しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

「石の島」倉橋島

2023年03月14日 | 昭和で無くなったり・変わったもの(生活・暮らし・産業)

倉橋島はずいぶん大きな島で、音戸町と倉橋島町の二町から成っている。
現在は呉市だが、呉の人も音戸町や江田島市への往来はあろうが、
倉橋島町への機会は数ないと思える。
しかし、そのぶん知られていない魅力の倉橋町が多いような気がする。

・・・

 

議院石
(Wikipedia)
議院石(ぎいんせき)は、広島県呉市倉橋島町納地区で産出される赤色や桜色系統の色彩の花崗岩。

大正時代に国会議事堂の外装に使用されたことから「議院石」と称される。

 

(呉市倉橋島町尾上 2013.1.15)

 

 

「瀬戸内海を歩く」  中国新聞社 1998年発行
石の島

倉橋島

国会議事堂は瀬戸内海の石からなる。
外装の石垣は、広島県の倉橋島、山口県徳山沖の黒髪島。
二階以上の外壁と衆参両院の玄関の大きな柱が倉橋島の「桜みかげ」と呼ばれる花崗岩。
『議員石』というブランドで衆参両院議員会館、埼玉県議事堂、貿易センタービル、新潟県庁、宮城県庁など。

1970年代は「掘れば売れる売れる時代で、石屋はこれほどもかるものか」と驚いた。
やがて列島改造の建築ブームとなり、ヤマは切り出しの機械が一日中うなりをあげていた。

しかし絶頂期はそう長く続かない。
オイルショック後の不況に加え、80年代にはいると韓国、中国からの輸入石が安く出回り、高い国産材は敬遠されはじめた。
うなりをあげた削孔機の音は鳴りをひそめ、
海辺の工場で輸入石の壁材や敷石加工が主の作業となった。

議院石の埋蔵量はたっぷりある。しかし指名は落ち込んでいる。

 

(呉市倉橋島町尾上 2013.1.15)

 

・・・・

「石の島」つづく

 

 

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