「あかりをつけましょ ぼんぼりに おはなをあげましょ もものはな・・」
夕方、ゆいちゃんが歌いながらとんとんと階段をあがってきた。 可愛い声で、2番も歌ってくれた。
今日は夫の港区民卓球大会である。
本当なら写真を撮りに行くところだが、風邪も抜け切れていないし、今日はひなまつり、私のちらし寿司の出番と言う事で、
応援&撮影はパスさせてもらった。
年末から、夫の腰の調子が良くなかったし、膝も良くないので「出来れば区民大会今年はやめて欲しいわ」
年の初めにそう言っていた。
出るとなれば、練習にも身が入るだろうし、手は抜かない夫である。
しかし自分の身体は夫自身が一番良く分かっていることなので、それ以上はひと言も言わなかった。
ただ、欠場することをプライドが許さないなどと思ったりはしないで、無理せず正直に判断して欲しいと念じていた。
「そんなもん、大丈夫や」 の、夫の言葉を信じ、ご飯に味噌汁、納豆、だし巻・・夫のベストな定番の朝食で送りだした。
お昼から、みんなを迎える準備と、ちらし寿司作り。
椎茸、干瓢、人参、高野豆腐、蓮根、飾りはサーモン、飾りエビ、いくら、穴子、絹さやにした。
夕方5時、長女と長男一家、少し遅れて次女一家がやってきた。
おひなさまを飾ってある次女宅は退院したばかりだし、長男ところは入学準備とかで、一番狭い我が家に集まる事になったのだ。
セイ君がいないのは残念だけど、2月の節分も日曜だったし、ひなまつりも日曜なので、息子が参加できたことは嬉しい。
いつもちらし寿司を1升作るのは、あとみんなに持ち帰らせる為。
「わ~きれい!」 みんなが喜んで食べてくれた。 これが私の喜び。
セイ君の実家からいただいた鮎の塩焼きを熱燗で夫と珍しく息子が。
愛ちゃんの妹さん所でいただいた焼酎”三岳”を夫は愛ちゃんとお湯割りで、展君はビール。 楽しいお酒の宴だった。
愛ちゃんは三岳、「飲みやすいですね」なんて。
羨ましい、そんなセリフ、一度くらい私も夫と飲めるものなら言って見たいと思う。
鹿児島にいるお父さんに似て、愛ちゃんは飲める人。
飲めない嫁を持つ夫には、愛ちゃんはどれだけお酒のとき、夫の頼もしい相手をしてくれることだろう。
しわだらけの嫁より、若く美人の女子の方がお酒も美味しいと言うもの。
おなかがふくれると孫たちは3階へ。 床が抜けないかと思うくらい元気に遊んでいた。
「静かにしなさいよ!」 と言いつつ、今日はひなまつり。
ご近所さんには心から(ごめんなさい)を言いながら、肩をすくめる。
3人の娘たちはもっぱら、卒園や入学の話。 愛ちゃんと次女はひろととなつめが同級生なので話題が盛り上がる。
16日がひろとの卒園式、その1週間後になつめの卒園式。
16日夫はゴルフだが、おばあちゃんは参加できると言うので、「行く!行く!」 音楽かかっているだけで、泣くだろうなぁ。
長女から・・ルピノーのケーキの差し入れ。
みんなでひなまつりの歌を合唱。 孫たちが特に大きな声を張りあげて歌う。
なぜかろうそくに火をつけて・・孫たちがふぅー! 「おめでとう!」 こう言う時っておめでとうかい?
女の子のひなまつり、なつめ、ゆいちゃん、そして娘3人、私も一応・・計、6人。
孫たちはやさしく可愛い女の子に育ってね、若い娘たちは更に美しくあれ、私・・は? それなりに!
ケーキを切り分けるのは、パティシエ愛ちゃんの役目、定着。
一番静かだったケーキタイム。
「さぁ、明日は保育園だしお風呂も入らなきゃならないから帰りなさいよ~」 8時、みんなをせかす。
「ごちそうさま~!」 可愛い声が、凍えそうな夜空に響く。 見えなくなるまで、夫と見送る。
「狭いけど、みんな子供の保育園あるし、食べて帰れる、片付けいらないから、うちでやって良かったね~」
夫も私も、ちょっと腰にきて湿布ペタ! だけど、ほっこり・・うれしいひなまつりの夜なりや。