私は、井沢元彦の「言霊」批判(詳しくは書いていられない、買って読め!)に、かなり共感を感じつつも、かなりの部分で違和感を感じていた。
簡単に言うと、「言霊」とは、日本古来からの「声に出した言葉が現実の事象に対して何らかの影響を与えると信じられ、良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとされ」ること(『wikipedia』より)だ。
その違和感・・・、それが何故か、最近、やっと分かった。
「言霊」が、物理的な作用をすると考えるのはオカルトの傾向があるが、
精神的面においては、「言霊」は非常に大きな作用を及ぼすからだ。
一概に、批判ばかりをしてもいられない。
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私は、「JNSC(自民党ネットサポータズクラブ)」の報告を記しているときに、こう書いた。
<・・・岩屋毅衆議院議員:「今度の選挙は、厳しいが頑張ろう!」
・・・私も、弱音を吐けない状況では「厳しい」としか言えない。
でも、状況は、何か一つのことで、コロッと変わるものですよ。>
この頃、菅政権が誕生し、民主党の支持率が異常にあがっていた頃で、自民党は、次回の選挙において壊滅的な敗北さえ有り得た。
が、私は、それは絶対に語らなかった。
それは、私の「言霊」が、ここの閲覧者に影響を及ぼすのが分かっていたからだ。
「言霊」は、人間の心理に作用し、精神活動においては、絶対的に作用するのである。
私が、自民党は勝つ! と言っても、作用は難しいのだが、
負ける! と言ったとすると、人間は負の情報にはすぐ飛びつくから、それは避けなくてはならなかった。
選挙とは、物理作用ではない、精神作用だ。
何かに属した者は、常に、客観的視点と、自分が能動的に行動を起こした結果を見越した視点を持たなくてはならない。
兵頭二十八軍師も、言ってることと思ってることの二重思考の重要性を、当然の如く語っていたものだ。
私は、とある「自称・運動家」がバカみたいに客観的に自陣をマイナスに語って悦に浸る姿に嫌悪を感じ、一切の交流を断ったことがある。
お前、「自称・運動家」なら、自分の力で結果を変えてみろ!
レベルが低いんだよ・・・
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こうも書いた。
<・・・いや、実は、今朝、産経新聞のある記事を読んで腹が立った。
「文質彬彬」と言うインタビュー記事で、元経済企画庁長官だった田中秀征と言う人が、このような表現を使ったのだ。
いや、基本的に、この人、民主党に厳しい意見を言ってるのだが、菅内閣の高支持率について聞かれ、こう答えているのだ。
「"こんなことをいつまでもしてたら、また自民党に戻ってしまう"という国民の焦りと反動でしょう」
国民の意味不明のキチガイじみた感情に、この人は道を作ってしまっているのである。
実際は、この九ヶ月の民主党政権は、「こんなことをいつまでもしていたら・・・」なんてレベルを超えているのに、そのような表現を語ることによって、バカな国民は、自分の判断能力のなさに答えを得てしまうのだ。
また、最近、私はとみに思うのが、自民党は、「また自民党に戻ってしまう」などと言う表現で語られる悪政をしてきたというのだろうか?
自民党の悪いところを、誰でも良いから、具体的に挙げていってみて欲しい。
おそらく、この九ヶ月の民主党の不始末のほうが、凄まじく広く深い。
よく、「自民党の賞味期限は切れた」などと言う表現をテレビ朝日は頻繁に使っていたが、じゃあ、なんだ? 民主党は出荷前から不良品で、それでも出荷ゴリ押しでリコールですか?・・・>
私が、「言葉の管理」に、かなり敏感なことが分かろう。
私は、いい加減のように見えて、無意識に、自分の目的とすることへの是非を見分けられる。
私は最初の自分の文章の引用で、こう書いている。
・・・「でも、状況は、何か一つのことで、コロッと変わるものですよ。」。
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で、「言霊」については、民主党のほうから、ほころびが見えてきた。
いま一度、この最近のエントリーを読んで欲しい。
菅直人が、次第に「負の言霊」に侵されている様が見て取れよう・・・。
《[与党民主党考・84 「・・・成り上がり者の孤独・・・」]》
・・・で、「負の言霊」は民主党内に伝染する。
枝野は、<みんなの党>との連携を語り始めやがった!
