだろう言葉を使用した。

                                            (2010/11/19)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[与党民主党考・113 「アナーキー(過負荷の無政府状態)」]

2010-11-18 21:52:20 | 保守の一考
☆民主党政権は、その発足前から、「崩壊」を孕んでいたのだが、

 政権発足から「崩壊」に向けて、加速度的に折れ線グラフの斜度を上げていて、最近、遂に、その折れ線グラフが、そっくり返ってしまったような気がする。

   <仙谷氏が率先し相次ぐ舌禍事件 政権末期の雰囲気漂う(産経 2010/11/18 00:08)>

 こちらをクリックして欲しい。

 過去の民主党の「舌禍事件」が羅列してある。

 これら「舌禍事件」は、マスコミがクローズアップし過ぎて、大問題になっているように、私などはこれまでの自民党政権下でのマスコミのマッチポンプ振りを思い出して考えてしまうのだが、

 そうにらんで、いざ、その一言一言を検証すると、いやいや、自民党政権で「暴言」とされていたようなケースとは次元が異なるレベルの深刻な内容を孕んでいる。

   <柳田法相、国会で陳謝「真摯な答弁心がける」(産経 2010/11/16 21:43)>

 《・・・柳田氏は14日、地元・広島市で開かれた大臣就任祝賀パーティーで「個別事案への回答は差し控えたい」と「法と証拠に基づいて適切にやっている」という常套(じょうとう)句2つを紹介。「法務相はいいですよ。2つ覚えておけばいいんだから。何回使ったことか…。これでだいぶ切り抜けて参りました」と発言した。
 これを自民党の河井克行氏が「国会議員への答弁をばかにすることは、国民をばかにすることだ」と追及。柳田氏は「身内の会合だった」などと釈明したが、収拾がつかず、最後は「誤解を与えるような発言をおわびします。委員会審議では真摯(しんし)な答弁を心がけたい」と頭を下げた。》

 この発言について考えていくと、やはりとんでもない。

 かつて、自民党議員が、くだけたパーティーの席で「私は、『記憶がございません』で数々の難局を切りぬけた」などと言った例は聞いたことがないべ?

 そして、その法相を咎めていた仙石も、これまで、それ以上の発言を繰り返し、

 本日、これまた、想像を絶する政権与党とは思えない発言をしている。

   <「非常に残念」「むなしい」「暴力装置」発言 で自衛官から失望の声 (産経 2010/11/18 18:40)>

 《・・・仙谷由人官房長官が18日の参院予算委員会で、自衛隊について「暴力装置」などと述べた後に撤回した問題で、国防の第一線に立つ現役の自衛官からは、怒りや不快感、失望の声が挙がった。・・・》

 これは、自分らの立場・状況を考えたら、絶対に言えないことである。

 国の政治を司る一リーダーが、警察を「脅迫装置」と決めつけているのと同義であり、

 自衛隊や警察よりも、それに対する、犯罪者や暴力団・三国人などの「暴力・犯罪装置」こそを高いものと見る民主党独特の視点が如実に現われた答弁と言えよう。

 民主党は、もはや、思考回路が日本の政党ではないのである。

   ◇

 これは、現在、日本が一年半に渡って、無政府状態(アナーキー)であることを明確に示している。

 無政府状態とは「革命、内戦、戦争などによって既存の行政機関が崩壊し、新たな行政機関が樹立されない場合に生じる」と定義されているが(「Wikipedia」より)、

 日本においては「曲がりなりにも民主党政権があるではないか」と言う方もいるだろう。

 しかし、「(行政機関が)形式的に存在しても実質的に行政機能が働いていないために、社会秩序が保たれてない状態である」ともされる。

 おそらく、日本共産党が政権を取ったとしても、自衛隊を「暴力装置」とは言わないだろう。

 政権担当者がそれでは、「社会秩序」がけして保たれないからだ。

 また、「歴史先進国」である日本においては、

 「無政府状態」が、「革命、内戦、戦争などによって」起こる状況とは違う、「国の無気力」によって起こることも、世界に知らしめてしまった。

 静かなる状況の中で起こった「無政府状態」であるが故に、国民に危機感はない。

 危機感のないことこそが、危機だ!

 私はこれを、「冷戦」にも似た「過負荷の無政府状態」と命名したい。

 あるいは、「民主党による、静かなる白色テロ」と・・・。

 ・・・誰かが、熱い一撃を、民主党に加えてくれることを切に願う。

                                            (2010/11/18)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[標語を疑え!(2・「小林よしのり変節システム」論) ]

2010-11-11 21:39:06 | 保守の一考
☆20年ほど前、中島らものエッセイを読んでいたら、こんな話があった。

 <・・・僕は会議やなんかで議論していて、長広舌で持論を語っていると、いつの間にやら、主張していたことと反対のことを言っている自分に気づき、「あっ!?」と思うときがある。>

 これ、当時、酒の席などで友人と議論をすることの多かった若き私にもたびたび起こった現象で、何とも身につまされてよく分かった^^;

 中島らもの言うことには共感すれども、私自身の中では、そんな「矛盾」は酷く不愉快なものだった。

 で、何とか矛盾解消・整合性をつけようとすると、論旨は更に深みにはまり、何が何やら分からない主張になっていく。

   ◇

 私は、なんでそんな「矛盾」が自ら生まれるのだろうと、ずーっと考えてきた。

 で、十年ほど前からネット生活に入り、そこでも多くの議論をして、時には成功し、時には失敗し、その答えが次第に分かってきた。

 「矛盾」はこのように生まれる。

 自分の理屈があり、それを語っていると、議論相手は、「この場合はどうだ?」と幾つも具体例をぶつけてくる。

 その具体例に、自分の持論を当てはめようとすると、どうしても無理が生じてくるのだ。

 特に、議論相手は、議論しているのだから、こっちの理屈に合わない具体例をぶつけてくるものだ。

 ここは謙虚に、その事実を素直に受けとれば、

 それは自分の経験や、自分の理性から得た持論(抽象概念)は、他の具体例に当てはまるとは限らない、ということを意味する。

 だから、私は、極力、抽象概念(理)と具体例(情)を区別して考えるようになった。

 そうすると、私の日頃の主張とは相容れないように見える事例も、その事例を丹念に紐解いていけば、「ああ、その場合ならばしょうがないな」と理解できることも多いのだ。

   ◇

 私は、このサイトにおいて、映画レビューを多く書いているが、時に、全く正反対の理屈の流れで映画を評す。

 だが、他の映評ブロガーは、そこには文句を言ってくることはない。

 何故なら、対象作品が違うからである。

 似た作品に思えても、作品の構成要素の配合が異なるのを、映評ブロガーたちは自分の経験に照らし合わせて理解できているからだろう(たまに、青い人もいるけれど・・・^^;)。

