日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

登山道の整備は自然破壊の一つ!

2018年08月08日 10時00分54秒 | 日々雑感
結婚前は、よく山登りをしていた。
若い頃は、歳をとっても仙人のように、山を歩きたいと思っていた。
しかし、70歳を超えるとめっきり足腰が弱くなり、ハイキング程度の丘登りですらしんどくなった。
最近の楽しみの一つは、NHK;BSの日本百名山を見て、秘かに昔を懐かしむことである。
今週は、尾瀬の燧ヶ岳であったが、この山に限らず、最近の山はどこでも整備がよくされていると感心する。
登山道は、木製の階段で整備され、両側にはロープが張り巡らされている。
これは、山の環境を保全するためであろうが、自然環境に人口物を持ち込んでおり、これこそ自然破壊と思う。
山は自然そのものが良いが、安全第1や環境保全が優先されるのか。これも時代の趨勢か。

トランプ大統領の北朝鮮戦略は失敗か?

2018年08月08日 09時30分45秒 | 日々雑感
 今年6月にシンガポールで行われたトランプ大統領と金正恩委員長の米朝首脳会談では、北朝鮮の核放棄に関し大きな成果があったと報じられたが、最近の報道によればその成果は極めて怪しくなってきたようである。

 米国連代表部は7月12日、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会に対し、北朝鮮が今年1~5月に海上で石油精製品を積み替えて密輸する瀬取りを少なくとも89回実施したと報告した。

 安保理は昨年12月、北朝鮮への石油精製品の年間供給量を9割減に制限する追加制裁決議を採択した筈であったが、密輸により上限の供給量に達している可能性が極めて高いと指摘している。また文書では、衛星写真などで瀬取りの証拠も示しているとされるが、どの国が関与していたかまでは指摘していないという。しかし、ロシアや中国が裏で絡んでいることには間違いないだろう。

 現在、中国と米国は関税問題で争っており、トランプ大統領もこれまでのように北朝鮮問題で中国の協力は得られないであろう。従って、北朝鮮に対する経済制裁は有名無実となりつつあると思われる。瀬取りの問題でも、中国は公式的には厳重に取り締まっていると主張するであろうが、実際は黙認状態であろう。

 北朝鮮の金正恩委員長は中国の習近平主席と何回か会談し、北朝鮮と中国は互いに持ちつ持たれるの関係であることを再確認し、北朝鮮の体制維持を保証したようである。これで委員長は安心したのか、最近の北朝鮮の強気の姿勢が目立つ。

 外交専門誌「ディプロマット」は7月13日、北朝鮮が国際社会の目を逃れてウラン濃縮活動を続けていると指摘されている秘密施設の所在を突き止めたと伝えた。

 また、米紙ワシントン・ポストは7月30日、北朝鮮がミサイルを製造しているとの兆候を米情報当局がつかんでいると報じた。ここ数週間に偵察衛星が撮った写真などによると、大陸間弾道ミサイル、1基か2基を平壌郊外にある工場で製造中とみられるという。

 以上報じられるように、北朝鮮はこれまでと何ら変わりなく核兵器の開発を続けているようだ。

 7月始め、ポンペオ米国務長官は米朝首脳会談後初めて訪朝し、北朝鮮高官と会談した。長官は今回の一連の協議の詳細についてほとんど明らかにしていないが、大きな進展があった分野もあれば、今後さらに努力が必要な分野もある、と述べたとのことだ。

 恐らく大きな進展とは朝鮮戦争で亡くなった米国兵士の遺骨の返還問題であり、更なる努力とは核兵器に関する問題であろう。この二つの問題は大きくレベルの異なる問題であり、同じように扱うこと自体に違和感を感ずる。

 一方、北朝鮮側は7日、米国の強盗的な態度を非難する談話を出した。米国は、11月に中間選挙を控えているため、米朝首脳会談は成功であったと印象付けたいのであろうが、核兵器に関しては米国の恫喝に拘わらず今もって何ら進展ないことを物語っている。

 米国務長官は7月20日、北朝鮮情勢をめぐり国連安全保障理事会の理事国の大使らとの会合を行った後、「安保理理事国は、最終的で完全かつ検証可能な北朝鮮の非核化(CVID)について結束している。この目標を達成するまで、制裁の厳格な履行が重要だ」と述べ、北朝鮮が非核化に向けた具体的な措置を取るまで制裁を維持すべきだと強調した。

 しかし、先述の密貿易でも分かるように、アメリカファーストを掲げるトランプ政権下では、ポンペオ米国務長官の威光も届かないであろう。既に各国の対北朝鮮経済制裁は緩んでいるのだ。

 今月2日より始まった、ASEAN外相会議での議長声明では、6月の米朝首脳会談を支持するとしながらもCVIDの文言は消えたそうだ。このように、北朝鮮の外交戦略は着実に浸透しており、トランプ大統領の北朝鮮非核化戦略は失敗となりつつある。2018.08.08(犬賀 大好-466)