井の中の蛙、カイラス山巡礼に挑む!

夢のカイラス巡礼を終え、登山を再開しました。山岳信仰の延長上に四国遍路、カイラス山巡礼があり、原点の登山に戻ります。

トレッキング4日目・バガルチャップ(2,160m)→チャーメ(2,670m)

2009-12-24 21:20:58 | アンナプルナ・サーキット
昨日の寒さでお腹の調子が良くない。
寒気はなくなっているがお腹がゴロゴロ鳴っている。
ちょっとゲリ気味か。

さて、朝食を食べに食堂へ行くと昨夜気を失ったO氏が食事を取っている。
麻の挨拶をすると、「昨夜は心配掛けました。でも、大丈夫です。」と元気な声で話してくれる。
どうやら、貧血が原因で意識を失ったようだ。

さて、今日は朝から天気が良く、外にでると雪を被った山が見える。
      
      朝日が当たって真っ白に輝いている。
      この山がすでに4千メートルはあるようだ。

 8:00分、朝食を食べて出発する。
30分ほど歩くとダナキューに着く。
ここにも数軒の宿がある。

ここから直ぐに狭い谷に入り、急な登りとなる。
息を切らさないようにゆっくり登っていく。
林の中は日が当たらず寒い。

昨日の反省で、今日は長袖シャツを着たので寒さが直接当たらず調子がいい。
それにしても、急な坂だ。
その坂の途中に発電所がある。
小さな発電所だが、導水管もありなかなか立派な施設だ。

さらに坂道を1時間ほど歩くと、やっと、緩やかな道になる。
この辺りは大きな樹があり、林となっている。
その道をロバが通っていく。
     
     ロバの背中には白い袋が括り付けられているが、どうやら穀物のようだ。
きっと、さらに上流にある畑などで作られた穀物を下の町まで運んでいるのだろう。

 11:05分、タンチョクに着く。
ここで昼食とするが、汗で濡れたからだが冷えて寒い。
でも、食堂には火の気がない。
仕方がないので炊事をしている台所に行ってストーブに当たる。

私とOくんしかお客がいないので、Oくんのガイドであるハボンさんが器用にももを造っている。
ももとは餃子のような食べ物なので皮で中身を包み込まなければいけない。
その皮で包むのをハボンさんは上手にやっている。
さすが、コックさんだけのことはある。

私達が注文した食事を宿の人とガイドさん達が一緒になって作っている。
できあがるのが遅くなり、ここで約2時間も休んでしまう。
空は雲が広がり、風が強くなってくるので寒い。
ヤッケを着込んで歩くことにする。

 13:50分、チャメに着く。
町の入り口にはタルチョがはためいている。
    

 そしてさらに進んでいくとマニ車が幾つも並んでいる建物がある。
     
     約20メートルはあるかと思うほど長い建物にマニ車がズラーッと並んでいるのは壮観だ。

 今日は入り口近くの宿に泊まる。
部屋で荷物を整理して寒いので寝袋に入っているとビビさんが「この宿のシャワーは熱いので入らないか。」と声を掛けてくる。
「ほんとうにあついの?」と聞くと確かめたと言い、今、入っている人がいるので15分ほどしたら下の台所に来てくれといわれる。

半信半疑で15分後に台所へ行くと、さらに、外にある梯子を降って台所に裏手に行く。
そこに小さな小屋があり、この小屋がシャワールームとなっている。
小屋に入りシャワー栓を明けると確かに熱いお湯がでてくる。
でも、その流れは細い。おまけにシャワー室が寒いのだ。

しかし、ここでシャワーを浴びておかなければ、次に、何時このような熱いシャワーに有り付けるか分からない。
ここは小屋の寒さに目をつぶって、頭だけでも洗っておきたい。

意を決して服を脱ぎ、震えながらシャワーを浴びる。
確かに熱いシャワーなのだが、いかんせん、湯量が少なすぎる。
手早く頭を洗い、体を拭いて服を着る。

頭はすっきりしたが、身体の震えが止まらない。
こんな思いをしてまで身体を洗う必要があるか疑問だが、取り敢えず頭はすっきりした。
急いで台所に戻り、ミルクティーをお腹に流し込んでストーブに当たる。
これでやっと身体の震えが止まる。
仁川のホテルで頭を洗ったのが最後だったから1週間振りだったことになる。

さて、頭がすっきりしたところで、もう一つの懸案だった自宅への電話をしにいく。
宿の近くにインターネットカフェがある。
ここで電話が掛けられると聞いている。
今回、KDDIのプリペイド契約をしてきている。
これで電話を掛けようと考えている。

店の女性にビビさんからすでに料金を払っていることを説明してもらうが、このことがどうしても理解してもらえない。
仕方がないので、ネット電話の料金を聞くと1回50ルピーだという。
それで掛けた方が早いので番号を教えてダイヤルしてもらう。

すると、呼び出し音のあとカチャリと音がして電話が繋がると「もし、もし」と妻の声がする。
手短に今いる場所を伝え、元気に歩いていることを伝える。
子供達の近況を聞いて、一安心!

これで、取り敢えず気になっていたことも解決したので、ビビさんに礼を言って宿へ戻る。

チャメの町は、この辺の中心なのでお店もあるという。
町の奥へ向かって歩いていくと確かに今まででは一番大きな町のようだ。
警察や軍隊の建物もある。

     
     登山用品を沢山おいてあるカラフルな店もある。

     
     このお店にある登山用品には、ほとんどノースフェイスのマークが付いているが、実はまがい物だ。
でも、そこそこの造りなので、値段も考えると買う価値は十分にある。

 この店でボールペンを買ったが、中国製で50ルピーだった。
これもそこそこの製品だった。
日用品は中国製が多いようだ。