   ◇

 しかし、政治思想や論壇・文壇は違う。

 深い世界だが、こうしてネット上で繰り広げられると、間口も広く、浅はかなのに、異常に凝り固まった人間が多く進入してきて、生息している。

 そう言った人間は頑固な保守派に多そうで、実は左翼に多い。

「いかなる戦争も反対」などと言う左翼標語一つ取っても、その偏見に辟易させられる。

 だが、保守派と左翼は住み分けも出来ているので、表舞台でしか対決し得ない点もある。

 始末に悪いのが、保守派内の標語野郎だ。

 例えば、「反フェミ」の野郎の、あまりにもイッちゃっている、現実と全く折り合いのつかない戯言を聞いていると、イライラしてくる。

 そういうヤカラに対すると、私はさすがに無視することにしている。

 と、ちょっと話が逸れた^^;

   ◇

 何でこんなことを書いているかと言うと、小林よしのり氏にムカついているからだ。

 彼は、『ゴーマニズム宣言』において、ずーっと、中島らもの言うところの「あっ!?」を繰り返し続けている。

 数年前の前言を翻して翻して翻し続けているのである。

 今など、その「天皇論」で、個別の具体例に踊らされ続けていて、保守派の中で孤立を深めている。

 私は特に、新田均先生への無礼には腹が立っている。

   (参考)<新田均のコラムブログ>(クリック!)

 私はかつて、小林よしのりの「それ(変節)」に対して、「具体例が異なるから、矛盾ではない」と擁護したことがある。

 しかし、実は、その私の概念も、小林よしのり氏には当てはまらない。

 ・・・小林よしのり氏は、ただ単に「青かった」と断じるしかない。

 『ゴーマニズム宣言』にかぶれて、政治や歴史・思想を論じる者を「コヴァ」とネット上では揶揄されている。

 「コヴァ」は青く、そして、小林よしのりも、実は青かったのだ。

 小林よしのりは、その主張をコロコロ変えるのだが、何で変わるのかのシステムを簡単に記そう。

 例えば、小林よしのりは、つい最近まで、天皇の女系などは認めていなかったのだ。

 しかし、多くの具体例が押し寄せてきて、それに自分の考え方を整合させようと四苦八苦しているうちに、「あっ!?」と、いつの間にやら、逆の主張をしている自分がいたに過ぎないのである。

 そこには、自分の理と、外界の具体例を別個のものとし、細分化し検討し考えていく「大人の視点」が存在していなかったのである。

   ◇

   (例え話)

 母親を殺人鬼に殺された子供がいたとする。

 ずーっと、母親の理不尽な不在を嘆き、彼は「人はけして殺してはならない」と言う考え方を持つに至ったとする。

 だが、その後も、その殺人鬼は人を殺し続ける。

 彼は、遂に、その殺人鬼と対峙する。

 逃せば、その殺人鬼はこれからも殺人を犯し続けるだろう。

 彼は、殺人鬼を殺す。

 すると、途端に彼は、「殺人しても別にいい」と言う考え方を持ち、「人はけして殺してはならない」と言う考え方を捨て去る。

 ・・・突拍子もないが、それが小林よしのりの「変節」の流れである。

   ◇

 自分の考えに固執続けた故に、その考えが当てはまらない事例を前に、それが「例外(別の理屈の概念)」であることに考えを移行できず、それまでの思想を完全に捨て去ってしまうのだ。

 おかしいのである。

 母親の死を契機に、殺人を認めていなかった自分なのに、いつの間にやら、母親の殺人さえも容認するような思考の「矛盾」を生じさせるのだ。

 小林よしのりの言説には、かような、思考の初動を完全に破壊するような結論が多い。

 命の大切さを主張していたはずが、いつしか、命を蔑ろにするようなことを言う。

 優しさを至上としていたはずが、憎しみの権化と化す。

 自己の存在の基底を平気でぶち壊して、それを異常事態と感受する精神もない。

 アイデンティティーの喪失である。

 しかも、小林よしのりが「変節」するときの「起伏」は、それ以前の「起伏」よりも必ず矮小化している。

 年々、よりちっちゃな事件で「変節」を繰り返している。

   ◇

 ・・・そんな人物に振り回される周囲の者や読者はたまったもんじゃない。

 それまでの自分の考え方や直感や経験を、瑞々しく記憶でき得ない者は、保守派でもない。

                                           (2010/11/11)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[私も支持しますよ、正しき「保安官」!!!(民主党の政権放棄行為の果て)]

2010-11-10 19:02:57 | 保守の一考
☆・・・《【海保職員「流出」】ネット掲示板は「全力で支持する」擁護派で沸騰(産経 2010.11.10 13:52)》

   
<沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したビデオ映像がインターネット上に流出した事件で、10日、第5管区海上保安本部神戸海上保安部(神戸市)の職員が「流出に関与した」と名乗り出たとの報道が流れた直後から、ネット上の掲示板では、「(職員を)全力で支持する」など、流出を肯定する意見が相次いだ。
 一方、名乗り出たのが海上保安庁の本庁や石垣海上保安部の職員ではなかったことで、「神戸の職員が入手できた映像なら機密ではないのでは」との意見もあった。>


   ◇

 分かりやすく言うと、オウム真理教の犯罪の証拠をネットに公開した者が、何故か断罪されている状況に、当然の怒りを持っている者が多いと言うことだ。

 ちなみに、私は、「新しい歴史教科書をつくる会」首脳らの、保守派らしからぬ活動の数々に激怒し、ネット上で事実を羅列し続けたら、「新しい歴史教科書をつくる会」が雇った「統一教会」の顧問弁護士の策略で、HPとブログを潰されたことがある。

 だから、今回、第5管区海上保安本部神戸海上保安部の職員が、「真実(正義)を追究する断片を社会に公開したこと」で断罪されようとしている理不尽には、完全なる同調をし、圧倒的に擁護したい。

 私の経験では、私のHPやブログを抹消するに至ったプロバイダーは、その統一教会の弁護士の「たとえ事実であっても、その社会への公開は誹謗中傷に値する」という主張に由来していた。

 つまり、世に害悪を与える行為であっても、加害者の人権は守られるべきだ、と言う理屈だ。

    <被害者の人権は蔑ろである。>

 この(↑)揶揄は聞いたことあるでしょ? 左翼人権派が、重犯罪者の人権を掲げ、被害者や被害者家族の人権を蔑ろにし続けることから言われていることだ。

 今回、国家を維持する上で一番重要な問題でもある国境の問題において、それを遵守する存在が蹂躙された。

 だが、政府は、それに蓋をした。

 国の最高機関である自分らでの解決を放棄したのだ。

 それでいて、その内実を国民に委ねようと蓋を開いた「国士」を、執拗に追及しはじめる。

 政府は、国家・国境を揺るがした犯罪者を無罪放免で釈放しつつ、そんな「政権放棄行為」を許すまじと動いた「有権者」を犯罪者に仕立て上げたのだ。

 その中心に、売国左翼の権化・仙石がいる。

 極左が中心であるのだから<被害者の人権は蔑ろである。>のは当たり前だ。

 彼奴(きやつ)らは自分らの郷土に仇名すものを優遇するのが信条だ。

   ◇

 尖閣諸島は、日本の領土である。

 パーセンテージ的には、尖閣諸島については、仙石も私も、同等の国民としての権利を有する。

 それに係わる判断を、偏った思考回路の民主党が下す権利はない!!!

