新シリーズ(?)なんてものになるかどうか、まだわかりませんが・・・・。
『賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ』といいます。
偉大な人物の行跡を紹介するコーナーをつくってみることにしました。
第1回は『ブッダ』です。
仏教の創始者ということになっているのですが、ブッダの教えは今の仏教とはかなり異なります。
私が知る限り、ブッダはあの世について述べたことはありません。極楽や地獄について語ったこともありません。
これはスゴク特異なことだと思うのです。
大抵の宗教は死後の世界について語るのです。
イエス・キリストは『富んでいる者が神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい』と言って喜捨を勧めます。『誰も見たことがない「あの世」の幸せのために現世利益を捨てよ』と説くのです。悪い言葉で言えば、これ、究極の詐欺ではありませんか。
あの、ソクラテスでさえ毒杯をあおる前に(これから行くであろう)理想の世界について延々と語るのです。
誰しも死ぬのは怖いのです。でも、考えてみれば「人は死を体験できない」ので、恐れるようなものではないのです(←ヴィトゲンシュタインの言葉『生きている人間は死を体験できない』から引用しています)。
『死ぬ瞬間ってチクッと痛いんじゃないか?と思うとそれが怖い』なんてヒトもいますが・・・・。
本題に戻ります。ブッダが考えたのは『人はなぜ苦しむのだろう』ということです。
四苦八苦という言葉がありますが、本来これは仏教の言葉です。
四苦とは『生・老・病・死の4つの苦しみ』・・・老・病・死は分かり易いですが、ブッダによれば、生も苦しみです。
これに「愛別離苦(あいべつりく)」,「怨憎会苦(おんぞうえく)」,「求不得苦(ぐふとくく)」,「五陰盛苦(ごおんじょうく)」の4つの苦しみを合わせて全部で八苦となります。
「愛別離苦」愛する人と離れる苦しみ、転勤や死別などで愛する人と離れなければならない『それは苦しみである』というのです。「怨憎会苦」憎い相手と会わなければならない苦しみ、例えば会社に行くと嫌な上司とまた顔を合わさなければならない『それは苦しみである』というのです。「求不得苦」求めても得ることができない苦しみ、卑近な例ですが、新しいスマホが欲しいんだけど、お金がない『それは苦しみである』というのです。「五陰盛苦」は『ものごとに執着することで生じる苦しみがある』というのです。
これらの苦しみから自由になる方法・・・それこそが『執着を捨てよ』という極意なのです。
執着こそが苦しみの原因であり、愛さえも執着であるというのです。これを実践したブッダは王子という立場を捨て、妻を捨て、ひとり修行に励みます。何やら人生の極北のような思想です。そして行きついた答えが『あらゆる執着を捨てること』もはや究極の断捨離です。
あろうことか自分の教え(教義)にも執着するなとブッダは言います。
『私の教えは川を渡るための筏(イカダ)のようなものだ。向こう岸に着いたら筏を捨てるがいい』と。
こんな恐ろしいことを言う教祖がいるでしょうか?まず他には例がないと思います。
ブッダは立ち寄った先で出された食事が原因で(たぶん)食中毒になり、この世を去ります。
弟子たちは大いに嘆き悲しみますが、執着を捨て去ったブッダはひとり静かに死んでいきます。
長谷川等伯『仏涅槃図』
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後でまたゆっくりと。
新シリーズ
『ブッダ』
興味ある文体にも惹かれ←分かりやすい!
なかなか読み出してても難しくて挫折してしまいます。
管理人さんの例え話で何故か納得して読み進んでしまい。。。
えーー『ブッダ』
食中毒で死んだ!あちゃー
いやはや実に面白く拝見しました!
ぜひ是非シリーズ化希望致します!
あ~~~面白かった←失礼しました。
ブッダの亡くなる際の様子は『📖涅槃経』に詳しく描写されているそうです(私は読んだことはありませんが🐱)。ブッダの最後の旅と、病に倒れて苦しむ様子も描かれていて、症状から考えると食中毒だと類推されるようです。
絶対読まないようなブッタの物語。
面白かったです。
ブッタが食中毒でコロリとは意外でした。
拘りを捨てるのはいいかもしれませんが、
捨てられた奥さんは泣いたでしょうね・・
絵が物凄く面白いです。
ブッダなんですね(^。^;
映画『花戦さ』に登場する『むじんさい(無尽斎⁉)』のモデルとも言われています。
映画とは違って息子が狩野派に暗殺されたとの説がありますが、真偽の程は分かっていません。
『オシャカになる』とか、ブッダに関する言葉は入滅を意味する言葉が多いです。