バカか、こいつは・・・。
で、老獪な国民新党は怒るわな。
《国民新・下地氏、枝野氏の他党の連携模索発言を批判(産経 2010/06/28 00:26)》
<・・・「参院選で与党での過半数を目指すべきで、選挙後の連携のあり方を模索する時期ではない。選挙後の連立を示唆するような発言は、過半数を確保できないと認めるメッセージとなり、候補者の士気を失わせる」・・・>
だが、枝野は、ガキだから、最初は押し通せると思った・・・。
《部分連合発言「当たり前」 枝野幹事長反論(産経 2010/06/29 09:51)》
だが、本日。
《枝野氏発言「頭を坊主にすべき話」 民主、国民新に謝罪(朝日 2010/06/29 19:24)》
<民主党の安住淳選挙対策委員長は29日、党本部で国民新党の下地幹郎幹事長と会談した。下地氏は民主党の枝野幸男幹事長がみんなの党との連携に期待を寄せる発言をしたことについて「選挙後の枠組みに言及するのは不用意すぎる」と批判。安住氏は「本来は頭を坊主にしないといけない話だ。幹事長にも十分注意しておいた」と謝罪した。
ただ、国民新党の亀井静香代表は枝野発言について「幹事長は死にものぐるいで過半数を制すると訴え、候補者にげきを飛ばす立場。過半数割れを前提に(選挙後の話を)言うのは一線の指揮官として理解しがたい」とこの日も記者団に厳しく批判した。・・・>
・・・でも、正直、枝野が頭を丸めたら、支持率上がるぞ~^^;
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<みんなの党>は、振る立場で格好良いね^^;
《「顔洗って出直せ」みんな・渡辺氏、枝野氏を批判(産経 2010/06/28 18:05)》
<みんなの党の渡辺喜美代表は26日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、行政改革の分野でみんなの党との連携を発言した民主党の枝野幸男幹事長に「顔を洗って出直してきなさい」と、痛烈な言葉を浴びせた。同時に、民主党との連携を重ねて否定した。
渡辺氏は、22日に閣議決定した「国家公務員の退職管理基本方針」について「現役の官僚が天下り法人に出向する場合は天下りとして扱わない、という自民党時代よりももっとパワーアップした天下りシステムだ」と批判した。その上で「みんなの党と一緒にやりたいのなら、こんな閣議決定を撤回することと、官公労働組合と縁を切り、官公労出身の候補者を全部切ってからだ」と訴えた。
また、枝野氏の発言について「民主党からみれば、実に賢い党改革派のイメージアップ作戦であり、みんなの党の支持層の引っぱがしだ。みんなの党からみれば、悪質な選挙妨害にしかみえない」とも指摘し、枝野氏を重ねて批判した。>
《渡辺代表、民みん連携「ばかも休み休みに」 水戸で街頭演説(産経 2010/06/29 11:00)》
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また、共産党も、「踏んだり蹴ったり」なことを枝野に言われ、激怒している。
《「デタラメ発言だ」共産党が枝野氏発言に反発(産経 2010/06/29 21:40)》
<民主党の枝野幸男幹事長が27日のフジテレビ「新報道2001」で「国家公務員労組が支持しているのは大部分が共産党で、民主党支持の組合はほとんどない」と断言したことが波紋を広げている。評判があまりよくない公務員労組と民主党は無関係と言わんばかりの枝野氏の発言に、名指しされた共産党や共産党系の公務員労組がこぞって「デタラメ発言だ」と猛反発しているのだ。
「新報道2001」では、共産党の市田忠義書記局長が「共産党は、労組であろうと団体であろうと、特定政党の支持を押し付けたことは一度もない。取り消しなさい」と反論した。それでも枝野氏は「(共産党が)支援を受けているのは間違いない。われわれは国家公務員組合の支持をほとんど受けていない」と主張し、双方の激しい応酬が続いた。・・・>
これは共産党、ちょいと可哀相だね。
民主党の最大支持母体「日本労働組合総連合会」には、日本教職員組合をはじめ、公務員ビシバシですけど・・・。
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また、鳩山や小沢の菅政権批判もなかなか面白い。
小沢は頭がいいので、参院選で敗北しても、民主党政権は続くし、参院選後をクールに睨んでいる。
民主党を全力で押し出している様に見せかけて、その実、小沢は菅の追い落としを画策している。
9月の党選挙は面白いね。
《小沢氏、首相・執行部を猛烈批判「対決宣言」 参院選後の主導権ねらう?(産経 2010/06/28 23:44)》
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それから、小泉純一郎元総理も、なんか一種異様な一言パワー全開でのたまってくれていますよ^^
《小泉元首相「菅首相のもとで『官』から『官』へだ」 (産経 2010/06/28 21:29)》
<小泉純一郎元首相は28日、千葉県市川市で講演し、民主党政権について「自民党にできない無駄の削減をしてくれると期待していたが、あんなにひどい暴走、迷走ばかりとは思わなかった」と批判した。
久々に表舞台に登場した小泉氏は、首相時代に心血を注いだ道路公団民営化を取り上げ「今後一切税金を投入しない制度を作ったのに、高速道路の無料化は税金投入に他ならない。当時の『官から民へ』が、今は菅直人首相のもとで『官』から『官』となっている」と糾弾した。
郵政改革についても「国会で1カ月以上かけて審議した民営化案を、今回わずか6時間の審議で終えた」と指摘。「兆円単位で国費負担があった郵政と道路公団を改革したのに、今の民主党は逆走させている」と述べた。
さらに民主党の体質について「自民党なら総理にも幹事長にもなれない鳩山由紀夫前首相や小沢一郎前民主党幹事長を前に、野党時代に元気のあった民主党議員は黙っちゃった。自由があるのが自由民主党で、自由がないのが民主党だ」と批判。古巣の自民党については「民主党に政権を担う大変さを分かってもらうためにも、しばらく野党でいた方がいい」と皮肉った。>
でも、あんた、昨年の衆議院選の時、「民主党のほうが、私の改革路線を継承してくれているようだ」とか言ってたよな・・・^^;
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ああ、民主党と言うバカ・ウォッチングは面白い!
(2010/06/29)