 この海保職員こそが、国民の代表としての「政府判断」を行なったのであり、

 つまり、この男こそが、ここでは「政府」である!

 しょうがないのだ、民主党が「政権放棄行為」をし続けているのだから。

 てゆーか、民主党、もう政治を行なっているフリはやめなよ!

                                            (2010/11/10)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[映画『ストーン』を観た(演技大合戦!!!)]

2010-11-08 22:42:20 | 物語の感想
☆「男たちのヒート祭り」も、遂に中盤の3作目に入りましたよ!!^^

 さあ、今回の「ヒート」は、どのような「ヒート」かな!!

 こちらを見てくれ!

 『「男たちのヒート祭り」の歴史』が紐解けるぞ^^;(←クリック!)

   ◇

 ・・・と、ここまでは、見る前に書いた前口上です。

 軽く書き始めましたが、この作品、必見ですゾ!

 今年は、燃えるような作品に出会えないのかな・・・、と思っていましたが、この作品、非常にストレスの溜まる内容でしたが、「ナカデミー作品賞」に相応しい深いテーマに満ちた作品でした。

 ・・・敬虔なクリスチャンを奥さんに持つ、退職間近の仮釈放管理官のジャック(ロバート・デ・ニーロ)は、とある犯罪者との面接に取り掛かっていた。

 チンピラの”ストーン(エドワード・ノートン)”は、その態度の軽薄さで、おそらく仮釈放にはならないだろう、その他大勢の囚人の一人だった。

 デ・ニーロは、謹厳実直な、あまり起伏のない役を、それでも、家庭では、妻を前に腑抜けたような態度をし続けるしかなかったり、だが、面接室ではプロフェッショナルなよどみなき受け答えと、堂々たる演技を見せてくれる。

 だが、それ以上にエドワード・ノートンは、思慮の浅いチンピラを見事に演じきって、

 序盤から、その演技合戦で楽しませてくれる。

 エドワード・ノートンは凄いな。

 『ダークナイト』のジョーカーのような「思想のないのが思想」的などうにも救いようのない人間の姿を見せてくれる。

 とにかく、”ストーン”の目つきの瞬間の移り変わりには注目だ!

 そこへ、ストーンの妻のルセッタ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が、絡んでくる。

 チンピラのストーンは、妻を使ってジャックを篭絡しようと画策したのだ。

 この、淫乱女・ルセッタの演技が、ミラ、ほとほとにうまい。

 現在のミラの、やや疲れたボディが、ただひたすらに性欲求に忠実で、男へと媚びることだけに長けていて、その方法論に疑いを持っていないルセッタの役柄と絶妙にマッチしているのだ。

 しかし、ミラ、乳首、でかっ・・・。

 ジャックがルセッタに誘惑されるくだりは意外にあっさりしている。

 物語は、面接の行なわれる期間に、管理官の心象を良くしようと戯れに読んだ宗教書によって、ストーンが変わっていく過程が面白い。

 この作品は、「神」的な存在を渇望する登場人物を描き続ける。

 ジャックは、何らかのトラウマ(その片鱗はプロローグに描かれる)を抱え、救いを希求し、常に説教CDを聴き続ける生活。

 だが、ルセッタの誘惑に堕ちる。

 ジャックの奥さんは、毎日曜、夫と教会に通い、聖書を愛読している敬虔なクリスチャン。

 だが、プロローグでは、扉を閉めたときに、気付かずに蜂を圧死させている。

 ストーンは、過去に罪を犯している。

 しかし、作中では、神の啓示を受けるに至る。

  

 その変貌したストーンの姿は、更なるエドワード・ノートンの演技の奥行きを見せつけてくれる。

 幼稚園で保育士に従事しているルセッタは、奔放にフリーセックスを貪る。

 ルセッタは、「マグダラのマリア」なのだろう。

 正反対の生き方をしてきた二人の男の人生が刑務所で交差し、そこに、悔い改めることを知らない現代的な「マグダラのマリア」が佇み、二人の男の運命を逆転させる。

 物語上の、ジャックの奥さんの立ち位置が、いまだ明確に読み解き出来ないのだが、

 そんな現時点でも、傑作としか思えない。

                                             (2010/11/08)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[映画『エクリプス/トワイライト・サーガ』を観た]

2010-11-06 23:59:50 | 物語の感想
☆今回はとても面白かった!

 先ず、これまでの二作のダイジェストが本編前に語られ、ややもったりしたこれまでの展開を簡潔に説明してくれ、これから作品を鑑賞する私たちの気持ちを引きつけてくれる。

 だから私も、前2作のレビューをリンクさせて、舞台説明はしない^^;

     [映画『トワイライト~初恋~』を観た](クリック!)

     [映画『ニュームーン/トワイライト・サーガ』を観た](クリック!)

 驚いたのが、登場人物全員の役者が成長し、物語から、その若さのイメージからくる、作品全体の「未熟」に感じられる部分がなくなったことだ

 序盤、やや、ジミー大西っぽかった人狼族のジェイコブが、なかなかの男前になり、これならば、ベラを賭けてヴァンパイアのエドワードと充分にタメを張れるレベルになったことを目の当たりにさせてくれた。

 物語も、グイグイとジェイコブの存在感を増すような展開になっていく。

 それは、半ば、「三角関係」を盛り上げるための強引さでもあるのだが、ベラが次第にジェイコブの方に引き寄せられなくてはならなくなる脚本作りには素直に感心^^(テントの中の「究極の三角関係」シーンなんて、それがライバル同士の友情へと変貌し素晴らしい!)

 同時に、バカ殿みたいだったエドワードも、やや顔に肉がつき神経質さが消え、また、これも、物語的に、かなり人間味を帯びてきて、特に後半に見せる笑顔は優しさが爆発で、こりゃ、全米のティーンは夢中になろう^^

 ただ、中盤、カレン一族が、危険な新生ヴァンパイア軍団との戦いに備える時には、戦いに強いジャスパーが、俄然、物語の中心に出てきて、エドワードの影は薄くなる^^;

 多くの登場人物の過去が語られるが、それぞれが、物語に深みを与え、また、現在進行の物語に活きてくる。

 ベラに冷たかったロザリーの過去は、ベラの「人生の選択」に、優しさ故の批判を含んでいたことを教えてくれ、

 ジャスパーの過去は、今回のクライマックスの最終決戦のからくりのヒントとなる。

 人狼族の族長の語る過去の「人狼vsヴァンパイア」の諍いは、クライマックスのベラの決断の行動の伏線となる。

 その行動で、ベラは、主人公としての活躍の面目が立つ。

 ベラ役の娘も成長し、ずーっと悩んでいる姿に違和感が起こらない。

 ジェイコブに、今後、混乱すると分かりつつのキスしてしまった後の表情が実にいい。

 日本人とアメリカ人の感覚の違いなのかもしれないが、自分の好きな女がライバルと抱擁しキスしている姿を見せられても、エドワード・ジェイコブそれぞれの、自分の気持ちに揺るぎがない姿に、

 この作品には「大人的視点」が内包されているような気がしてならなくて、だから、私なども徐々に作品に共感をはじめてしまっているのか^^;

 私の好きなアリス役の子もまた、歳をとらないヴァンパイアなのに、ちょいと成長してしまい、ややシャープさが失われたのは痛い。

 でも、まだまだ可愛いけどね^^

 第4作目にも大期待です!

