雨の夜と下弦の月

毎日を静かに、穏やかに生きていきたいと思う日々。
そのわりにはジタバタと暮らすワタクシの毎日を綴っております。

エディット・ピアフ。

2009-08-18 20:57:52 | tv&movie
昨夜、ケーブルTVで「エディット・ピアフ~愛の賛歌」を見ました。劇場公開されたときに見たいなぁとは思っていたのですが、ついに見そびれたままになっておりました。もちろん、フランス語なんて全く分からないし、シャンソンにもあまり興味はないのですが、わりといろんな分野の方がエディット・ピアフの歌に影響を受けているとのことなので、何となく気になっていたのです。エディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤールは、この映画でアカデミー主演女優賞を受賞したというのにも興味がありました。英語以外の外国語の映画で主演女優賞というのは、本当に珍しいことらしいですね。ソフィア・ローレン他数名しかいないとのこと。

ワタクシはエディット・ピアフという人の写真も見た記憶がないくらい、シャンソンには疎いわけですが、マリオン・コティヤールの迫真の演技は確かにすごかった。身長142cmしかなく、晩年はモルヒネ中毒や癌などで枯れ枝のようにやせ細っていたらしいですが、本当にそういうふうに見えてしまった。劇中の歌はエディット・ピアフ本人の歌で、その迫力もすごいなぁと思いました。フランス語は全く分からなくても、並外れた歌唱力だけは分かりました。日本でいうと美空ひばりみたいな人なのでしょう。ひばりとすずめ(=ピアフ)って、やっぱり伝説の歌姫の少女時代には、小鳥のように見えるという共通部分があるのかなぁと思いました。

とはいえ、人生の波乱万丈さ加減ではエディット・ピアフの方が圧倒的にすごいとは思いましたけど。映画で見ただけなので、ドラマティックなところだけを抜き出している部分はあるんでしょうけどね。美空ひばりは小さい頃からスターだったと思うのですが、エディット・ピアフの方は艱難辛苦の末にスターになったという感じがします。亡くなったのが47歳ということは、今のワタクシとそんなに変わらない年齢なんですよね。映画を見た印象では90歳ぐらいのおばあさんに見えましたけど、人間、波乱万丈過ぎる人生を送ると人の何倍ものスピードで駆け抜けていくことになるのかもしれません。越路吹雪の日生劇場のリサイタルにも間に合わなかったワタクシですが、シャンソンって人の心を動かす何かが隠れているんでしょうね。