しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

芭蕉 〈草の戸も 住み替る代ぞ 雛(ひな)の家〉

2022年07月14日 | 銅像の人

場所・東京都江東区常盤  芭蕉庵史跡展望公園


芭蕉の「奥の細道」の場所を、訪問してみたいと、数年前からすこしづつ実行している。
今回、東京・山形・秋田の数ヶ所を訪問することができた。(満足)

 

 


月日は百代の過客(かきゃく)にして、行き交う年もまた旅人なり。
舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらえて老いを迎うる者は、日々旅にして旅を栖(すみか)とす。
古人(こじん)も多く 旅に死せるあり。

予(よ)もいづれの年よりか、片雲(へんうん)の風に誘われて、漂泊(ひょうはく)の思いやまず、
海浜(かいひん)にさすらへ、
去年(こぞ)の秋、江上(こうしょう)の破屋(はおく)に 蜘蛛(くも)の古巣を払いて、
やや年も暮れ、
春立てる霞(かすみ)の空に、白河の関越えんと、
そぞろ神の物に憑(つ)きて 心を狂わせ、
道祖神(どうそじん)の招きにあいて 取るもの手につかず、
股引(ももひき)の破れをつづり、笠の緒(お)付け替えて、
三里(さんり)に灸(きゅう)すうるより、
松島の月 先づ心にかかりて、
住める方は人に譲り、 杉風(さんぷう)が別墅(べっしょ)に移るに、

 

  草の戸も 住み替る代ぞ 雛(ひな)の家

 

面八句(おもて・はちく)を 庵の柱に掛け置く。

 

 

撮影日・2022年7月13日

 

 

 

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