 なお、タイトル写真は、<MOVIX昭島>で貰った、初日鑑賞特典「トワイライト」ポストカードです^^

 一枚づつしか貰えないのだが、3人で観て、ダブりなく、ベラ・エドワード・ジェイコブとメイン3人が集まったのが嬉しいもので^^v(姪っ子にあげちゃったけど)

                                            (2010/11/06)
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[「尖閣ビデオ」短評]

2010-11-06 19:58:50 | 保守の一考
☆実は、昨日の早朝、Youtube上に流出初公開された40数分の映像を、全てちゃんと見まして、眠い目を擦り、仕事場に行き、昨日の投稿の通り、菜々子さん問題の決着に向けた行動を取った次第です。

 ・・・さて、映像の感想ですが、私は本物だと思って見ていましたが、臨場感がたっぷりとは言え、別に映画でもないので単調な画面も続き、特に情報的には真新しいものもなく、少々退屈でした。

 私が見たかった、「監察に乗り込むも、ふいに急発進した中国漁船の煽りを受けて海に落ちた巡視船隊員を銛でつくチャンコロ船員」の図がなかったので、残念だった。

 そのシーンがあれば、全日本が怒りに震えたと思う。

 私は、野蛮人に対し、もっともっと怒りたいのです!

     

 しかし、激突して、巡視船から、一瞬の間を置いて黒煙が吹き上がったシーンは緊迫したね。

 隊員の「停まれー!!!」の怒声も、燃えた。

   ◇

 ただねぇ、どんなに、この衝突された状況に、中国側の悪意が現われていようと、奴らは「いちお」、「尖閣諸島の領有権」を「主張」しているのだから、どんなに加害事実を見せつけて事件状況を納得させても、根本的に、奴らの精神内を「日本国尖閣諸島」意識へ移行させることは出来ないと思う。

 竹島の問題などは、国際法廷でも開けば、悔しがりつつも韓国は引き下がり得るだろうが、

 中国は、中国内だけで「国際法廷」を勝手に作って納得しちゃえる政治思想及び人口である。

 奴らは「世界のガン」で、今、世界中をガンにしようとしている。

 文明国では理解し得ない「人喰いの風習」をグローバルスタンダードにさえしてしまうような「常識破壊国家」である。

   ◇

 今度の月曜日発売の「週刊少年ジャンプ」の『スケットダンス』で面白い一コマがあったので載せておく^^

  

 では、映画『トワイライト:エクリプス』を観て来ます^^v

                                            (2010/11/06)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[黄文雄講演会を拝聴(2005年4月)]

2010-11-04 22:19:50 | 保守の一考
☆再掲です。

 現在の日中関係を考える上で、多くの示唆に富んでいます^^

   ◇

   [「チャイナリスク」 黄文雄講演会を拝聴・前篇(2005/04/26)]

▼本日(4/26)、「正論の会」主催の黄文雄先生の講演に行った。

 中国、と言いましょうか、中国と台湾の緊張、それぞれとの日本の関係を語らせたら、右に出る者は少ないだろうアジア政治史研究の大家である。

 昨今の中国での反日暴動を、黄先生がどう見たか? を、とても期待して聞きに行った。

 以下、黄先生の言説を箇条書きで記す。

 一時間半ほどの講演でしたが、全ての要旨をメモった自信はあります。

 が、黄先生が日本語ネイティブではないってことも作用し(99・8%完璧な日本語ですが^^;)、部分的に、私の理解が及ばなかった点があり、細かな理解において間違えている箇所もあると思いますが、その責は私にあり、皆様、ご容赦を。

 また、速報性を重視したく、それぞれの項目とのつなぎがうまく為さされていないのは勘弁してください。

   ○外交政策において、よく、「北風と太陽」の童話の例えが使われる。
 太陽的な外交政策は、【ある一定の価値観を共有する関係】においては有効だが、中国・韓国に対しては、「北風」政策しかない。
 朝日新聞などは、太陽的な外交政策を煽るだけ煽っておいて、今回の中国反日暴動のような事態が生じると、にっちもさっちも行かなくなって、社説などで「知恵を出すべきだ!」などと言うのを得意にしているが、自分で出せ!

   ○もともと、中国には娯楽がなく、人民は「賭博」ばかりしている。
 今回の反日暴動を見ていると、子どもを肩車とかして笑顔でデモに参加している人物などもいて、人民にとっての【新しい娯楽】の誕生の様な気がした。

   ○最近の日本のマスコミの中国反日暴動報道を見ると、いわゆる【中国の代弁者】の言論者が消えた。

   ○台湾の新聞では、中国の暴動行為を「反日」とは言わない(『自由時報』など)。
 【仇日】と言う。
 中国では、「敵」と言う概念は、自分の利で揺らぎ、「昨日の敵は今日の友、今日の友は明日の敵」となったりする。
 しかし、「仇」と言う表現においては、その末代までも許さないのである・・・。

   ○今回の暴動では、日本だけでなく、例えば、台湾資本の工場や外国企業への襲撃もなされていて、その様相たるや義和団事件を彷彿とさせる。

   ○今回の暴動の原因は、胡錦涛の政治がうまくいってないことに尽きる。
 なぜ、あまり、胡錦涛の失政が語られないのか不思議だ。

   ○日経新聞などでは、ベタ記事でサラリと「中国の貧民層はニ千数百万人」などと書いている。
 それはそれで、多大な数字だが、中国の人口割合を考えると少ない。
 が、それは、世界基準ではない、中国政府の自称である。
 世界基準の国連規定<1ドル(一日あたりの稼ぎ)>を当て嵌めると、中国の農民層8億5千万人の年収が316ドルであるが故に、貧民層は8億人を超しているのである。
 かように、日経新聞は、中国の「提灯持ち」メディアとして、嘘を垂れ流し続けるのだ。

   ○日経新聞の、「中国経済礼賛記事」は、度を超している。
 そこには、かつての鮫島ケイジ記者が中国で拘束され、その釈放を巡って、日経新聞と中国政府の間で「密約」があったとしか思えない(←これは聴衆の意見)。
 「正論の会」の三輪和雄代表は、「朝日新聞のように明らかな嘘を垂れ流すのではなく、嘘情報に、まことしやかな数字の説得力を持たせる日経新聞の罪は重い」と言っている。

   ○『正論』の6月号では、黄先生は胡錦涛の問題について論文を書いたそうだ。
 多分に、江沢民の政策の「尻拭い」の側面を持つ胡錦涛政権だが、就任していきなり、「SARS」騒動が起きた。
 それに象徴されるかのように、自然・政治・支配、全てうまくいってない。せっかく、党・政・軍を掌握したのに、憐れである。

