吉良吉影は静かに暮らしたい

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ローグ・ワン(スター・ウォーズ・ストーリー)2016年アメリカ

2016-12-19 14:14:56 | 映画・ドラマを観て考えよう

 スター・ウォーズを初めて観たのは18歳だった。

 初日の土曜日オールナイトを観て・・・当時『全席入替制』はまだなく何回観てもイイのだった・・・続けて11回観た。
 朝から入館して、映画館を出たのが明け方だった。エピソードIVはそれほど良かった!!!

 当時、上映される前からSFファンの間では『スゴい映画が出来ているらしい』とか『ひと足早くハワイで観て来ました。スゴかった!!!』とか、前評判だけでもエラい騒ぎになっていたのでした。で、初めて観たときの感動!!!ダンダカダンダカと文字列が登場した時のあの衝撃!!!文字の後を追うようにブロッケード・ランナーとスター・デストロイヤーが画面に現れる・・・いやー、スゴいの一言です。11回も観る頃にはもうストーリーは頭に入っていますから『あっ!あそこに見たこともない宇宙人がいた!!!』とか、重箱の隅を突いて楽しむ見方をしてましたし、そのように細部まで楽しめる造り込みがされている映画だったのです。

 その中に登場するヴェイダー卿のド迫力。当時の雑誌には『ダース・ヴェイダー、その恐るべき力には敵も味方も震えあがる』と紹介されていますが、ドイツ軍風のヘルメットに仮面、喘息病みのような『コー、ホー』という呼吸音で観る者を釘づけにしました。

 エピソードVIまで終わってみれば、スター・ウォーズってば、このヴェイダー卿の一代記なのであって、ヴェイダー卿が亡くなってしまった後のエピソードVII以降はもはや光源氏が亡くなった後の源氏物語『宇治十帖』のようなもので締まらないこと夥(おびただ)しい。カイロ・レンもヴェイダー卿に比べれば所詮小物よ。光源氏に対する匂宮程度の存在でしかありません。そして『親殺し』の輪廻はめぐる糸車・・・ここまで書いてハッと気付いたのですが『ひょっとしてジョージ・ルーカスはスター・ウォーズの基本シナリオを考える際、源氏物語をも参考にしていたのでナイか?』という気がしました。ありうる話です。

 で、今回は満を持してヴェイダー卿の登場です。反乱軍がデス・スターの設計図をようやく手に入れたと思った瞬間、一隻のスター・デストロイヤーがワープを抜け出現、反乱軍を次々と殲滅・・・スター・デストロイヤーってそんなに強かったっけ!?と思っていたら、ヴェイダー卿が乗っていたのねー!!!(フォースの力だ!!!)反乱軍の旗艦に乗り移ったヴェイダー卿は、抵抗する反乱軍をバッタバッタと切り捨てながらたちまち通信室に迫る!データは艦載のブロッケード・ランナーに移され反乱軍は逃げる、逃げる・・・で『エピソードIVに続く』と相成ります。

 いやー、イイなあ。ヴェイダー卿はイイ。唯一残念なのは今回のヴェイダー卿はエピソードIVに比べるとやや猪首というか首が短いカンジなのが気に入らない。やっぱりヴェイダー卿がスックと立った時の美しさがやや足りなかったのが残念でした。

 今回登場するヴェイダー卿。体格がやや貧弱で猫背なのか首が短い。


 エピソードIV以降のヴェイダー卿。堂々たる体格で立ち姿がビシッと決まる!!!


 題名の『ローグ・ワン』はプロローグとかエピローグとかに含まれる『ローグ』の第1回の意味かと思っていたら、反乱軍の船のコードネームだったのね。設計図入手のため無断で出撃する貨物船に管制室から『その離陸は認められていない、船のコードを言え』と言われてテキトーに言ったコードが『ローグ・ワン』(『そのコードは存在しない』と言われるが構わず出撃する)なのです。

 ところで私は今回のストーリーにはちょっと気になる点がある。

 出撃した『ローグ・ワン』はミッションを達成するが全員壮絶に討ち死にしてしまう。これじゃ特攻賛美とあまり変わらないンぢゃないかという気がする。

 更に立場を変えて現代に置き換えて考えれば『ISとアルカイダが協力してアメリカ太平洋艦隊の核ミサイルを奪取して爆発させる。戦術核を使った自爆テロによってアメリカ太平洋艦隊が壊滅する』にも似たストーリーなんじゃないかと思われてなりません。

 今回のストーリーはちょっと考えものです。よいこの皆さんは決してマネをしてはイケマセンよ。



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4 コメント

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ベーダ―卿 (Ocicat)
2016-12-19 11:25:40
おはようございます。
私も遥か昔、聖地と言われる日劇でIVの初ロードショーを見て衝撃を受けて以来『ス
ター・ウォーズ』にはかなり嵌っていました。 11回等とても足元には及びませんが何度見
た事か・・・

一年前に久々にオリジナル・キャストでの『フォースの覚醒』を見ましたが 懐かしいと同
時にベーダ―卿の居ない『スター・ウォーズ』は何となく締りが無い寂しい限りでした。
仰る通り、『スター・ウォーズ』はベーダ―卿の一代記の様な感じがします。 光源氏との
比較・・・思いもつかなかった視点ですが、言われてみれば成程・・・と感じるところがあり
ます。
ベーダ―卿の波乱に満ちた悲しい一代記ですね。

ベーダ―卿の体格の違い、そうなんですかぁ。 さすがに良く見ていらっしゃいますね。
『ローグ・ワン』は未だ観ていないので これから観るための参考にさせて頂きました。
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ケナすのは愛するがゆえ・・・。 (管理人)
2016-12-19 13:33:17
 私の友人は『ヴェーダー卿の声が違う!』と怒っていました(私はそこまで言いません)。
 何だかケナしてるばかりのようですが、SWを愛するがゆえですのでご容赦を。
 ディズニーが買収してから女性を主人公にするスタイルに変わったようで、今回も強い女性が登場します。
 ラスト近くでは懐かしいXウイング小隊も続々登場します。ぜひ楽しんできてください。
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でもやっぱりSWは楽しい (らしか)
2016-12-22 20:19:35
サイドストーリーということで、最初から少し引いて見てました。そしたらあれやこれやと懐かしいアイテムも登場するし、エピソード4につながる物語は、見ても見なくても一緒だなんてことは言えない重要度の高い映画だと思いました。
欲を言えば、フォース使いが出て来ないのが物足りない感じで、
「もっとフォースを!」
とサイドメニューを注文したかったです。
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RE:でもやっぱりSWは楽しい (管理人)
2016-12-26 11:21:50
何もかもみな懐かしい・・・。
で、そこにTIEファイターのプロトタイプ風モデルとかUウイング(Xウイングの先駆的モデル?)が出てくるのが楽しい。
いいなあ、SWはイイ・・・。
ジェダイの騎士団はすでに全滅してるって設定なので『フォースの力』が出てこないのは仕方ナイですね。呪文のように唱えると弾丸が奇跡的に当らない・・・ってシチュエーションとダークサイドのフォースで今回は我慢しましょう。
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