実家の売却が決まり、最後に欲しいものがあればと思い物色してきました。主に食器の類いでしたが、他にも蔵書の中からも。
飾り棚も食器棚も大き過ぎてどうしようもありません。離れて住んでいるので両親との思い出がイッパイ詰まった家が壊されるのを直接目にしなくて済むことが唯一の救いです。
両親が始めて海外旅行をしたのは父親の還暦のお祝いに私達からのプレゼントでした。50年くらい前の事でそれ以前に毎月幾ばくかのお金を姉妹で貯金してプレゼントしたのでした。安いお給料の中から毎月その額をひねり出していたので、夫には内緒にしていたと思います。始めての海外旅行は最終的には世界一周になりました。とは言うのも西回りでヨーロッパへ行きアラスカ経由で帰って来たから。今の様に直行便なんて殆どなかった。母から最初に届いた絵はがきがドバイからだったのを覚えています。ハガキが届くのと帰国するのとに時間的な差がなかったくらい郵便物にも時間がかかったようでした。定年になってからは結構しょっちゅう海外旅行を楽しんでいた様です。父が亡くなってから母親は姉と一緒に行っていた様で「あとは南アメリカと、南極」と言っていました。毎回お土産がありました。
壁や廊下に飾ってあって子供達が怖い怖いと言ってその下を通れなかったお面の数はずいぶん沢山ありました。
冷蔵庫の扉にはマグネットが