   ○胡錦涛の愚策として「ゴルバチョフ批判」がある。
 その裏には、金正日やカストロを見習う気持ちがある。
 経済面においてではなく、その、国を掌握する手腕としてだ。

   ○また、アメリカ的自由主義経済への大批判も愚策としてある。
 李鵬の時代には、「三権分立」「他党政権」「私有財産」を断固として認めない体制を堅持していた。
 だが、胡錦涛は、「私有財産の不認」だけは言えない。それは政権崩壊と直結しているからだ。
 つまり、アメリカ的な自由主義経済を認めつつ(社会主義を放棄しつつ)、共産党を信奉させると言う矛盾に苛まれている。
 その矛盾は、ソビエト的な共産主義より、毛沢東主義へと進んでいることを示している。

   ○中国政府は、二十九ヶ条に及ぶ報道規制を行なっている。
 それは、各地で頻繁に起こっている農民デモや農民蜂起の情報をシャットアウトし、共産党の素晴らしさだけをメディアに流すと言うこと。
 反主流派は、いつの間にやら、逮捕やクビにされ、だが、それは完全なる報道規制をされるのだ。
 胡錦涛は、そう言った言論統制をせざるを得ず、だが、それこそが、ゆっくりと自国の首を締めている・・・。

   ○何よりも中国には失業問題がある・・・。(すぐに、続きます^^)

     #     #     #

   [「中国失業問題」 黄文雄講演会を拝聴・中篇(2005/04/27)]

 ▼黄先生は、最近、『TVタックル』にも出演していたが、遠目に見ても、絶対に判別できると言った外見をしている。
 密度の濃い白髪混じりの頭髪がベートーベンのようで、細く浅黒い輪郭にはやや色付きのメガネを下げ気味に掛けている。あごひげも髪量多し。背高し。
 ・・・では、続きを書きます^^
 なお、要旨の誤認、数字の間違いの文責は私にあります。

   ○中国においては、大学・専門学校卒業生(大・専と略される)の半分が就職できない。
 つまり、卒業=失業・・・。

   ○留学生など、海外帰国組(海帰派)は、その発音の近さから「海亀派」と呼ばれるのだそうだが、たとえ博士号を取得したとしても職に就けないのだそうだ。
 こう言った人物が、反日デモの扇動をしたと思われるが、そこのトコは、いまだ因果関係を解明できていない。

   ○農業人口を考える。
 例えば、アメリカと中国の農業人口の比較。
 世界の半分の農作物を占めているアメリカ・・・500万人。
 8億5千万の農業人口(直接的農業従事者は5億4千万人)の中国。
 耕地面積こそ、30%ほどアメリカが広いのだが、農業生産量は同じくらいで、中国の生産力のあまりにもの能率の悪さが目立つ。

   ○中国の問題は、【農業・農民・農村】の「三農問題」に集約される。
 8億5千万人・・・。幾らなんでも、そんなにはいらない。

   ○胡錦涛は就任時、問題を7年以内に解決と言った。
 が、8億5千万人の農民には、既得権益(汚職の)を持つ全国6000万人の「幹部」が張り付いている。
 その「幹部」が、農業の何たるかを何も知らず、訳知り顔で指導。しかし、その「指導」たるや、幹部ごとに全く違う・・・。
 清朝の末期においては、「幹部」は300万人に一人(これは聞き間違いかな?)。
 だが、現在は、農民15人に一人の幹部が張り付いている・・・。
 こう言ったバランスの問題は、中国の二千年前からの根源的大問題。

   ○社会主義経済から社会主義市場経済への移行の中で。
 日本においての貧富格差の少なさに比べ、中国ではドンドン広がっている。
 中国共産党幹部(人民の1%)が、中国の国家予算の半分を持っている。
 農民は、8億人全体で12%しか持っていない。いまや、それは10%になっていよう。

   ○では、その共産党幹部1%の人間の富はどこから入るのか?
 中国の伝統文化【汚職】での所得で、それはGDPの20%~25%となっている。
 政府は、そう言った汚職をなくそうと、金を海外投資などして逃がしているのだが、でも、同等の金(500億ドルくらい)が【ODA】などで国内に流れ込んできて、1%の人間の懐に入っていく・・・。

   ○もう少し給料を上げたら、もう少し刑を上げれば、汚職はなくなるだろうと政府は考えているのかもしれないが、『汚職、それこそが、体制の維持をかろうじて支えており、それをなくしたら、体制崩壊』。

   ○暴動の統計として、都市・農村部問わず、2003年に一千万人を突破する。
更に、2004年、毎月200万人規模で起こっている。
 2004年9月、江沢民から胡錦涛に軍権力が移ると、その翌月には、200万人超となった。
 その膨大な暴動の人数に対し、反日テロの二万人は、どのような意味を為すのか?
 反日は、中国全体の騒ぎの一部分、一環なのか?
 関連性はあるのか?
 そこがいまだに判明させられない・・・。

   ○数年前から、中国国内では、困窮した農民の列車襲撃事件が頻繁に起こっている。
 一昨年には、200件起こっている。とある事件においては、一万人の農民が参加していたりしている。
 農民の主張はこうだ。
  【石炭は国のもの イコール 我らのもの】
 それは、「愛国無罪」や「造反有理」と同様の思考形態だ。
 それが中国人なのだ。
 中国には、法治国家になれる要素がない。(後篇に続く)

     #     #     #

   [「中国バブル崩壊の責任までも」 黄文雄講演会を拝聴・後篇(2005/05/08)]

 ▼さあ、黄先生の講演会報告、今回が最終回です。
 中篇発表以降、今月号の保守系論壇誌『正論』『諸君!』、新興の『Will』が発売されました。
 黄先生は、その中の二誌で論文を発表しております。
 特に、『正論』で巻頭を飾った論文 ≪世界四大独裁者に選ばれた胡錦涛主席の信じられない愚策≫は、この講演会報告と重なる面が多々あり、後篇は書く必要ないかな、とも思ったのですが、一つだけ特筆しておきたいことがあるので記すことにした。

 なお、繰り返しますが、数字や名称の間違いの責任は、私に帰します。

   ○中国共産党は、80年代以降、中国人民の意思統一をはかるべく、「反日」を掲げ、82年の日本の歴史教科書誤報事件に始まり、続いて、靖国、慰安婦と日本バッシングのネタを捜し求めている。
 今回の暴動では、日本の国連常任理事国入り問題が大きな人民の反感となっているが、それらが解決しても、すぐに、何かしら「反日」のネタを探してくるだろう。

   ●(蘭注)以前、『朝まで生テレビ』で、森本敏氏が、「靖国問題だけは、中国の同意を得られないだろうから、その問題についてだけは譲れ・・・云々」などと、小林よしのり氏ともども言っていたが、言語道断である。
 どうせ、中国は、新しいゆすり・たかりのネタを探してくるのである。それが、中国共産党の「国是」なのだから・・・。

   ○広東での、日本人旅行者の集団売春の、世界マスコミへの事件的漏洩も、中国の国是の庶民レベルへの浸透が窺える。
 そもそも、WHOの調べでさえも、中国には売春婦が600万人いるのである。
 実際には、1千万~3千万の売春大国である。
 売ってる責任ないがしろに、日本人旅行者が糾弾されているのである。
 これがことさらに問題化したのは、中国現地の旅行社の競争が激しく、下位の会社が上位の会社を追い落とすべく表面化させたのであろう。

   ●(蘭注)ちなみに、皆さん、記憶から消えているかもしれないが、つい一昔前の韓国は、国を挙げて、日本からの売春目的の観光客を呼んでいたのである。
 「日本の殿方、いらっしゃい^^」 大統領自らのたまっていたんではなかったっけ^^
 こんな記事がある・・・。
 『・・・「買春売春市場の規模、年間26兆ウォン」(中央日報 2003.02.06 15:22)
 政府が行った調査のまとめによると、韓国の買春売春産業は年間26兆ウォン(約2兆6000億円)台の規模であり、買春売買産業の専業女性がおよそ26万人にのぼる。
 今回の調査は、政府が行った初の買春売春産業調査報告であり、民間団体まで含ませたケースとしても全国規模で行われた初の実態調査となる。
 26兆ウォンにのぼる買春売買産業の規模は、2001年の国内総生産(GDP)545兆ウォン(約55兆円)に比べるとき、その5%にあたる。また、専業女性数およそ26万人は、満20歳から34歳までの女性(2002年、統計庁)人口の4%にのぼる。
 女性部は、韓国刑事政策研究院に依頼し昨年1年間にわたって、ソウル、釜山(プサン)、大邱(テグ)など大都市と邑・面(ウッブ、ミョン=韓国地方の行政単位)地域の総5600の業者を対象に面接調査を行った。
 女性部は7日、同報告内容に基づき関連女性団体らとともに「韓国の買春売春市場の規模と現況」との政策討論会を開く計画だ。
 文キョンラン女性専門記者・・・ 』

   ●(蘭注)すいません・・・、中国の話でしたね^^;

   ○エイズは、中国では1千400万人を突破している。
 社会主義国家には性病などは存在しない、などと言っていたものだが、梅毒・淋病と毎年200万人近い感染者がいる。

   ○なんで、胡錦涛の政策が、これまでメディアの槍玉にあがらないのか不思議なのだが、これから、更に反日は大きくなっていく可能性がある。
 特に、インターネット上の中国人ネチズン(ネット住民)のヒステリックぶりは恐ろしい。
 香港の雑誌「解放」の記事によると、25歳以下の3万人アンケートで、その中の82%が、戦争になったら、「日本人の捕虜殺す」「女だったら強姦して殺す」「女・子どもも皆殺し」と答えているとのこと。
 真に恐ろしいのは、これらの若者が、中国社会の中枢を担うようになった日だ。

   ○青少年の重犯罪(殺人・窃盗・暴行)も、多くなっており、1998年には、100万人を突破している。
 これは、結果として甘やかされるといった「一人っ子政策」の影響ばかりではない。
開放路線により社会の急激な変化、矛盾さえする反日教育・・・。
 そう言った問題がないまぜになり、自分が何者なのか判然としない中で反社会的行動に出てしまうのだろう。
 その暴れっぷりたるや文革時代の紅衛兵を彷彿とさせるが、まがりなりにも紅衛兵にはあった「正義感」は絶無である。

   ○紅衛兵時代における壁新聞のような存在として、今のインターネットが、中国の若者には作用している。
 そして、<第二世代の紅衛兵>は生成されてゆく。
 中国での17歳以下の精神異常者の数・3000万人・・・。
 二十年後の中国は、日本にとって恐ろしく、そして、中国自身にとっては、もっと恐ろしい事態になろう。

   ○インターネットに国境はない、なんて標語は中国では通用しない。
 その普及率の低さに比べ、多大な人数である何万と言う管理者が常時張りついている。
そして、絶対的な情報管理を行なっているのだ。
 偏った情報によって、本来は情報の自由化の恩恵を受けるはずの中国ネチズンが、普通の人民よりも歪められるのは当然である。
 こういった情報鎖国・言論統制は、焚書坑儒の時代からの中国の「伝統文化」だ。

   ○また、中国政府は、言論統制の「出前」みたいなことも、日本において行なっている。
 中国人留学生の7万人の多くには、中国政府の「現場指導」が行なわれ、その「現場指導」は、自民党や民主党に対してさえも行なわれる(田中真紀子の「ゲンメイ」の話もあったなあ・・・)。
 日本人はだらしない・・・。本来は、日本こそ、後進国の中国に「現場指導」しなくてはいけないはずなのに・・・。
 李登輝の日本入国を躊躇するわ、江沢民の日本での講演に台湾民族派の入場を遮ったり、・・・悲しい限りだ。

   ○中国経済は、まったくうまくいってない。
 改革解放の年に4%だった海外依存率が、現在では60%となっている。
 経済において、その国の資本と技術は重要なものであるが、その両者とも、中国にはない。
 (以下の数字は、資本力か技術力か、何なのかメモし忘れてしまったのだが、普通の後進国で1%のものが、中国では、0・7%しかないそうである。最近のニューズウィーク誌で、やっと1・1%と言う値を貰ったとのこと)

   ○日本の中国経済に対する見方は、間違っている。
 上海の不動産の30%は欠陥ビル。
 いつ、バブルがはじけてもおかしくない状態だ。
 株は、既に一回はじけているのだが、もう一度、それが起こらなくては、正常にはならないと考えられる。
 しかし、日本人は、中国政府の片棒を担いでいる朝日や日経新聞に煽られて、2003年には、3000億ドルもの投資を行なっている。
 中国政府の中では、数千人の専門家が「バブル崩壊後」の研究を怠りなくしている。
 バブル崩壊を起こさせるのは、中国政府にとって、いつでも可能なことなのである。
 何か、現行の政策を一つでも変えれば、中国バブル経済は崩壊する。
 それは、日本のような爆弾型ではなく、爆竹型の経済崩壊の姿を見せるだろう。
 そして、だ!
  【中国バブル崩壊の全責任を、
   日本の経済介入(ODA・株投資・資本投資・技術投資・・・)の所為にするだろう】
 お、恐ろしい。
 しかし、これは真理だろう。
 満州でも、朝鮮でも、日本は、善意による好意的保護統治を行なった。しかし、現在での半島・中国での日本の統治は、逆の意味付けをされてしまっている。
 これほどまでに、「ニーハオ^^ ニーハオ^^」されて、乞われた末に工場移転を行なった企業も、出店したデパートも、経済の伸びに期待して株を大量に買った日本の個人投資家も、血税をODAの形で支払わされた日本国民全員も、中国経済バブル崩壊とともに、その罪を着せられ、ボロボロに傷つけられて、虚脱させられることになるのである。

   ○黄先生は、先日出演した『TVタックル』でこう言っている。
 『日本は中国を侵略したことなどは、ない。
  日本と中国の間には戦争もない。
  日中戦争と言われるものは、
  中国大陸で150年続いた「内戦」への、
  日本による人道上の道義的介入である・・・』

   ○日本は、中国共産党の難癖などはキッパリと拒否し、
 逆に中国に、こちらから、正しい歴史認識を教え込むべきだ!

   ◇

 文中の日付の日の再掲でした。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[与党民主党考・112 「バ菅の対中外交と比べてみて!」]

2010-11-02 00:00:27 | 保守の一考
☆・・・[安倍晋三総理大臣、支持します^^(再掲 2006/10/14)]

 北の「核実験」で、その話題が消え去ってしまったが、安倍総理の訪中があった。

 昨日(10/13)の産経新聞に『検証---日中首脳会談』の記事があり、安倍総理の慎重な外交姿勢が窺えたので、報告したい。

  ・幻の挨拶

 8日夕の中国首相主催の晩餐会の直前、安倍総理は、外務省高官に、あらかじめ用意していた<挨拶文>の修正を請われたそうだ。

 それも、「中国側の意向」として・・・。

 つまり、外務省は、当然の「外交術」として、かような「リーク」を行っていたのだ。

 安倍晋三、総理になって初めて、かようなカラクリを知って度肝抜かれたことだろう。

 それが、日本の「外交」の先陣を切るはずの外務省の勇み足なのである・・・。

「それではあいさつはできないな…」

 かくして、挨拶の言葉はキャンセルとなる。

 おそらく、今までのあらゆる外交局面で、外務省は同じことをしてきたのであろう。

  ・会談の心得

 訪中の二日前、衆議院予算委員会の最中に、麻生太郎外務大臣が、さりげなく手書きのメモを安倍総理に渡してきたという。

 それには、「首脳会談の心得」が記されていた。

 マンガ好きで知られる麻生外相らしい、ビジュアル戦略でもあった。

  1・両手で握手をしない
  2・お辞儀をしない
  3・政府専用機のタラップを夫人と並んで降りる

 安倍総理は、それに応じた。

 二人が恐れたのは、中国側による「朝貢外交」の演出であった。

 前段の「幻の挨拶」での、外務省の中国への御注進は、そもそもが、日本人特有の他者への「思いやり」が原初にあったはずだ。

 だが、それに最大限、追い込みをかけていくのが他国の外交である。

 私は、3番が、麻生氏の提案だと知って、非常に感心した。

 私は、安倍総理と夫人の姿を見て、「安倍ちゃん、こりゃ、これから先、凄い政治を見せてくれるんじゃないか!^^」と感激したのだ。

 しかも、麻生氏の助言にアレンジを加え、手を繋いでいたもんな。

 チャーミーグリーンのCMを思い出しちゃったよ^^

 安倍総理は、中国の首相への握手に対し、絶対に笑顔を見せなかった。

 フレンドリーな笑顔を、「おべっか笑い」とみなすのが、中国との外交である。

 睨み合うぐらいが、お互いの「気心」が知れる感情表現なのだろう。

 また、首相は、「相手より長く話すこと」を心がけた。

 これは、中国の伝統に沿った手法で、中国では、文書を重視する故に、文書に多く発言を残された者こそが優位に見られるのだそうだ。

 かくして、安倍総理、首脳会談において、中国の温家宝首相に倍して語った。

 日本人は頷くだけだ、の、外交上の負の伝統を打ち破り、外務省の用意した想定問答も破り捨て、日本の歴史認識や靖国神社参拝に対しての中国側の批判へも丁寧に答えた。

 最後に、安倍首相は、中国側が【そう答えるしかない】要求をした。

  『過去の歴史の問題では、
   わが国60年の平和国家としての歩みに正当な評価を求めたい』

 温首相 『評価している』

 胡主席 『信じている』

 ・・・安倍総理の、勝利である^^

  ・共同プレス発表

 安倍総理、小泉政権下では滞った訪中を、「行くか、行かざるべきか?」で苦悩していたようだ。

 それは、今後の政権運営での、大きな選択となるのが分かっていたからだ。

 中国からの招請が9月30日。安倍総理の訪中の決断は10月3日、訪中した日は10月8日。

 異例の忙しなさだ。

 で、いつものごとく、火事場泥棒のようにどさくさで、中国は、訪中発表の日本側の文言に「政治的障害を排除し」の言葉を求めてきた。

 中国の求める「排除」は靖国参拝か?

 日本は「反日運動(教育)」こそ排除願いたい。

 しかし、目立つは、大きな声の中国の、より具体的なスローガンである。

 だが、安倍総理は、訪中中止を匂わしたことで、中国側を断念させ、「排除」を「克服」に変えさせた。
 
 中国が、これまで当然としてきたやり方は、まだまだある。

 会談の文書化である。

 平成10年の小渕首相と江沢民主席の会談には『村山談話』が折り込まれ、それが文書化され、今も、反日のテキストとされていた。

 安倍総理は、その会談の文書化を固辞した。

 中国は、毎度、ぎりぎりになってやっと譲歩を始める。

 「歴史を鏡に」の決まり文句を「双方は歴史を直視し」に変えた。

 日本側の求める「未来志向」「東シナ海問題の協議」「北朝鮮への憂慮」が加えられた。

 それでも、安倍総理は、慎重に状況を見定めようとしていた。

 だが、中国は、要求もしてくる。

 事前の共同プレス発表である。

 既成事実を作ってしまえ、との中国側の意図である。

 これも、安倍総理、固辞する。

 会談次第では、文書の破棄も選択肢になっていた。

 かくして、会談後、日中双方、いい結果を得ることになる。

 ごり押しされるだけだった対中国外交においての日本政府、当たり前のイーブンの状態に持ってきた。

 これは、勝利である^^

 思えば、小泉前総理は、偉大であった。

 強引、剛情、豪快に、長期政権を保った。

 強靭な男であった。

 日本人に「日本」を示そうとした。

 だが、その中にあって、後継者に関しては多くを語らなかった。

 そして、するすると安倍総理が誕生した。

 そこには、小泉純一郎の繊細さが見えていた。

 安倍新総理は、小泉前総理の「強さ」を受け継ぐと、多くの人に待望されていた。

 しかし、安倍新総理が引き継いだのは「細心さ」であった。

 それで、日本人に「世界の中の日本」を示そうとしているのか。

 安倍「新」総理と記すには、早くも多くの出来事がありすぎた。

       ・・・激動の時代に突入した!

                                         (2006/10/14の再掲)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[中国の宇宙開発/チェン号、エウロパで全滅(再掲 2007/03/12)]

2010-11-01 23:16:29 | 保守の一考
☆・・・▼先ず、以下の<iza(産経)>ニュースをお読み下さい^^

《 「ウラン資源…5年後に月へ」中国が宇宙計画発表(03/11 21:20)
 中国の国防科学技術工業委員会は11日までに、第11次5カ年計画(2006-10年)での宇宙科学発展計画を発表した。12年ごろの月面着陸などを柱とし、今後15年以内に中国の宇宙科学は世界最先端の水準に到達可能だとしている。
 中国が月探査に積極的なのはウランなどの資源確保が目的とみられており、計画は、宇宙科学の発展が「国家戦略上必要な重要問題の解決」につながると強調した。宇宙科学の中期的な計画を示すのは初めてという。
 月探査では、07年中に月を周回し、撮影した表面の画像から土壌などを分析。12年前後に月面着陸を実現し、17年前後には月面の土などを地球へ持ち帰るとしている。
 すでに2回成功している有人飛行関連では、飛行士の船外活動やドッキング技術で大きな進展を図るほか、長期に軌道上を飛行する宇宙実験室も開発する。宇宙観測用に各国が開発を競う硬エックス線望遠鏡の自主開発や、帰還式実験衛星「実践10号」を09年に打ち上げる目標も示した。
 国際協力では、ロシアと共同の火星観測計画などを盛り込んだ。(共同)》

▽私は、アーサー・C・クラークの『2010年 宇宙の旅』を思い出した。

 これは、『2001年 宇宙の旅(映画版は、スタンリー・キューブリック監督ね)』の続編である。

 『2001年~』は、その年が過ぎた今となっても、SF小説(映画)の金字塔であるが、現実の国際政治状況と重ならない点も、いかんせん、多かった。

 一番大きな相違点は、大未来予測作家 アーサー・C・クラークが、執筆時(1960年中盤)に未来であった「2001年」においても<ソビエト連邦>が存在している、としていた点だ。

 その続編『2010年~』においても、それは踏襲されていた(執筆 1980年代初頭)。

 アメリカとソ連の、地球上においての関係が緊張し、それが、宇宙(木星圏)を旅する米ソ共同チームにも影を落とす、と言う背景がストーリーにあった。

 しかし、ソ連は、現在、存在しない。

 『2010年~』の映画版では、その両国に焦点が絞られていたが、小説版では、もう1チーム存在していた。

 中国の宇宙船チェン号も木星圏に向かっていたのだ。

 チェン号は、米ソ共同探索チームが乗り込んでいるレオーノフ号に先んじて、「水」を補給するために、衛星エウロパへの着陸を断行する。

 しかし、エウロパには原始生命体が存在し、襲われ、全滅の憂き目に遭ってしまうのだ。

▽私は、かつて、この小説を読んだ時(20年前か)、なんちゅうか、その「水」を補給すると言う<自給自足>的な行為が、いかにも中国だなあ、と思ったものなのだ^^;

 中国ってのは、毛沢東の有名な発言が示すように、全くの準備不足でも、戦争において数万単位での犠牲を当然として、国益(と言うか、中共益^^;)を推し進める。

 宇宙開発においても、「1000」の失敗を当然として、「3」の奇跡の成功に狂喜しているようなイメージがある。

 宇宙空間にも生身で挑んでいく。

 ・・・車程度の密閉性で宇宙に送り込み、偶然にも、その車並みの車内の気圧が奇跡的に外に漏れなかった。そんな状況を成功としている。そんなイメージなんだよなあ。

▽ソ連はなくなった。

 しかし、中国は存在している。

 そして、「第11次5カ年計画(2006-10年)」を発表した。

 中国の宇宙開発は、まさに、【2010年】にピークを迎える。

 「エウロパの水」ならぬ「月のウラン」をお目当てにするようだが、さて、どのような「しっぺ返し」を、宇宙と言う超大自然は中国に与えるのか?

▼黄文雄氏が言っていたが、中国には重要な国家的課題として<資源問題>がある。

    エネルギーがないのはおろか(外国頼り)、

     あっても、それを活用する技術もなく(外国頼り)、

      当然、人材もなく(外国頼り)、

       資本もない(外国頼り)。

 異常に、<他者依存度>の高い国である。

 【横取り(掠め盗り)】が国是の国である。

 東シナ海の日中中間線付近のガス田群の問題についても然り、

 昨今の「金属盗難」も然り、

 月のウラン採掘計画も然り、である。

  PS.「金属盗難」については、もっと考えたい問題である。
 これは、「振り込め詐欺」と似た<犯罪道徳にも劣る>犯罪だと考えている。
 日本への三国人の流入は、その価値観により、犯罪の「何でもあり」状況を形作ってしまっている。

▽そんな中で、この記事はメチャクチャ嬉しかった^^

 地震国・日本への、地球の贈り物である^^

 地球は何でも知っている。ちゃんと全てを見ていて下さってるね^^(「iza(産経)」より)

《 燃える氷「14年分」
   …紀伊半島沖にメタンハイドレート1・1兆立方メートル(03/09 07:02)
 「燃える氷」ともいわれ、将来のエネルギー源として期待されているメタンハイドレートが、紀伊半島東側に広がる東部南海トラフに1・1兆立方メートル存在することが、経済産業省による委託調査で分かった。日本の天然ガス消費量の14年分に相当し、日本全体では100年分を超える資源量を期待できる。生産技術など乗り越えなければならないハードルは高いが、実用化できれば資源小国である日本が「資源大国」となる可能性も秘めている。
 今回の調査は太平洋沖の東海沖から熊野灘にいたるエリアで、南海トラフ全体の8分の1程度にあたる。地層中のメタンハイドレートの密度も一般的なガス田と同程度という。
 日本では東海沖から四国沖、日向灘にかけての堆積(たいせき)層に多く分布しているとみられ、1996(平成8)年に行われた探査調査では、日本近海に天然ガス消費量の100年分に相当する7・4兆立方メートル存在するとの試算結果が出された。だが、四国沖に広がる西部南海トラフよりもはるかに狭い東部南海トラフだけで1・1兆立方メートルを確認した今回の調査結果から判断すると、「日本全体では、100年分を超える可能性が出てきた」(経産省)ことになる。
 日本の天然ガス自給率は4%ほどで、大半を液化天然ガス(LNG)の形で海外から輸入している。だが、メタンハイドレートを生産できれば、年間5000万トン以上を輸入するLNGを代替できる可能性が広がる。
 問題は、地下に眠る資源をどうやって回収するかだ。日本近海のメタンハイドレートは水深1000メートルの海底からさらに200~300メートル下に眠るため、回収にはかなりの困難を伴う。メタンハイドレート周辺の圧力を減らして回収する減圧法が有望とされるが、それでも南海トラフで利用するには「1000メートルの水深下で圧力をどう保つか」など、クリアしなければならない技術的課題は少なくない。
 政府は2016年までに環境対策も含めた商業生産への本格的な準備を始める。19年度には西部南海トラフなどの埋蔵量確認や回収実験に約40億円の予算支出を予定している。
                   ◇
  【メタンハイドレート】
 約100万年前に堆積物の中で生成された有機物のメタンが地中や海底の高圧と低温で氷の結晶に取り込まれ、シャーベット状に固まったもの。1立方メートルのメタンハイドレートには約170立方メートルのメタンガスが凝縮されている。地上に出ると氷が解けるが、氷の状態でも火を近づければ炎を上げるため、「燃える氷」とも呼ばれる。》

☆さすがに、太平洋側の、日本列島に張りついている埋蔵地域までは、中国もなにも言えまい。

 ただ、どのように【横取り(掠め盗り)】を画策していくのか、みんな、楽しもうじゃないか?

                                            (2007/03/12の再掲)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする